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MBA受験体験記 No. 8 / 社費 / 商社

基本情報 

出身業界:商社 

職種:販売・マーケティング(自動車) 

職歴:7年 

留学形態:社費 

海外経験:高校時代に3か月の英国留学、入社後計4.5年の海外駐在 

出願校:LBS及び米国校(計10校)

合格校:LBS、UCLA、Tepper 

GRE:322 (V152, Q170) 

TOEFL:109 (R30 L27 S24 W28) 

奨学金:無 

LBSキャンパスビジット:無 

Why MBA?

・入社前からMBAには何となく興味があり、漠然といつかは行きたいと考えていました。きっかけは単純明快で、会社同期が米国MBA留学をするという話を聞かされたことでした。高校時代に英国留学を経験した際に言語の壁を痛感し、心のどこかで言語の壁は埋まらないと思っていたのですが、その同期は入社時英語レベルがほぼ同じであったにも関わらず、MBA留学への切符を手にしたということから、急にスイッチが入り、MBA留学を本格的に目指すことに決めました。
・キャリア的な観点では、入社以来多くの時間を事業会社の販売&マーケティングに費やしてきましたが、徐々に成長曲線が鈍化していると感じていたこと、今後激動の世の中を経営側としてチームを引っ張っていく必要がある中で異なる領域の能力向上が必要であると考えた、といった点がWhy MBAになります。

Why LBS? 

・EntrepreneurshipやTechnologyに強い、2年制Topスクールという条件で十数校を選定し、その後各校2~3人程度在校生や卒業生とコーヒーチャットをすることで、フィット感を元に出願校絞っていきました。最終的にLBSに決定した理由は、1)生徒の多様性、2)学校の立地(首都&スタートアップの集積地)、3)カリキュラムの柔軟性、の3点。60カ国以上から集まり、生徒の95%が留学生という世界屈指の多様性を誇る環境で2年間学ぶことで、異文化理解と経営学問の両面を踏まえたビジネスを構想する力を養い、有意義な人的ネットワークを構築することが出来ると考えました。
・またLBSは世界第2位のスタートアップハブであるロンドンにあり、且つ授業及びインターンに効率よく取り組めるカリキュラムの柔軟性があるため、テクノロジーを主軸においた座学実務両面の知識やスキル、特にEntrepreneurship、Marketing、Business Analytics、Leadershipに於ける能力向上に最大限注力することが出来ると考えました。おまけとしては、人生初海外が英国であったこと、家族からロンドンの強い希望があったことなども決め手となりました。

受験スケジュール 


総評:スコアメイクに非常に苦戦し、あらゆるプロセスが後手に回ってしまいました。 
<2020年> 
3月  出向国のコロナ感染爆発に伴う日本への緊急帰国① 
5月  会社同期がMBAに進学することを聞き、エンジンが掛かり受験を決意。 
7月  社内応募について上長へ相談。TOEFL1回目(86点)。AGOS夏祭り参加 
8月  妻の地元で娘の出産立ち合い。勉強量減少 
9/10月TOEFL猛勉強(TPOでひたすら演習) 
11月  AGOSのGMAT講座受講開始。家族の帰京、子育て仕事勉強の鼎立に苦戦
<2021年> 
1月  TOEFL7回目(102点、社内提出スコア)、社内選考書類作成。出向国へ渡航 
2月  社内選考申し込み 
3月  一次選考通過の通知受領 
4月  二次選考実施、通過の通知受領。カウンセラー数名とコンタクト開始 
5月  出向国のコロナ感染再爆発に伴う日本への緊急帰国② 最終選考実施、合格の通知受領 
6月  カウンセラーと契約。GMAT勉強本格化 
7月  GMAT1回目(620点)。ここからすぐに上がると勘違い 

8月  GMAT2回目(640点)。カウンセラーとの相性に疑問を覚え始める 
9月  出向国へ帰国。GMAT3回目(650点)。試験会場が劣悪で不安が増大スコアメイクが全く間に合わず、Round1での出願は諦める。カウンセラーに不信感を覚え、新たなカウンセラー(Lauren Unik)と契約 
10月  GMAT4回目(630点)。絶望するもGREへの転向を決意 
GRE1回目(GMAT換算650点)で相性が良いと判断し、単語暗記に注力 
11月  GMAT/GREと相乗効果も有り、TOEFL8回目(109点)でスコアメイク完了。GRE2回目(GMAT換算700点)でスコアメイク完了し、安堵。レジュメ/エッセイ骨子をカウンセラーと共に作成。上司2名に推薦状の依頼 
12月  10校分のエッセイを死ぬ気で作成。仕事も佳境で、睡眠時間2時間で対応。年末に人生初の血尿を体験し驚愕。推薦状提出確認
<2022年> 
1月  10校分の出願完了。急ぎインタビューモードに切替カウンセラー数名とインタビュー練習。2校のインタビュー実施 
2月  4校のインタビュー実施。1校書類落ち 
3月  LBS+1校に追加エッセイ提出&インタビュー実施。1校書類落ち。2校から合格通知受領。2校でWL入り。2校から不合格通知受領 
4月  1校から不合格通知、LBSから合格通知受領。1校のWLエッセイ提出 
5月  日本へ本帰国。WL入りの学校から連絡がなく、LBSへの進学を決断 
 

