英国留学に際する家族帯同について
※以下記載は2025年10月26日時点での情報に基づいております
※ビザの発行条件等は変更の可能性があるため、正確な最新情報は政府HP等をご確認ください
本記事はLBSへ家族帯同での留学を検討されている方々に向けた記事になります。
厳格化しつつある英国のビザ制度
配偶者・お子さんを持つ方々にとって、海外留学を考える際に家族帯同が可能であるかは非常に重要な要素であるかと思います。一方で、残念なことに現在英国においては、移民流入抑制政策の一環として、海外留学に際して発行される学生ビザに対して扶養家族帯同が認められていない状況です。
参考記事:英政府、留学生の扶養家族へのビザ発給を厳格化する方針発表(2023年5月25日記事)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/05/534ff6d4712a93ad.html
この事実は家族を持つ多くの海外MBA受験生にとってネガティブなものであり、このことからLBSを含む英国校を受験ポートフォリオから除いてしまっている方もいらっしゃるかと思います。実際私も妻帯同での留学を希望していたため、受験冒頭段階でこのことを知ってからしばらくの間はLBSの志望度を低めに置いていました。しかしながら、ロンドンに住んでみたい、LBSに進学したい、という気持ちが捨てきれず、配偶者が発行できるビザに関して色々と調べた結果、妻がYMSビザ(後述)という種類のビザで英国滞在が可能であることを発見し、現在は私と妻2人でのLBS留学を実現できております。また、私以外のMBA同期も別の方法でもって留学期間の全部、もしくは一部において家族帯同を叶えることができています。
英国留学における家族帯同の方法
そこで、本題となりますが、以下では英国において現在考えられる家族帯同の方法について述べていきたいと思います。
まず、学生ビザに対して扶養家族帯同が認められていない現状においては、配偶者、お子さんはそれぞれがビザを別の方法で申請し、取得する必要があります。英国におけるビザの種類は複数存在しており、細かく発行条件の違いまで見ていくと複雑に感じられますが、今回の記事テーマに沿って大別すれば以下の2通りに分けられます。
- 観光ビザを用いた短期滞在
- 学生ビザ・就労ビザ等を用いた長期滞在
方法1:観光ビザを用いた短期滞在(最長1年間)
最初に「1. 観光ビザを用いた短期滞在」ですが、厳密に言えばこの方法はビザ不要です。英国では日本人は6か月未満の滞在がビザなしで認められています(ETAは別途要申請)。この選択肢のメリットとしては、お子さんがいる場合でも対応が可能であるという点です。そして、短期滞在といっても2年弱の留学期間に対して最長1年間(インターバルを挟んで半年間×2)は一緒に英国で暮らすことができるため、例えば留学当初、授業やネットワーキングで忙しい時期には1人でそれらに専念し、諸々落ち着いているタイミングで家族を呼び寄せて一緒にゆっくりロンドン生活を楽しむ、ということは留学にメリハリをつける良い選択肢になりうるかと思います。実際にこの方法を用いてMBA同期の複数が現在家族を帯同している、もしくは帯同する予定となっています。
方法2:学生ビザ・就労ビザ等を用いた長期滞在
次に「2. 学生ビザ・就労ビザ等を用いた長期滞在」ですが、まず例としては、配偶者が自身の留学と同時期に英国大学院に進学する、もしくは日本での勤務先の英国法人に勤務することが可能であれば、学生ビザまたは就労ビザで滞在が可能となります。この方法はタイミングさえ合えば非常に良い選択肢であり、先ほどの観光ビザでの短期滞在と同じく、この方法で家族帯同を実現しているMBA同期もいますが、自身の留学に合わせて英国大学院、または英国での勤務先を見つけるということは機会の観点から難しい方が少なからずいらっしゃるかと思います。
私と妻もこの点でしばらく悩んでいましたが、先述の通り、「YMSビザ」というスキームを見つけ、このビザでの家族帯同を実現することができました。このYMSビザは現在の英国留学における家族帯同問題を考える上において有用な手段となりうる一方、あまり知られていないように思えるため、最後に「2. 学生ビザ・就労ビザ等を用いた長期滞在」の手段の1つとして、このビザについて簡単な概要説明を行っていきます。
YMSビザ概要説明
まず、YMSビザの申請条件は以下となります。この条件を満たせば申請を行うことができ、ビザを取得できた場合には最長2年の滞在が可能となります。
- 日本国籍を保有している
- ビザ申請時18-30歳である
- 過去28日間の最低2530ポンドの資金を証明できる
- 扶養義務のある子供を同伴しない
- 以前にイギリスのワーキングホリデー・YMSビザを取得したことがない
参考記事:YMSビザ(ワーキングホリデービザ)
そして、YMSビザの大きなメリットは取得のしやすさと柔軟性にあります。過去には枠が少なく、かつ抽選制でビザ申請の応募をしても通らないことがあったようなのですが、2024年から枠が大幅に拡張され定員6000名、かつ抽選制廃止となっており、現在までの実績としては応募数が枠を超えていることはなく余裕があるようです。そのため、条件を満たしたうえで応募さえすればほぼ間違いなく通るはずです。また、申請時には特段勤務先を特定する必要がなく、かつ渡航後すぐに働き始めなければいけないという規則もないため、配偶者の方は自分のペースでロンドン生活に順応していくことが可能です。これらの特徴から、YMSビザを活用すれば配偶者への負担は少なく、従来の配偶者ビザに近い形での家族帯同を実現することができるかと思います。
おわりに
このように、現在の学生ビザに対する扶養家族帯同不可の問題から「LBS(含む英国校)は家族帯同ができない」と問答無用に判断されてしまいがちですが、確かに以前の制度に比べれば一定の制約が存在するものの、様々な形で家族帯同を実現することは可能となっています。
また、これは実際に私が妻とロンドンで生活をしてみて感じることですが、ロンドンは多様性にあふれており、かつ比較的治安も良く、家族として住みやすい都市であると感じます。さらに、英国自体も魅力的な国でありつつ、周辺のヨーロッパ国へも気軽に観光をすることができるため、家族との思い出を作るという観点でも非常に適していると思います。
ぜひ、LBSへの家族帯同留学を積極的にご検討ください。
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