GBE滞在記‐ブラジル(サンパウロ・リオ)/ペルー(リマ)編 

MBAカリキュラム

こんにちは、MBA2019のSS, JOです。

以前のGBE滞在記に引き続き、今回は4月・5月に開催されたブラジル・ペルー編をお送りします!

ブラジル(サンパウロ・リオ)編

1.プログラム概要

ブラジルは世界5番目の国土と人口を持ち、BRICsのように常に”次の“巨大有望市場として名前が挙がりますが、同時に貧富格差・腐敗・政治の混乱、インフラの不足など多くの問題を抱え、実際にいつその潜在力を発揮し成長軌道に乗るのか常に世界から問われています。

GBEでは今年度の新たな訪問先としてブラジルが設定され、まさに”Understanding the opportunities and challenges facing Brazil today”をテーマとして開催されました。以下の通り、サンパウロ・リオデジャネイロの2大都市を回る一週間のスケジュールです。

スケジュール
  • 3/31(日): サンパウロ集合、Welcome briefing
  • 4/1(月): 基調講演、個別企業訪問、現地LBS Alumniとのレセプション
  • 4/2(火): パネルディスカッション、個別企業訪問
  • 4/3(水): 個別企業訪問、リオデジャイネロへ移動
  • 4/4(木): TV Globo見学、個別企業訪問
  • 4/5(金): Favela Inc見学、グループ発表及びディスカッション、Closing Reception
プログラム
  • 基調講演: Insper学長であるエコノミストのMarcos Lisboa氏により、マクロな視点からブラジルの抱える諸問題や、政治と経済の関係性について議論されました。
  • パネルディスカッション: 実業界の現役トップマネジメント3人を迎えて開催。大企業・ファミリーコングロマリット・Techファームという異なる視点からブラジルにおける成長機会、課題について深い議論が交わされました。
  • 個別企業訪問: 少人数に分かれ、各日4~5社の中から各自興味ある企業を選んで訪問しました。以下の通り、規模・分野ともバラエティに富んだ訪問先が用意されています。
    • Infrastructure: Petrobras, Copersucar, Suzano, Comgas
    • B2C: Natura, Osklen
    • Finance: Itau, BNDES(国立開発銀行), XP Investimentos, Stone, Patria Investments, Nubank, Vinci Partners
    • Professional firm: F/Nazca Saatchi & Saatchi, IPSOS
    • NPO、Incubator等: Cubo, Gerando Falcoes, Dr Consulta
  • Favela Inc見学: 1週間の締めくくりとなったのはリオのファベーラ(貧民街)で活動するSocial Entrepreneurの見学です。通常は安全上絶対に近づいてはいけないと言われるファベーラをガイド同伴で歩き、実際の街並みを体験したこと、また複雑で困難な状況にも情熱的に取り組むメンバーとの交流は非常に印象深く、まさにプログラムのハイライトとなりました。

2.プログラム(場所)を選んだ決め手

シンプルに仕事でもプライベートでも南米に行ったことが無い、そして日本から一番遠くてなかなか行く機会がない、という点でした。また時期的にも2年目の卒業直前に開催され、MBA生活の締めくくりとして良いタイミングだったこともあります。

3.GBEを終えて

プログラムを通じて強く感じたことは、貧弱なインフラ、複雑な税制、両極端な政治などマクロで多くのハードルを抱えて苦闘する大企業と、巨大な国内市場の中で積極展開しミクロから力強く成長しているB2Cセクターの対照的な状況でした。他にも多くのビジネスパーソンとの交流を通じて生のビジネス環境について学びが多く、教室では学べないGBEならではの内容であったと思います。

また今年初めてのブラジルGBE開催は現地LBS Alumniの全面的なサポートで実現されており、豊富な企業訪問などを通じてLBSのネットワーク、Reputationの強さも実感する機会となりました。

 

ペルー (リマ)

1. プログラム概要

a) テーマ

人口約32百万のペルーは、過去約30年に亘り著しい経済成長(年率平均成長率 約6%)による社会基盤の強化や海外直接投資(FDI)の増加を経て、途上国に於ける重要指標の一つである貧困率の改善(60%→22% (2017年時点))を実現、同国の今後の動向には世界からも注目が集まっています。

一方、慢性的な汚職問題に代表される不安定な政情、資源ブームの終焉に伴う成長の鈍化、恵まれない教育環境(国際的教育水準を定めるPISAの同国順位は69カ国中63位)等、ペルーが今後も継続的な成長を遂げるには多くの根深い問題が山積みです。