受験対策(予備校、カウンセラー、エッセイ、他)

総額は約330万円(除、出願料)。内訳は1)スコアメイク:130万円、2)エッセイ:170万円、3)インタビュー:30万円。費用を抑制出来る部分は多分にあったと大いに反省です。。。 


<TOEFL>
入社後英語圏での海外勤務経験を積んでいたので、そこまで苦労しないだろうという甘い見立てが見事打ち砕かれた試験でした。最初に受験したAGOSのTOEFL試験の結果は69/120点。試験慣れすれば点数はすぐに伸びるだろうと考えていましたが、結果的に1年近く対策を要しました。近道など存在せず、地道に演習を繰り返す他ないという類の試験と思います。 
尚、勉強量の比重はReading/Listening80% Speaking/Writing20%という比率でした。  

  1. Reading 
    ・2020年7月に、MBA界隈で有名なAndy氏の1日ウェブ講座を受講。ここでTOEFLのTPOソフトを入手し、毎日最低1パッセージの演習を半年継続。また、TOEFL英単語3800をRank3まで完璧に暗記。当初23/30点くらいの実力だったが、半年程度で27~29に安定。 
    ・2020年11月から開始したGMATの勉強との相乗効果も有り、2021年11月に3回受験した際には、29~30点に安定。 
  1. Listening 
    ・Reading同様に、Andy氏のTPOソフトで毎日最低1セクションの演習を半年継続。当初23/30点くらいの実力だったが、27~29点に安定。 
  1. Speaking 
    ・2020年5月からオンライン英会話(Bizmates)を毎日25分継続。 
    ・当初から20~22/30点を獲得出来ていたが、成長が見られず、MBA界隈で有名なE4TGに二か月通学。結論としては、授業形式と相性が悪く、スコアアップは一切せず。 
    ・2021年10月、受験体験記で発見したTST Prepというオンライン1on1講座を受講。こちらの効果によるものかは定かではないが、急に24点を記録。コツは、よく出回っているテンプレやE4TGで教わる回答方法ではなく、会話調の回答を心がけること。 
  2. Writing 
    ・上述Andy氏のテンプレに従い型を習得し、練習を継続。24/30点くらいで頭打ち。 
    ・こちらもMBA界隈で有名なTOEFL Resources(Michael)のWriting対策動画を閲覧し、Independent Writingのネタ出し法を学んだ。具体的には、教育・家族・会社・健康の4テーマを軸にエッセイ構成を構想し、あとはミスなく字数(400~500 words)を稼ぐという方法。この方法が奏功し、最終的に28/30点を獲得。尚、Integrated WritingはReading/Listeningのスコア安定と共に安定して対応が出来るようになった。


<GMAT/GRE>
受験における最大に失敗は、GMAT対策に時間を浪費しすぎたことでした。数学が得意且つGMATを2~3回受験してスコアアップ出来なかった際には、GREへの転向を強く推奨します。 

GMAT

  1. Verbal(SC/CR/RC) 
    ・2020年11月より、AGOSのGMAT Verbal講座を受講開始。中山講師からGMATの基礎から応用までご教授頂いた。また、GMAT重要単熟語及び単語暗記アプリのiknowを活用した単語暗記を継続。その後OGでひたすら練習を繰り返した結果、GMAT Prepで35/51点を超えるようになってきたものの、本番では全く歯が立たず。 
    ・2021年7月からインド発のオンラインGMAT対策ツールであるe-GMATでの演習を開始するも、本番でのスコアに大きな改善はなく、最高スコアは29点に留まった。何をすればスコアが伸びるのか最後まで不明なテストだった。 
  1. Quant 
    ・大学では理系学部に所属していたため、英単語・統計分野のみ簡単に対策した以外はPrepで演習を継続。50点で安定したものの、本番で満点は獲得出来ず。 
  1. AWA/IR 
    ・AGOSのパッケージに含まれていた授業を受講。その他特段対策せず、AWAは4.0、IRは6~8に安定。 

GRE

  1. Verbal 
    ・2021年10月に無対策で150/170点を獲得出来たことから、単語詰め込みを開始。上述単語暗記アプリiknow及び無料アプリであるMagooshのGRE単語アプリを活用し、3千語程度を2週間で詰め込み。 
    ・オンライン対策ツールのEmpower GREを活用し、1か月程度演習継続、結果152/170点を獲得。大きな成長及び手ごたえはなかったものの、最低限のスコアを獲得。 
  1. Quant 
    ・無対策で167/170点を獲得出来たため、Prepを一度受験した以外対策せず。結果2回目の本番で満点を獲得。 
  2. AWA
    ・TOEFL及びGMATのWriting経験を元に対応したため、特別な対応せず。結果3.5/6.0点と最低限のスコアを獲得。 


