受験体験記No.3 / 社費 / 政府系金融機関
1.基本情報
- 職歴:政府系金融機関6年(ソブリン審査2年、電力プロジェクトファイナンス2年、官庁出向2年)
- 留学形態:社費
- 英語・海外経験:米国2.5年(幼少期0~2歳)、ベルギー1.5年(小4~小5)、英国2.5年(中1~中3)
- 受験校:LBS+5校(計6校)
- 合格校(Waitlist除く):LBS、IESE、Oxford(他3校は書類落ち)
- GMATスコア:690(V34、M49)
- IELTSスコア:8.0(L9.0, R8.0, W7.0, S7.5)
- 奨学金:無
- LBSへのキャンパスビジットへの有無:有(2018年1月末(出願後))
2. Why MBA?
(1)海外での高等教育を受けるため
- 子どもの頃の海外経験を踏まえ、もう一度海外に住みたい、(MBAに限らず)海外の教育を受けたい、と思ったことが最初のモチベーション。
(2)長期的な目標の達成のため
- (今の勤め先に勤務継続を前提に)日本企業の海外展開支援を通じて少しでも日本企業や日本経済に貢献すること
3. Why LBS?
(1)Personal connection
- ロンドンに昔住んでいたことや仕事上でも英国を担当していたこともあり、思い出・馴染みの地に住みたい。
- LBS出身者が身近にいたため、個人的にLBSに一番親近感を覚えていた。
(2)Diversity
- LBSが提供するdiversityは、自分のバックグラウンドにも通ずるところがあり、そのような環境でトレーニングを積むことは、自分のpost MBAの仕事にも直結する。
(3)Program flexibility
- プログラムがフレキシブルで、クラブ活動が充実している、パートタイムインターンが可能など、ロンドンの地の利をフルに生かせる。
- 社費制度の制約により2年プログラムが原則不可である中で、一番長く行けるプログラムの一つがLBSだったという現実的な問題も。
4. 受験スケジュール及び準備
2016年4月:TOEFL受験(スコア106(R27, L26, S27, W26)) 2017年3月:社内選考面接 2017年4月:IELTS受験- TOEFLの点数(目標110+)を上げられる気がしなかった(勉強が苦痛だった)ので気分転換にIELTSを受験。結果よかったので、受験はIELTSで進めることに決定。
- 官庁出向中に社内選考合格が出てやや焦るも、やるしかないので、ひとまず周りの友人や先輩から情報収集を開始。
- 推薦状をお願いする上司(2人)に依頼し、了承取得。
- アゴスの無料説明会に行き、MBA受験全体のスケジュール感をなんとなく把握。
- 社費とはいえ教材費等は基本自腹だったので、いろんなルートからOfficial Guideやらマスアカやらの教材を入手。
- 7月にエッセイカウンセラーも進めるかと思い、アゴスのVinceと小一時間スカイプをした際、まずはGMAT受けてからだねと言われ、焦って受験を登録。
- 初回680でやや安心。同時に、最悪これでいいやという慢心も生まれる。
- GMAT初回後、Edに相談。第一印象でいいなと思い、エッセイカウンセラーを決定(他との比較はあまりせず)。
- Round1でどこかに出してエッセイひな形の作成、面接を練習し、Round2までにGMATの点数を上げて本命勝負するという戦略を練るも、業務繁忙もあり早々に放棄。
- GMAT目標(700+)を目指し勉強も継続しつつ、空いた時間で各校のエッセイ問を集めて分量感を把握したり、一般的な質問(Why MBA、Whyその学校、他)の回答案を作成。
- エッセイ問を考えるにあたり、学校特定の情報が必要だったので色んなソース(学校HP、学校主催・OB主催のイベント、海外の情報サイトなど)を活用して情報収集、頭を整理。
- 推薦状についてもこの時期を通じて、プロセス・内容について上司に相談。
- スコアは伸びるどころか、アップダウンを繰り返し、結局5回受験。5回目(12/18)で初回から10点上がりベストスコアなるも700+は達成できず。しょうがないので腹を括る。
- 結局エッセイを本気で書き始めたのは、GMATが終わった12/18以降。急ピッチで睡眠時間を削りながら年末年始までひたすらアプリケーション準備。6校出願で死にそうになりながらも、Edや家族の協力を得て、何とか形が仕上がる。
- 中旬にかけて出願完了。
- 1月末にLBSとIESEにビジット。本当は出願前(11月頃)に行こうかと思っていたが、業務+GMAT準備で到底無理だったため、この時期に敢行。
