受験体験記No.1/社費/金融
基本情報
- 年齢(出願時): 29歳
- 性別:男
- 出身業界:投資銀行
- 職務内容:カバレッジ
- 職歴(出願時):7年
- 留学形態:社費
- 海外経験:なし
- 出願ラウンド:R3
- ビジット:Interview後に訪問
Why MBA
- Vice President (VP) に求められるグローバル経験の欠落
- 投資銀行業界全体でグローバル案件が増加し、勤務先でも海外拠点との連携が進む中、VPへの昇進により案件の獲得・推進を担う立場となったことで、グローバル対応力の必要性が格段に上昇しました。一方、自分は留学・海外勤務等のグローバル経験がなく、またストレスフルなビジネス環境下で必要な能力を短期間で獲得する自信がありませんでした。MBA留学であれば比較的ストレスの少ないアカデミックの環境下で、より多様な価値観・バックグラウンドを持つ方々との交流を通し、時間をかけてグローバルな視点を会得できると考えました
- 投資銀行業界全体でグローバル案件が増加し、勤務先でも海外拠点との連携が進む中、VPへの昇進により案件の獲得・推進を担う立場となったことで、グローバル対応力の必要性が格段に上昇しました。一方、自分は留学・海外勤務等のグローバル経験がなく、またストレスフルなビジネス環境下で必要な能力を短期間で獲得する自信がありませんでした。MBA留学であれば比較的ストレスの少ないアカデミックの環境下で、より多様な価値観・バックグラウンドを持つ方々との交流を通し、時間をかけてグローバルな視点を会得できると考えました
- AI時代に求められるソフトスキルの向上余地
- 加速度的にAIの性能が向上する中で、自分が相対的に得意としていたハードスキル領域の陳腐化を危惧していました。ソフトスキルを通じたハードスキルのレバレッジが求められる中で、MBA留学であれば、同領域の授業や他学生との協働等を通じて、体系的かつ実践的にソフトスキルを向上させていくことができると考えました
- 加速度的にAIの性能が向上する中で、自分が相対的に得意としていたハードスキル領域の陳腐化を危惧していました。ソフトスキルを通じたハードスキルのレバレッジが求められる中で、MBA留学であれば、同領域の授業や他学生との協働等を通じて、体系的かつ実践的にソフトスキルを向上させていくことができると考えました
- 経済及び金融領域の知識の断片性
- 投資銀行員として7年間様々な案件に従事し、経済及び金融に係る各種知識を身に着けてきましたが、総じてそれらの知識が断片的であると感じていました。書籍での学習等も選択肢でしたが、MBA留学は、経済・金融という欧米由来の学問を、翻訳を介さず、原典に基づき体系的に学習できる最適な環境であると考えました。
- 投資銀行員として7年間様々な案件に従事し、経済及び金融に係る各種知識を身に着けてきましたが、総じてそれらの知識が断片的であると感じていました。書籍での学習等も選択肢でしたが、MBA留学は、経済・金融という欧米由来の学問を、翻訳を介さず、原典に基づき体系的に学習できる最適な環境であると考えました。
- パートナーの海外勤務 / LLM受験可能性への対応
- パートナーが将来的な海外勤務もしくはLLMの受験を検討しており、物理的な距離をもつのは抵抗があった一方、専業主夫としての帯同は許可がおりませんでした。そのため、同タイミングでの留学、もしくはMBA取得を生かした海外勤務を一つの選択肢として考えていました
Why LBS
- 世界トップクラスのMBA
- 身もふたもない話ですが、社費での留学にあたり、「世界Top20のMBA」への留学が条件となっていました。当時LBSはQS Rankで世界4位、FT Rankで世界8位に位置付けられており、この条件を充足していました。また、可能な限り上位のMBAを目指したかったという個人的な思いもありました
- 圧倒的なGlobal Diversity
- グローバル案件に従事する中で、米国人だけでなく他先進国及び新興国を含む世界各国の人々を直に知る必要性を感じていました。米系MBAでは米国外出身者が30%台に留まる一方、LBSでは出身国の分散を企図した調整により英国外出身者が90%を超えています。この心理的安全性のある環境下での文化的摩擦や多様な視点を前提としたカリキュラムを通じ、グローバルな交流と文化理解が可能だと考えました
- Finance領域および柔軟性というカリキュラム上の強み
- 金融知識の復習を希望している中で、LBSは理論・実践・応用を揃えた体系的かつ実務接続性の高いファイナンス教育に評判がありました。また、講師陣が投資銀行やPEファンド出身者で構成されているだけでなく、金融都市という立地を生かし、業界著名人をゲスト講師として招く講義にも魅力を感じました一方でこの機会を利用し、経営戦略やマーケティング等の門外漢の領域を学んでみたいという思いもありました。LBSでは1年目の後半から選択科目授業が始まり、他MBA対比で柔軟な制度設計がなされており、キャリア目標の実現と知的好奇心の追求を両立できる環境であると考えました