<カウンセラー>
社内選考合格後、急いでカウンセラーを決めたこともあり、最初のカウンセラーの選択を誤り、相性は最悪でした。カウンセラーは各々特性があるため、自分との相性をよく吟味した上で納得のいく選択をすることを強く推奨します。ここでは最終的に1stカウンセラーとして対応してくれたLauren Unikさんについて記載したいと思います。

  1. サービス内容 
    ・執筆文字数に応じて金額が設定されており、自己分析のブレストから出願まで全てサポート。他カウンセラーと比較して非常に安価で、10校出願でも30~40万程度。 
    ・コンサルティングはエッセイ文字数と無関係なため、何回ウェブ面談をしても無料。 
  1. 所感 
    ・Laurenさんがいなければ受験を乗り越えられなかったと言っても過言ではない程に相性の良いカウンセラーでした。 
    ・自分が納得いくまでエッセイ修正にとことん付き合ってくれるスタイル。アドバイスもポジティブであり、メンタル面でもお世話になりました。有名なカウンセラーはエッセイに対しコメントはするものの、修正はしないスタイルが多いと聞きますが、Laurenさんは加筆・修正したエッセイを共有してくれる上に、クオリティーも非常に高かったです。レスポンスが時々非常に悪くなる点以外は欠点が無いように思います。 
     

<エッセイ>
以下順序に沿ってカウンセラーと共に作成しました。自分の奥底にある価値観を掘り起こして言語化することがとても大切と思います。自分の根幹を把握出来た後は案外スムーズにエッセイ執筆が進みました。 

  1. 自己分析 
    生い立ちから直近までの自分の人生を振り返り、自分にとって大事な価値観や自分の価値観に影響を与えたきっかけ等をじっくり分析。 
  1. What matters most to you and why 
    Stanfordの有名なエッセイ課題。上記自己分析も踏まえ、このエッセイ課題に真剣に取り組んだことで、その他エッセイ課題への回答作成の効率を上げることが出来た。 
  1. Why MBA/Short-term Long-term Goals他 
    直近の業務、現状の会社の課題、自己分析等で見えてきた将来の方向性を具体的に執筆。特にShort-term Goalの具体性は重要。 
  1. その他エッセイ課題 
    上記②、③の重要課題に対し時間を使ってじっくり納得のいくエッセイを仕上げていたので、同エッセイをアレンジすることで比較的スムーズに作成出来た。 
     

<インタビュー>
出願校を比較的多くしたことで、各校の特色深堀が疎かになった所が反省点です。合計で約100回のインタビュー練習を実施したにも関わらず、結果は納得のいくものとなりませんでした。エッセイまでで力尽きる受験生も周りにいましたが、インタビューこそ最重要パートと思います。 

  1. Lauren Unik 
    ・8,000円/60分。前半30分で矢継ぎ早に質問を受け、後半30分で回答レビューする形式。 
    ・後日文字起こししたワードファイルが共有されるので、自分の長所短所がわかりやすい。 
    ・比較的安価であったため、エッセイ同様メインのインタビュー練習相手として活用。 
  1. @English 
    ・42,000円/25分x10回。予め受験校を1校選択し、その学校のインタビュー形式に沿った質問をされる。尚、カメラオフでの練習形式。 
    ・計7~8人のネイティブと練習。インタビュー慣れを目的に練習序盤に活用することを推奨。 
  1. Matthew Aldridge 
    ・15,000円/50分。出願校に沿ったインタビュー練習が可能。 
    ・レクチャーの質は非常に高く、学ぶ点が多かった。また非常にポジティブな人柄で、メンタル面でのサポートも期待できる。推奨出来るインタビュー練習相手。 
  1. Nish Subasinghe 
    ・28,500円/60分x 6回。元々TOEFLやIELTSのSpeakingセクションの教師だったとのことだが、MBAインタビューにも精通し始め、サービスを提供している。 
    ・学校ごとの過去質問を多く保有しているため、実践的な練習が出来る。練習量を増やしたいときに活用することを推奨。 
     

<推薦状
・出向先の上司2名に依頼。依頼先は自分と日々接する方であることが好ましい。 
・学校ごとに質問が微妙異なっているので、事前に出願先の設問を把握し、推薦者に対し前広に依頼することを推奨。 
 

受験生へのメッセージ 

受験中は何度も挫折しそうになりましたが、最後は何とかなると常にポジティブシンキングを心がけ、自分を信じて突き進みました。私は20年以上競泳に取り組んでますが、受験と競泳は似てる側面があり、自分が全力を尽くせたと心から納得出来ている時には必ず結果が付いてくるという点です。応援して下さる周囲の方々の想いを胸に秘めて、自分が心から納得出来る努力を継続し、最後の最後まで受験活動を頑張ってください!きっと良い結果が待っています。 

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