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選択科目の取り方(MiF)

MiFでは7~10の選択科目の単位取得が卒業要件となっています。主に1-3月の春学期(Spring Term)と4-6月の夏学期(Summer Term)で受講しますが、どの授業をどのタイミングで受講するかによって、学生生活の過ごし方も大きく変わってきます。今回は選択科目に関係する情報をご紹介したいと思います。  

①入札システム

選択科目はクラス毎に席数上限があり、受講科目は学生間の入札によって決定されます。先着順でも必修科目の成績順でもありません。LBS独自の授業入札システムがあり、各自10,000点の持ち点が与えられ、入札期間中に希望する選択科目と入札点数を入力し、後日一斉に結果が開票されます。単純平均では一授業あたり1,000~1,500点ですが、授業毎に席数上限があるため、人気かつ席数の少ない授業は最低落札価格が3,000点を超える事もあります。取りたい授業に高い点数で応札すると他の授業を低い点数で応札せざるを得なくなるため、学校から提供される前年度の入札結果を参考に、各学生はこれぞビジネス思考といわんばかりに、熾烈な入札予想争いを繰り広げることになります。(一点差でも負けは負けのため、1,783とか刻み戦略も重要です。) 本入札は、必修科目の課題が本格化する(正直選択科目どころではない)10月下旬と11月上旬に行われます。昨年度(MiFFT2017)実績では、希望落札率は一回目が82%、2回目が62%となっており、希望授業を1-2個の取り逃した学生も少なからず出ていることになります。(私見ながら、確実に取りたい授業の場合、前年度最低落札価格の最低1.6倍は応札しに行くと良さそうです。)  

②Add/Drop Session

2回の入札で希望科目を獲得出来なかった場合の落胆はそれなりに大きいです。私も予想を外し点数の低い授業に巨額を振り込み、希望していたプロジェクトファイナンスとプライベートエクイティの授業を僅差で落とした時は、一体何しに来たのだろうと途方に暮れたこともありました。 但し、ご安心下さい!入札後にはAdd/Drop Sessionと呼ばれる選択科目の再選択機会が定期的に設けられています。入札では、授業毎に各プログラム(MiFFTMiFPTMBA等)に事前に割り当てられた席数を、同じプログラムの学生間で争いますが、Add/Drop Sessionでは全プログラムの空席が解放されるため、MiF内では人気ですぐに満席になった授業でもMBA等で空席が出ていた場合には、確保することが可能となります(特に金融理論系は空きが出易い)。Add/Drop Sessionはサイトオープン期間中の早い者順となるため、入札で惨敗した学生達は、Add/Drop Session開始日には、ネットワーク環境の良い学内PCを早くから確保し、開始2分前からf5を連打して(ページ更新)して、サイトオープン後にいち早く席を確保しにかかります。一時満席となっても、学生間で授業を交換し合うようなやり取りも行われ、「この授業を譲ってくれる方にはカリフォルニア往復チケットを差し上げます」といったようなコメントまで飛び出します。 実際には、このAdd/Drop Sessionで希望の授業はほぼ確保出来る印象ですので、入札結果が悪くても希望を捨てずにいて頂けたらと思います。  

③選択科目登録数

昨年度(MiFFT2017)実績では、入札終了時点で7科目36%8科目38%9科目21%10科目5%となっています。必修授業は万が一最低評価基準を満たさない場合にResitと呼ばれる再テストの機会がありますが、選択授業は一度落ちたらFail(単位取得未達)となり、2科目以上の授業を落とすか7科目単位取得できないと落第となるため、勉強の優先度や難関科目への挑戦ともバランスを考えながら選ぶ必要があります。  

④Concentration

専攻のサブカテゴリーのようなもので、MiFFT2018の場合、Investment Management & AnalysisCFOCorporate FinanceRisk Managementがあり、それぞれ指定された選択授業を最低3以上取得し一定の成績基準を満たせば、成績証明書に記載されます。 Concentrationの取得には、授業の他、指定されたPractitioner Course(外部講師による実務講座。2.75時間×3回が基本。2018年度はBPの財務責任者による財務戦略講義等)や、Finance@Work(外部講師による講義。1回のみが基本。2018年度はFintech企業経営者によるプレゼン等。)の受講も必要となります。 学生の中には強くConcentrationの取得を希望する方もいますが、正直、成績証明書に記載されたところで転職活動等でどこまで有利になるかは不明であり、かつ上記Practitioner CourseFinance@Workは金曜の夜や土曜の朝に開講される場合もあり結構負荷も多いため、日本人学生間では取れれば取る、くらいで考えている方が多いかと思います。  

⑤多様な授業スケジュール

選択科目は2.75時間/コマ×10回の受講が基本となりますが、授業の頻度や期間は様々な形が用意されています。週1回×10週のRegular以外にも、月~金に毎日2コマずつ授業を受け1週間で単位取得が可能なBlock Week、その他隔週で週末に2コマずつのModule、週2コマずつ5週間で終わる5 weeksというものもあります。学生によっては学期期間中のインターンシップ等(ごく一部長期のバカンスに入るような人もいます)を希望してほぼBlock Weekだけで単位を取り終えるといった方もおり、都合に応じて柔軟に組み合わせることが可能です。Block Weekは年末年始に近い12月~1月か、学期の間の4月に集中しています。 Block Weekは毎日授業と深夜まで翌日のケース課題に追われ大変インテンシブと聞き、私も初めて受ける前は相当にビビッていましたが、簡単な授業であれば逆にRegularだと間延び感がありBlock Weekで集中して勉強した方が知識としても整理されやすいこともあります。同じ科目でもBlock Weekの方がRegularよりも課題が少ない、また別の教授が教える(内容や質が大きく変わる)場合もあり、授業や講師の評価も参考に組まれると良いかと思います。 関心によっては、取りたい授業がほとんど春学期に集中し、夏学期が暇になる、といったケースもありますが、こればかりは事前には分からないため、いざ入学してみてから考えざるを得ないかと思います(苦)。 個別の授業の様子はまた別の機会にと思いますが、これまでの印象では、期末試験に向けた暗記・演習や、立て続けに降ってくるグループワークでとにかく必死だった必修科目に比べると、選択科目はより実践的な議論やケース課題が中心で、負荷も比較的コントロールしやすくかつ有益な学びを得られています。授業も他のプログラムと合同となるため、MBAやっぱりプレゼンうまいなーとか、Masters in Financial AnalysisMasters in Management(大学新卒向け修士プログラム)若いなー(笑)とか、他のプログラムの雰囲気を味わえるのも魅力です。ただ、全プログラム向けの網羅的な内容の選択科目を取ると、MiF生にとっては少し物足りないこともあり、ちゃんと学びを得たい!という方にはNativeも興奮する(ビビる)くらい高評価だったりRequirementの高い授業を取りに行った方が面白いと思います。個人的には、元Bain CapitalManaging Directorとか、実務経験ががっつりある教授の授業を取りに行った方が面白い印象です。 以上   一覧画面へー戻る