LBS GBEでは、中低所得者向け教育事業(私立の教育機関とのパートナーシップを軸とした学生へのスポンサーシップや成長支援プログラム他)を提供するNGO団体”Peru Champs”が抱える様々な問題に本団体がどの様に課題解決に取組んでいく べきか 、1週間に亘る喧々諤々の議論を経て、最終日にプレゼンを実施しました。

 b) プログラム期間、概要スケジュール

2019年5月26日(日)〜 5月31日(金)

  • 5月26日(日) (ペルー首都) リマ 集合、夜はWelcome Reception
  • 5月27日(月) 午前 ゲストスピーカー(*)
    午後 Peru Champs(クライアント)とのkick-off MTG
  • 5月28日(火) 午前 ゲストスピーカー、現場視察(学校訪問)
    午後 文化活動(**)
  • 5月29日(水) 午前 ゲストスピーカー、企業訪問(***)
    午後 Group Work
  • 5月30日(木) 午前 企業訪問
    午後   Group Work、学生インタビュー
  • 5月31日(金) 午前 Peru Champs向けプレゼン
    午後 GBE振り返り、Closing Reception

(*) ゲストスピーカー
UTEC・Tecsup(同国私立大学・研究機関)及び複数の民間企業の取締役を務めるCarlos Heeren、同国最大のコングロマリットIntercorp社の会長兼CEO Carlos Rodriguez-Pastor、コンサル会社APOYOパートナーのJose Carlos Saavedra 3名によるマクロ的視点での同国の現状や問題に関するプレゼンと、Peru Champ代表のAlberto De Cardenas、中高等教育機関Innova Schools取締役Aurelia Alvaradoによる各々の企業活動を通じたインパクトや今後の成長戦略などの説明があり、マクロ・ミクロの両視点による体系的な同国の実態を一定レベル把握することができ、密度の濃いスピーカーセッションとなりました。

(**) 文化活動
“Gastro Activity”という名の文化活動に参加しました。海岸に面するマーケット(鮮魚市場ですが、野菜やフルーツも販売しています)を訪問後、7-8人のグループで、プロの指導の下、地場料理を作りました。美食の国とも称されるペルー料理を堪能すると同時に、他の学生と楽しく交流する時間でした。

(***) 企業訪問
資産運用額US$1130億の南米有数のアセットマネジメント会社Sura社を訪問しました。労働人口のうち非正規雇用の比率が約7割を占める同国は、年金受給資格未達の人口セクターの存在が大きく、Sura社による本セクター向け退職後の生計支援に主眼を置いたプレゼンは(大きい括りでの)日本とも類似する社会・年金問題を考える上での刺激的な時間となりました。

 2. プログラム(場所)を選んだ決め手

南米:南極大陸を除き、6大陸の中で南米は唯一訪問した事がなかった事が一番の理由です。ブラジルGBEも魅力的でしたが、ペルーは魅力的な観光スポット(マチュピチュ、クスコ、レインボーマウンテン他)が多数あり、クラスメイトと約1週間旅行した後、リマ入りしました。

時期:VISAの関係で四半期に1回授業を入れる必要があるのですが、私の場合は全ての授業が夏学期前(4-7月期)に履修し終えてしまう為、5 月末のGBEに参加する事で本問題を解消することとしました。

 3. GBEを終えて

MBA留学前は(無意識の内に)自身が所属していた「企業のレンズ」を通じて世の中(ほぼ全て)を見ていた様に今は感じています。LBS MBAで得た日々の出会いや限り無い刺激の蓄積が、「自身のレンズ」で世界を見て主体的に行動していくという価値観の形成に繋がったと思います。本観点からも、遥か遠いペルーという国で、難易度の高い教育問題に全力で立ち向かうAlberto De Cardenas代表を始めとするPeru Champsスタッフや、父親を若くして失い、我が子に最高の教育環境を提供したいと願う母を持つ(Peru Champsスポンサーシップを受ける)16歳マテオ君初めとする”Champs”との出会いは、非常に貴重な人生経験となりました。2年間MBAの集大成として参加したペルーGBEは、私のMBAを象徴する最高の経験でした。

 

以上で今年度のGBEも一巡となります。同級生と各国で特色あるプログラムにどっぷりと浸かる一週間は間違いなく2年間のハイライトの一つです。どれも魅力的な訪問先から1つしか選べないのは嬉しい悩みですが、1年生の後半での選択となりますので、受験中・在学中に先輩からも情報収集しつつ、ご自身のキャリアや興味と照らし合わせて選んで頂ければと思います。