LBSにおける早期卒業レポート
LBSにおける早期卒業レポート
- LBSでの早期卒業の仕組み
- 早期卒業した場合のスケジュール
- なぜ早期卒業を選択したのか
- 早期卒業のメリット/デメリット
- おわりに
1. LBSでの早期卒業の仕組み
通常は2年目の7月に卒業(21ヵ月)となるLBSですが、求められている卒業要件を満たせば、15ヵ月(2年目の12月に授業終了、2月卒業)、18ヵ月(2年目の3月に授業終了、5月卒業)が可能です。卒業要件は下記の通りです。
- 全てのCore coursesの修了
- 定められたTailored Core の単位習得
- 定められたElective の単位習得
- 定められた全ての単位数の修得
- Global Business Experienceの修了
- Leadership Launchの修了
- Capstoneの修了
- 学費全額の支払い
本来、Capstoneでは卒業式の前に1日かけてMBAでの学びを内省し、今後のキャリアに繋げていく集合研修のようなものですが、早期卒業を選択する場合、これをEssayで代替することで全ての要件を満たすことが出来ます。
2. 早期卒業した場合のスケジュール
私の場合は、18ヵ月卒業を2年目の8月に決め、更に10月に最短の15ヵ月卒業を目指す、という2度の方向転換をしました。LBSではElectiveを開講直前まで履修するかしないかを調整できるため、授業は早期卒業を選択した場合でも満足いくものが履修できたと思います。スケジュールをお示しする前に、LBSのアカデミックスケジュールや、授業の種類を簡単にレビューします。
- LBSのアカデミックスケジュール
LBSでは秋学期(9月~12月, AUT)、春学期(1月~3月, SPR)、夏学期(4月~6月, SUM)がそれぞれ前半・後半に分かれています。更に、学期中や学期前後に、Block Weekと呼ばれる集中授業期間があり、1週間で1つのElectiveの授業を終える週が存在しています。
- LBSの授業種類
以下の授業種類を組み合わせて各々のスケジュールを組むことになります。これらは全てElectiveであり、共通して全10回、約3時間の授業となっています。
※CoreやTailored Coreでは全5回で完結する授業もあります。
- Regular:週1回、10週間
- Modular:(原則)週2回、5週
- Block Week:週10回、1週
これらを踏まえた上で、約1年半のスケジュールは以下のように組み立てられました。一週間のスケジュールを下記のように概観するとかなり暇に見えるかもしれませんが、空いている時間は、クラブ活動、キャリア関連の活動やその他自身が興味ある課外活動等に充てていました。
1年目:AUT 前半(2019年9月23日~2019年10月20日)
※上記に加え、1年生は8月~9月前半において、Business Ethics, Data Analytics, General Managementの授業を履修します
Block Week(2019年10月21日~2019年10月27日)
無し
1年目:AUT後半(2019年10月28日~2019年12月8日)
1年目:SPR前半(2020年1月13日~2020年2月16日)
1年目:SPR後半(2020年2月17日~2020年3月22日)
Block Week(2020年3月23日~2020年3月29日)
無し
1年目:SUM前半(2020年3月30日~2020年5月3日)
Block Week(2020年5月4日~2020年5月10日)
1年目:SUM後半(2020年5月11日~2020年6月14日)
Block Week(2020年8月31日~2020年9月6日)
Block Week(2020年9月7日~2020年9月13日)
無し
Block Week(2020年9月14日~2020年9月20日)
2年目:AUT前半(2020年9月21日~2020年10月25日)
Block Week(2020年10月26日~2020年11月1日)
2年目:AUT後半(2020年11月2日~2020年12月6日)
Block Week(2020年12月7日~2020年12月13日)
Block Week: Global Business Experience(2020年12月14日~2020年12月20日)
※MBA2021はオンラインで実施
最大でも週7コマであったため、予復習をしっかり行えばそれなりの負荷にはなりますが、管理できないレベルにはなりませんでした。
3. なぜ早期卒業を選択したのか
これには個人によって色々な理由があると思いますが、私の場合は「家族」が大きな理由でした。更に後付けとして「キャリア」「生活」も理由になりました。
私は当初妻と2人で渡英していましたが、妻が出産のため一時帰国し、2年目の夏以降は家族3人で1年ロンドン生活を行う予定でした。しかし、新型コロナウィルスの蔓延により欧州の状況が芳しくないこと、社費ということもあり、会社の方針に従う必要があったことから、家族帯同をせず単身で2年目を過ごすことになりました。成長著しいわが子の傍にいられないことが何より辛かったため、早期卒業を視野に入れ始めました。
また、ロックダウンとその緩和を繰り返すロンドンにおいて、授業も完全な対面で行われることなく、時には完全オンラインとなり、同級生との交流と時差の問題を除いては物理的にロンドンに居続ける必要がありませんでした。クラブ活動も完全にオンラインとなり、政府の方針で物理的な集会も制限されていたため、私にとっては1年目の環境に比べてロンドンの地から得られるものが少なくなっていました。
加えて、キャリア面においても、座学で学ぶことは非常に知的好奇心をくすぐるものでしたが、これをいち早く実践として使いたい、早く仕事に戻りたいという想いが強まったことも要因の一つでした。(Stay Homeでウズウズしてしまっただけかもしれません笑)
4. 早期卒業のメリット/デメリット
従って、私にとっての早期卒業のメリット/デメリットは以下の通りでした。
メリット
- 日本に残した家族との時間を取り戻せる
- 業務に早く復帰し、MBAで得た知見を早くから活用できる。
- キャリアブランクを最小化することが出来る
- 比較的生活の自由度の高い日本においてQOLを向上できる
デメリット
- 取りたい授業が取れない可能性があった
- 後半は授業負担が重く、MBAの学習以外のことを腰据えて取り組めなかった
- 本帰国後ロックダウンが明ける可能性にベットしなかったため、旅行等を満足いく程度に出来なかった
MBAを自分の人生の振り返りや、新たなことへの挑戦の機会と捉えている場合は、会社から離れる貴重な自由時間が短縮されることになるため、デメリットの方が大きく感じられると思います。私も、家族の理由が無ければ(家族が渡英出来ていれば)、早期卒業を選ばなかった可能性が高いです。
5. おわりに
早期卒業を通じて、「LBSはフレキシブルな学校」ということを、身をもって体感出来ました。MBAに来るような年齢ですと、それぞれの人生に様々な変数があるため、一様な正解はありません。誰かにとっての正解は他の人の不正解だったりします。
ただ、こういったLBSのフレキシビリティは、将来のオプションとして非常に有効かと思います。この2年で当初想定していなかった事態が起こり、入学時に思い描いていた生活ではなくなってしまいました。しかし、このオプションがあったおかげで、自らの選択で自分の進む道を決められたと思います。私も早期卒業を決めたのはギリギリのタイミングでしたし、入学後に決めても、2年目の途中に決めても全く遅くありません。自分が持つ変数や環境に将来の不透明さがある場合は、こういったフレキシビリティを持つ学校を選択するのは1つの判断基準になり得るかと思います。
より詳しい話は本ウェブサイトの「キャンパスビジット/お問い合わせ」のページから申し込んでいただければ、在校生がお話出来るので遠慮なくコンタクトしてみてください。
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