- 出願が落ち着いた辺りで面接準備の必要性を認識。Matthew Aldridgeに連絡を取って、スカイプで面接の準備を依頼)。時期的に需要過多で値が張った(個人的な感覚)が、4回のトレーニングでかなり改善(最初はボロクソだったが、最後は褒められるに至る笑)。費用対効果は十分で満足。
- Edともスカイプ面接練習1回、その他セミナーを活用。これらもいいフィードバックが得られたし、周りの受験生とも知り合うきっかけになったので満足。
- 2月、3月にかけて書類選考通過の通知+面接ラッシュ(一方、複数校書類で切られ、厳しさを痛感。。)。
- MatthewとのトレーニングやEdのセミナーの甲斐もあり、面接への不安は払しょくされつつあったが、担当業務が佳境になる中で、海外での面接もあり、体力的に(金銭的にも)かなり厳しい時期だった記憶。。
- 3月末のLBSの合格通知ですべて結果が出揃い、10カ月間の受験生活終了。
5. 使用教材、予備校、カウンセラー
1) IELTS:
(教材)「スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集(ナツメ社)」 「IELTSブリティッシュ・カウンシル公認 本番形式問題3回分(旺文社)」2) GMAT:
(教材)Official Guide、GMAT Prep、マスアカ、Manhattan Prep、GMAT Club (予備校)Y.E.S(SCのみ)3) カウンセラー:
- 江戸義塾(エッセイ等、面接)
- 家族(英語のできる母・姉にエッセイ等のチェックを依頼)
- Matthew Aldridge(面接対策)
6. 入学後に感じたこと
- Diversity:皆が言うことですが、やはり色んなバックグラウンドの人がいて面白いです。僕のグループは、コンサルタント×2、インベストメントバンカー×1、ファミリービジネス×1、原子力エンジニア×1、国籍は6か国です。これがクラス単位・学年単位になると、もっと種類が増えます。やっぱりこれがLBSの財産だなと、自分の財産になるなと感じています。
- Study hard, play hard(時間があっという間に過ぎる):初期ということもありネットワーキング(=飲み会/パーティ)は頻繁。楽しいのであちこち顔を出していると睡眠時間が削られます笑 ヨーロッパということもあり、旅行も頻繁に企画されており、毎週末誰かしらどこか国外に行っている印象。授業も、より学問を追求するための修士よりは課題等の負担は少ないかもしれませんが、それでも結構分量はあり、遊び・クラブ活動とのバランスを取りながら進めることにたまに苦労します。それもそれで、学生してるなぁ、充実してるわーと実感して楽しいですが笑
- 英語力の壁:一応帰国子女でそれなりに英語は話せる自負はありましたが、ネイティブ同士の会話のスピードはとんでもなく(特に、グループワークのディスカッションが込み入ってきたとき)、これまで仕事で接してきた外国人が、如何に丁寧にゆっくり喋ってくれていたかを痛感。それでも食らいついていく覚悟と、諦めが肝心だなと思う日々。
- contributionの難しさ:自分の問題、英語力の問題、これまでの経験の違いもありますが、結構難しいなと感じています。非常に優秀な生徒が集まっているので圧倒されてしまうことも。ここでもまた、諦めずに地道にやることと、一方一定の諦めが大事だなと笑
- 意外と定まらないキャリアゴール:学校が始まりクラスメートらと話すと、やりたいことはまだ決まってない、これから探す、どうしようかな、という人が意外といることに気づきます。自分も含めて将来のことは色々考えますが、みんなそんなものかと少し安心笑
7. 受験生へのメッセージ
僕の受験生活から得た教訓・反省点は以下の通りです。- GMATは効率的に、隙間時間(携帯アプリなども活用)を見つけて、毎日なんらか問題にあたる。自分の弱点をきちんと把握して、そこを重点的にやる。当たり前ですが、僕はこれが出来ていなかった(enhanced score reportも最後まで知らず。。)ので、ダラダラGMATを受けてアプリケーションプロセスがしわ寄せを受けました。
- アプリケーション(エッセイ)の時から面接準備を意識すること。エッセイ等を書く過程で思考は整理されるし、ロジックも整っていきますが、他方それを限られた時間で言語化するとなると、これはまた別の難しさがあります。エッセイ等が先に来るかと思いますが、書きながら、実際にこれを1分で言うならどういうかな、といったことも意識しながら準備すると、面接準備がスムーズかと思います。僕はこれがあまり出来ていなかったので、反省点。