- ビジネス・生活・余暇の3観点での、ロンドンの立地優位性
- 金融業界に身を置く意向を持ちながらも、各領域で活躍する一線級のビジネスパーソンの話を聞いてみたいという思いがありました。大半の米系MBA及び欧州系MBAとは異なり、ロンドンは金融・コンサル・VC・テック企業が集積する世界都市であり、多様な人材との交流を通じ、幅広い視野を涵養できると考えました。
- 会社の研修で英国(ロンドン)及び米国(バークレー)に短期間の滞在経験があったのですが、生活面(衛生・治安・医療制度・交通・生活コスト等)で圧倒的に英国に優位性がありました(個人の主観です)
- 海外経験の少なさゆえ、余暇を活用した旅行を想定していましたが、歴史好きとして欧州には多くの魅力的な遺産がありました。
スケジュール
- 2024年
- 1月: 社費留学制度に応募 / 以降、隙間時間にTOEFLを中心に英語を勉強
- 9月: 社費留学制度に合格
- 10月:アサインされていた各種案件が一段落つき、本格的にGMATを中心に勉強開始 / 想定以上の難易度・自分の才能の欠如・勉強時間の不足に加え、検討していたカウンセラーから「既に多数の生徒を抱えており、新規受け入れは難しい」と告げられ、本気で撤退を検討 / 後半は結婚式準備で忙殺
- 11月:結婚式。来賓の上司からの期待の言葉にいたたまれなくなる / 初回GMAT (Focus)受験、595(Q85 / V77 / D77)。Round 2出願を断念
- 2025年
- 2月:第3回GMAT受験、655(Q86 / V81 / D80) /TOEFL勉強再開、以降週1-2回のペースで受験
- 3月:第4回GMAT受験、665(Q86 / V77 / D86)、これ以上のスコアアップ断念 / エッセイ・推薦文ドラフト開始 / Round 3申込締切日に出願。TOEFLは結果が芳しくなく、My Best Score 104点にて補足、以降も受験継続
- 4月:Interview案内受領、カウンセラーをアサインしつつ準備開始
- 5月: Interview実施 / Campus Visit実施、お礼のメールを兼ねた追加エッセイ提出 / TOEFLは受験継続、単発の点数及びMy Best Scoreが向上する毎にアップデート送付
- 6月:合格通知受領
各種戦略
- 全体感
- スコアメイクは早めに終わらせた方がいいです。出願1年前の段階でのGMAT(GRE, EA) / TOEFL(IELTS)いずれかの目標スコアへの到達が理想だと思います。両者10月勉強開始というスケジュールで地獄を見ました。二度とあの経験を味わいたくないです。
- カウンセラーのアサインは早めにしておいた方がいいです。人気講師は5月段階で満席になるそうです。エッセイ及び推薦状の自力執筆は非効率の極みでした。
- GMAT
- 全体感
- 振り返ってみると、「パターン認識」×「英単語力」のゲームでした。「各問題を解き、解法を抽象化してパターン別に分類し、継続的な復習で苦手分野を潰していく」が基本戦略になると思います。個々人の才能と投入可能時間にもよるかと思いますが、自分のように各問題を抽象化し問題間の共通項を見出していくことが苦手な人は早期に塾等と契約し、パターンを直接学習した方が効率的です。上記の「継続的な復習」の観点ですが、不正解だった問題・迷った問題等はGoogle Spreadsheetに画像貼付し、通勤時間などに見直すと効率的です。また、覚えられていない単語についてもGoogle Spreadsheetにまとめておき、ChatGPTに入力、「忘却曲線に基づき、和訳問題を出題せよ」と指示すると効果的です。
- Quantitative Reasoning
- 公式問題集・模試で対応しました。初回からほぼ点数が向上していないため、他に良い勉強方法があると思います主観になりますが、本番の難易度は公式問題集・模試を超えていました。理系出身者や中学受験経験者であれば苦も無く対応できたのかもしれませんが、自分には難しかったです。
- Verbal Reasoning
- 公式問題集・模試に加え、中山先生のGprepを活用しました。鍵となる問題パターンの解説があり、かつパターン認識を強調しながらの問題演習があるので、非常に力が付きます次に単語力ですが、中山先生がご執筆されている「GMAT重要単熟語」を活用しました。それでも尚、わからない単語が出てくるので、あとは虱潰しで覚えていくほかないと思います長文問題の読解速度に苦しんだのですが、各問題の復習において、文法・文章構造を一文ずつ丁寧に考える精読が有効だったように感じます。
