Bridge between
Japan and London Business School

London Business School Japan Club London Business School
Japan Club

Global Experience (GE) サンパウロ編

Sao Paulo Global Experience

“Achieving triple bottom line performance in new ventures”というテーマで、サンパウロ現地のスタートアップに対するグループでのコンサルティングを中心とするプログラムでした。

ハイライト

①スタートアップハブcuboへの訪問

プログラム初日には、cuboというスタートアップハブを訪問。
まずブラジルの最大手銀行ItauのEconomist-ChiefのMario Mesquita氏からブラジルの社会・経済状況についてのセッションがありました。26年10月の来る大統領選においては経済発展というアジェンダは二の次で、犯罪対策が最重要論点であること(税収確保の観点からも他国への人の流出を防ぎたい)、必ずしも経済発展=国の発展ではなく貧富の差の拡大→犯罪率の上昇という負のループも生みうるという、ブラジル社会の現状を知りました。
続いて、Bloomcareという女性の不妊ケアを中心にヘルスケアのアプリを提供しているスタートアップのfounderによるセッションがありました。 カトリックの根強いブラジル社会において、不妊治療を始め妊娠に係るプラニングという考え方自体がタブー視されてきた現状を変えたいといおっしゃっていたのが印象的でした。後述のコンサルティングプロジェクトで担当したスタートアップも含め、ブラジル固有の社会構造をポジティブに変えていこうとする社会起業家・スタートアップの果たす役割の重要性を実感する瞬間が多くありました。

プログラム初日、レセプション会場からの景色。見渡すかぎり巨大な都市圏が広がる様子に圧倒されました

②コンサルティングプロジェクト
翌日からはコンサルティングプロジェクトが本格的にスタート。私たちは5人チームで、Mar SaudeというHealthtechスタートアップと3日間協働し、彼らが抱えている課題に一緒に取り組みました。
Mar Saudeは 保険会社や企業の人事部門を主な顧客とし、「AIによる問診>必要な検査の自動選定>結果の解析」という予防医療プロセスを一気通貫で自動化するプラットフォームを提供する企業です。既存の民間医療保険(Planos de Saúde)は本来必要でない検査まで大量に勧める構造で高額なため、国民の限られた層しか加入することができない、という問題を抱えており、当社はAIを活用した効率的な早期スクリーニングを通じて、病気の重症化防止と将来的な医療コストの膨張を抑制するという大きなテーマに取り組んでいます。
今回チームに与えられたお題は、顧客層を大手保険会社に拡大していくための施策を考える、というものでした。より具体的には、既存顧客のデータからimpactfulな実績を抽出してそれを効果的に示すということにフォーカスして取り組みました。チームメンバー(コンサル出身3名、金融出身2名)の知見・スキルをフル動員し、3日間で非常にimpactfulなケーススタディを完成させることができました。
サンパウロのオフィス街にあるクライアントオフィスにチームで出向いた際には、お昼休みのビジネスマンたちでにぎわうビュッフェスタイルのローカル食堂に連れて行っていただき、面白い体験ができました!

GE最終日ディナーにて、Mar SaudeのData Specialist兼マーケティング責任者のGabriela氏とチームの記念写真

➂Samba Night
GE中のサイドアクティビティとして、Sambaの踊り方を教えていただき、民族衣装を着て実際にみんなで踊ってみるというCultural Experienceもありました。

総括

世界有数の経済規模を有しながらも、 Mario Mesquita氏のセッションでも説明されたような特有の社会情勢にあるブラジルでは、米国発のグローバルユニコーンが必ずしも成功するわけでなく、独自のエコシステムが形成されていることを肌身で感じることのできた一週間でした。
Mesquita氏のセッションでは、現行の税制下では小規模な会社が優遇され大きなスタートアップが育ちにくいという構造上の課題についても学びましたが、
今回の訪問でブラジル固有の社会課題をテクノロジーで解決する気概を持つ起業家に数多くお会いし、ブラジル社会においてスタートアップが果たしうる役割の大きさを強く実感するにつけ、今後の政権の動向含めエコシステムの発展に注目し続けたいと思いました。

番外編

プログラム前後には、サンパウロから飛行機でわずか1時間のリオデジャネイロに立ち寄る人が多く、私も例にもれず訪問しました。現地は真夏で大変暑かったですが、曇天の冬のロンドンから来ていたこともあり、太陽光をありがたく吸収しました。笑

その後もイグアスの滝(ブラジル・アルゼンチン)、パタゴニア(アルゼンチン・チリ)、マチュピチュ(ペルー)、コロンビア等を、各国に帰省している同級生に現地を案内してもらいながら1か月かけて周遊しました。いわゆる観光地にとどまらずローカルな場所にも足を運ぶことができ、各国・都市への理解が一段深まるとともに、LBSで築いたネットワークのグローバルな広がりを改めて実感する、MBA生活の一つのハイライトとも言える経験ができました。

一覧画面へー戻る