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受験体験記No.4 / 私費 / 商社

基本情報

・出身業界:総合商社にてエネルギーインフラ(LNG)および再エネを担当 
・職種:Business Development、投資管理 
・職歴:6年 
・留学形態:私費・退職 
・海外経験:学部交換留学1年、大学院1年、駐在2年(全て英語圏) 
・出願校:LBS、INSEAD、IESE 
・合格校:LBS、INSEAD、IESE 
・GMAT:690 (Math 50、Verbal 34) 
・TOEFL:Waiver(イギリスで大学院修了したため) 
・奨学金:無 
・LBSキャンパスビジット:有(2014年) 

Why MBA? 

大学院留学中にLBSの商社社費派遣生と出会い、漠然とMBAに興味を持ったのがきっかけ。入社後数年経ち、「商社マン」という自身のプロフェッションに疑問を持ち、このまま会社に居続けることが良いのか危機感を覚えた。 

将来グローバルな組織でリーダーシップを発揮できる人材になるには、日本企業に属し”Japan way”で自社海外拠点のチームやパートナーと働いても意味はなく、異なる環境で自身の力量を世界に問う必要があると感じた。 

人生の方向性を転換する起点として、MBAが有効な方法であると判断し、留学を決めた。 

Why LBS?

ロンドンという立地、多様性、フレキシビリティなど、LBSの強みはこれまで語りつくされている部分も多いように感じる。個人的にLBSとINSEADで少し悩んだが、ロンドンは学生時代を過ごした思い入れの強い街で、家族で住みたかったこともありLBSに決めた。 

学ぶ内容はトップスクールの間では大差はないと考えるので、最後は自身の判断軸をどこに置くか次第と考える。Successfulな人生を歩む人は、例えばHBSとStanfordどちらに行っても関係なく人生を切り拓くことのできる人だと思う。強いて言えばLBSではフレキシビリティを活かし2年目のインターンなど、自分次第でMBA期間中をいくらでも充実させられることが魅力的。 

もちろんエッセイやインタビューではロジカルにLBSを志望する理由を述べたが、最終的な決断は直感で決めた。 

受験スケジュール及び準備 

【概要】 

ヨーロッパのみで考えていたことと、バックグラウンドに自信があったことから、GMAT 600点台後半を目標に設定し勉強開始。上記の通りTOEFL Waiverなので、その点スケジュール感ご留意ください。 

2018年 

8月MBA受験を決意、勉強開始。娘が10月に生まれることから、妻とは年内に勉強を終わらせると約束する。 

2018年11月 

GMAT初回受験510点(V28/M31)。Mathの時間配分を大幅に誤り沈む。年内勉強終了が甘かったこと悟る。 

2019年2月 

GMAT 2回目受験570点(V25/M44)。今度はVerbalが下がる。 

2019年3月 

GMAT 3回目受験630点(V34/M44)。Verbalの対策をAffiance通じ本格的に始めた成果が出る。 

GMAT 4回目受験600点(V27/M46)。勉強に終わりが見えて意気込んで受験したものの、今度はVerbalが下がり撃沈。 

2019年4月 

GMAT 5回目受験640点(V35/M44)。過去最高得点であるものの、Mathが下がり目標得点に至らず。GRE転向を真剣に考え始める。 

2019年5月 

2年のオーストラリア駐在の話をもらい飛びつく。MBA留学は2021年以降開始に後ろ倒しを決意。 

2019年8月 

駐在開始。細々と勉強を続ける。 

2019年11月 

GMAT 6回目受験640点(V32/M46)。VとMの目が揃わず、GMATにもて遊ばれる。 

2020年2月 

GMAT 7回目受験690点(V34/M50)。Mathに奇跡が起こり受験終了。 

2020年3月~ 

Jessica Kingを起用し、CV・エッセイの準備開始。 

2020年8月~ 

IESE(early round)、LBS・INSEAD(1st round)出願。 

随時インタビュー通知、インタビュー実施。 

2020年11月~ 

全校合格、LBSに決定し受験プロセス終了。 

使用教材、予備校、カウンセラー 

TOEFL 

TOEFLは英国で修士号を取得しているためWaiver取得。但し、学部時代に海外経験ゼロの状態で留学決意し、初回TOEFL32点から留学前には96点まで上げ、大学院留学前には101点、MBA受験前に試しに受験した際は107点だったので、皆さん諦めないで下さい。 