- 全体感
- TOEFL
- 全体感
- ReadingとListeningは満点近くまで点数が向上しましたが(R30 / L29)、SpeakingとWritingは最後まで点数が安定しなかったため、後者は割愛します。他の人の体験談をご参照ください。
- TOEFLの過去問を無料で解くことが出来る、中国のKMFというサイトを活用していました。
- Reading
- GMATのVerbal Reasoning及びTOEFLのListeningにも共通しますが、自然科学(生物学・地球科学・天文学等)及び人文科学(歴史学・芸術史学・文学)のWikipediaの乱読が初期的にはかなり有効です。既知の領域のReading問題では、体感で3割程度は問題文を読まずに解くことが出来ます。個人的にはChatGPTに「TOEFL出題者の立場で、[トピック] に関する200〜250語程度のアカデミックな英文を作成してください。TOEFLの文体を再現し、同領域でTOEFLに出題される可能性がある高度な語彙・専門語を複数含めてください。」等の指示を出して、領域理解・読解演習・単語学習を同時に進めるのがかなり効率的でしたGMAT対比でTOEFLのReadingの難易度は低いので、前者を勉強で点数は向上すると思います。
- Listening
- 結局Dictation及びShadowingが有効だと思います。TOEFLの問題集及び過去問の他の音源を活用したほか、上記ChatGPTに出力させた学問領域の文章を適当なAI音声読み上げサービスを用いて音読させる等していました。
- また、「Language Reactor」と呼ばれるGoogle拡張機能も有益です。NetflixやYouTube等で同時に2つの字幕を表示させることが出来る他、一文単位の巻き戻し機能や再生速度調節機能もあり、Shadowing含む語学学習に最適なアプリです。自分は勉強の息抜きもかねて洋画でShadowingをしていました。
- 全体感
- エッセイ / 推薦状
- スケジュールの問題もあり独力で執筆しましたが、どう考えてもカウンセラーに協力してもらった方が効率的なので他の方の体験談もぜひ参考にされると良いと思います。
- ただ、友人・知人・ネット上のエッセイを眺めた上で、ありきたりですが「キャリアゴールを、過去の強烈な原体験とともに描き、そのゴールと現状の差分を埋めるのに、MBAの中でもLBSが役に立つことを示す一方、LBSが求める人物像を自分が体現していることを過去のエピソードを通して示す」という流れを可能な限り具体的に行うことが大切なのかなと思いました。
- Interview
- 繰り返しになりますが、早期にカウンセラーとの相談を始めた方がいいです。また、願書提出時点で練習を開始した方がいいです。
- 自分は英語でのコミュニケーション経験がほぼ皆無であり、英語でのデリバリーに全く自信がなかったため、基本質問30問とカウンセラーとのレッスンで深堀された質問70問の合計100問を一度スクリプト化し、各回答の骨子と自分の語彙にない単語・熟語表現を頭に叩き込んで臨みました。スクリプトを丸暗記しなかったことで、インタビュー中の基礎的な質問についてはテンポよく返答できた点はよかったです。一方で、想定外の質問については案の定うまく対応できなかったので、結局基礎的な英語力の向上が重要なのだと思います。
受験生へのメッセージ
- 勉強中、他人のパフォーマンスを見て心が折れる場面も多いかと思います。自分は、初回でGMAT695点に到達した知人の情報を聞いて心が数日折れました。
- が、勉学の成果が(努力の効率性)×(努力量)+(才能)で定義されるのであれば、誰であれ一定の(努力量)を投じればいつかは目標値に到達すると思います。
「天才は(才能)の定数が、秀才は(努力の効率性)の定数がそれぞれ自分より優れているだけであり、(努力量)によっては自分も同じ位置にたどり着くことができる」、
そう思い込むと(腹立たしさと妬ましさは残りますが)幾分か気が楽になります。 - そもそも9月以前にGMAT等の勉強を始め、カウンセラーをアサイン済の時点で当方よりは優位にいるので安心してください。あとは目標値に至るための必要な努力量を投じるだけです。
- カウンセラーの話に依拠すると、このLBSは上位MBA校の中でおそらく唯一Round 3でも日本人に合格者を出す学校です。出願時期が遅れていたとしても、最後まで諦めずに準備を続ける価値は十分にあります。そしてどんな人であれ、合格に手が届く可能性は必ずあります。
- 長くなりましたが、心から皆様の合格をお祈りしております。

