コンペ参加体験記
【コンペとは】
MBAに入るとケースコンペティション(略してコンペ)と呼ばれるものが各所で開催されます。大学のファカルティが主催するものもあれば、各学校のClubが主導するものもあり、テーマもファイナンス、コンサルティング、マーケティング、Tech(プロダクトマネジメント)と多様です。
多くの場合、学生同士でチームを組んで、申し込み、提案書とプレゼンテーションを経て、優勝者が決定されます。コンペによっては優勝者に賞金や旅行等のインセンティブが付与されます。
【参加したきっかけ】
MBAの日本人同期に誘われて参加しました。
私はファイナンスのバックグラウンドがなかったのですが、同期はファイナンスに精通しており、インド人の友人に誘われてメンバーを探している、とのことでした。
そのインド人は非常に活発な方で、私はたまたまロンドンで開催されている日本酒のイベントで出会ったことから、同期を通じて誘われた形でした。
コンペと言うと学問的で真面目な繋がりからメンバリングが行われると勝手に思い込んでいたのですが、ひょんなことから繋がって、一緒にチームを組むことにMBAのネットワークの面白さを感じて、参加を決めました。(正直、ファイナンスのテーマに尻込みしていたのですが、誘われたらやることを信条に参加することにしました笑)
【参加した内容】
私はファイナンスをテーマに以下の二つのコンペに参加しました。
参加メンバーは共通で、私を含む日本人2名(経営コンサル、金融)とインド人(戦略コンサル)、中国人(起業家)のアジアメンバーです。
・Investment Portfolio Case Competition at Cornell
リンク: https://business.cornell.edu/centers/parker/investment-portfolio-case-competition/
・The Global Case Competition at Harvard
リンク: https://www.thecasecompetition.org
コーネル大学のコンペは投資・アセットマネジメントがテーマで、「富裕層の資産形成ポートフォリオおよびファミリーオフィスを提案する」というテーマでした。
ハーバード大学のコンペはM&Aがテーマで、地政学も踏まえて「欧州の軍事会社を対象とした買収是非」を論じるテーマでした。
【実際のスケジュールと進め方】
まずアプリケーションがあり、コンペによっては学内選考が実施されます。
私の参加したコンペはいずれも学内選考はなく、1-2カ月前に登録が完了しました。
コンペの期間が始まるとケースと呼ばれるお題が与えられて、それをチームで読み込み、提案書を書き上げていきます。期間は2-3週間ほどで、短期間でいかに説得力をもたせるストーリーを書けるか、堅牢なファイナンスのモデルを組めるか、チームの力量が試されます。私たちのチームはこの段階で、LBSのファイナンス教授にも相談して、仮説構築のインプットにしたほか、提案書の叩きをPE勤務の同級生に相談して、フィードバックを受けました。(指摘内容の鋭さに一同、圧倒されました笑)
提案書を提出するとプレゼンのステージが通常組まれます。
コーネルの場合は参加チームが20チームと少なかったため、全チームがプレゼンを行いました。プレゼンは予選と決勝に分けられ、予選は4つのグループに分けられて、審査員に選ばれた1チームが決勝プレゼンに進む構成でした。(予選も決勝も同日。オンライン)
ハーバードの場合は参加チームが250チーム超えと多く、プレゼンをするのはその中から選ばれた10チーム弱という構成でした。
(これらは年によって変わると思うので、実際に参加される際は要綱をご確認ください。)
【コンペの結果と得られた学び】
私はコーネルのコンペが初出場だったのですが、予選、決勝と進んで、そのまま優勝してしまいました笑
他のチームはMIT, CBS, Yale, NYU等の米国トップスクールだったため、優勝するとは思ってもみなかったのですが、提案内容に加えて、プレゼンでの発表やチームワークも含めて評価頂けたのかと思います。

コーネルの優勝の勢いをもって、ハーバードに出場したのですが、こちらは決勝プレゼンには選ばれませんでした。前述のとおり競争率が非常に高かったこともあり、厳しかったのかと思います。(こちらはフィードバックがなかったため、実際どのくらいのポジションにいたのか、不明でした。)
私はファイナンスの勉強のためにコンペに参加しましたが、結果的にファイナンスそのものより、「未知のテーマにどう取り組むか」「英語のハンデがある中で、どうチーム内で価値を発揮するか」の二点において学びが大きかったです。
コーネルの提案書を書く際には議論が白熱して、まったく収束に向かわなかったのですが、残り時間とストーリーの一貫性を重視して、削る部分はどこかを議論するところに日本人としての貢献のしやすさがあったように思います。
また、海外の人はプレゼンが得意と勝手に思い込んでいたのですが、当日、チームメンバーが非常に緊張した面持ちで、危なっかしくもあったため、時間配分や質疑対応を手厚く準備して臨んだことが功を奏しました。
当たり前ですが、どんなにスーパーマンに見えても、英語が堪能(もしくはネイティブ)でも、緊張する場面では緊張するため、チーム内で心理的安全性を作り出すことには大きな意味があるように思いました。
【アドバイス】
MBAに入ると多種多様なコンペが開催されています。
参加する目的にもよりますが、2年目に入るとインターンシップや交換留学で学校を離れる同級生も増えるため、必修科目が走っている1年目に参加することをおすすめします。
個人的には一緒に出たいチームメンバーがいれば、テーマは何でもいいと思います。
コンペは普段のグループワークよりはるかに負荷がかかるため、なかなか気が進まない部分もあるのですが、期間限定で、各領域のプロフェッショナルの考え方に触れるよい機会でもあるため、積極的に参加させることをおすすめします!