GMAT 

まずGMATはこの点数を取れば合格する、というものはなく、あくまでアプリケーションの一環であることに注意が必要。私の場合には、バックグラウンドが強いと信じていたので、INSEAD/LBSの80% range(670~)に入れば点数が原因で落ちることはないと考えていた。 

その為、自身のバックグラウンドを客観的に評価し、目標設定を定める必要あり。例えば毎年一定数の応募者がいる「商社、私費、男性」というカテゴリーに入る場合、700点未満だと相当厳しいと感じる。LBSのサイトを見ても例えば650点程で受かっている日本人もいるが、点数だけを鵜呑みにせず、そういう人はバックグラウンドが特殊であることに留意してほしい。 

GMATは上記スケジュールの通り本当に苦労した。特にMath、、、Verbalは初回受験で特に対策なしに28とれたため、勉強の大半をMathに費やした。巷の「Mathはマスアカやれば50余裕」という情報は信用しない方が良い。これが当てはまるのは大学受験に数学を勉強していたような一部の人。 

【Math】 

マスアカ→ジェイマス→OGという順番で対策。マスアカを難しく感じる場合には、小中学校の算数からやり直すのが一番の近道。 

【Verbal】 

AgosのVerbal Strategy及びPracticeを受講。OGの解説は日本人が納得感を持って理解できるものではないので、Verbalは予備校の手を借りるのが現実的と考える。 

補足:GREについて 

GMATの受験回数が5回に差し掛かるタイミングでGREを受験した。私の場合はMathが苦手だったため、難易度が若干低いと言われるGREの受験を考えた。ここで注意が必要なのが、難易度≠点数であること。 

確かにGREの方がMathの難易度は下がるものの、その分高得点にはミスをしないことが求められる。一方GMATの場合には、1/3程間違えても40台後半がとれる。Pros/Consをよく考え、GREの受験を検討されたい。 

<カウンセラー> 

前年に受験した人にカウンセラーの評判を聞き、数名と話した後にJessicaに決めた。Jessicaはもともとインタビューの評判が良かったが、近年メインカウンセラーとしての成果も上々で、トップスクールへの合格者を数多く輩出している。 

王道はEdであるものの、クライアントの数が多く、深い洞察が得られない場合があるとの評判もあった。結果的に彼の顧客リストには入っておき、情報は入手しつつ、サブとしてエッセイへのコメントややインタビューの練習に付き合ってもらった。結果的にEdにセカンドオピニオンをもらい、エッセイやインタビューが改善できたので、上手くカウンセラー選びができたと考える。 

もう一人大きな武器になったのが、Matthew Aldridgeである。Matthewはインタビューで良く知られているが、エッセイのエディットが抜群にうまい。JessicaやEdは本質的なコメントはくれるものの、例えば表現であったり、550 wordsのドラフトを500 wordsにしたり、というところまではやってくれない。Matthewがいなければ、エッセイは心から満足する出来になっていなかった。 

<エッセイ> 

人生に於ける重要なエピソードを早めに棚卸ししておくことが重要。エッセイでもインタビューでも聞かれることはリーダーシップ、コンフリクト、国際経験などのトピックに大別できるため、棚卸ししたエピソードを質問に回答する形で組み立てていくと効率が良い。 

エッセイの質問ベースではなく、エピソードベースのアプローチにすることで、柔軟に転用できる。スクールが求めている資質は、①国際経験、②リーダーシップ、③アカデミック(成績/GMAT/留学経験等)、の3点に大別できると考える。これに加えて個々人のアピールポイント(生まれ育ち、特殊な経験など)が存在する。 

個人的には海外留学経験や、英国Tier 1 Universityでの修士号取得、オーストラリアでの駐在経験等、stand outするプロフィールであることは分かっていたので、その点を強くアピールした。 

受験生へのメッセージ 

MBAは求められる能力や費用等制約が大きいことから、チャレンジできるのは一握りの層だと思います(エリートだとか、必ずしも皆に必要という意味ではなく)。私自身は20代前半から漠然と興味を持っていた為、行かないと人生に後悔が残るという気持ちがありました。そして手を伸ばせば届くところにある(と信じていた)分、後は行動を起こすかどうか次第でした。 

振り返ると、初めて学生時代に留学を志した時は、TOEIC500点台、TOEFL32点でした。GMATも結局1,000時間かけてやっと人並みの点数がとれました。人間の潜在能力なんて大差ないと思います。諦めずにやり切って下さい。 

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