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受験体験記No.3 / 私費 / スタートアップ

基本情報 

・出身業界:弁護士→戦略コンサルティングファーム→スタートアップ 
・職種:弁護士→コンサルタント→事業開発/経営管理 
・職歴:11年 
・留学形態:私費 
・海外経験:無(いわゆる純ドメ)
・英語の使用頻度:業務の1割以下   
・合格校:LBS, IESE 
・GMAT:680 (V31, M50) 
・TOEFL:103 (R29, L27, S22, W25) 
・奨学金:無 
・LBSキャンパスビジット:無 

はじめに 

LBSにご関心を持っていただき、誠にありがとうございます! 

私のバックグラウンドは一般的なMBA受験生のそれとは異なっており、また、低スコアでの合格者でもあります。MBA受験においては、このような受験生でも、工夫次第で合格を勝ち取りうるという例として、以下ご笑覧いただけますと幸いです。 

Why MBA? 

  1. 今後数十年の長期キャリアをじっくり考えるための期間を作るため(仕事をしていると、どうしても目前の業務に集中してしまう性格) 
  1. ①に関連するが、これまでのキャリアで、今後のために身につけた方がよい∩自身が身につけられていない、と感じた分野のスキル・知識を身につけるため 
  1. (結局のところ、これが一番の理由ですが、)昔からMBA留学かっこいい!という憧れがあり、一度きりの人生で行かなければ、後々必ず後悔するだろうと感じていたため 

Why LBS? 

前提 

  1. 二年制プログラム 
    「Why MBA?」で述べた理由から、勉強・就活をこなしているうちにいつの間にか終わってしまう一年制MBAではなく、じっくり腰を据えて勉強以外にも時間を割くことができる二年制プログラムのみを対象としていました。 
  1. 欧州 
    30代半ばであり、職歴も一定あることから、よりマチュア∩ダイバーシティのある環境で過ごしたいと考えていたため、欧州の学校を対象としていました。 

LBSを選択した理由 

  1. Flexibility 
    私は、この「Flexibility」を単に授業プログラムの柔軟性というよりは、二年間の過ごし方の自由度と考えています。MBA期間を、勉強以外のことにも有意義に使いたいと考えていたので、LBSのFlexibilityは非常に魅力的でした。 
  1. Ranking(に伴う諸要素) 
    MBA受験・取得までに時間的・金銭的に相当なコストを要する以上、少しでも自身の将来のキャリアに役立つ学校に行きたいと考えていました。その点で、外部的な評価指標であるランキングを重視していました。 
    また、各種ランキングの上位校の方が、より優秀な学生が集まり、より有意義な学び・経験ができるだろうと考えていたので、この点でもランキングは重視していました。 
  1. London 
    家族帯同(妻・子供二人)での留学を予定していたので、生活環境や治安の観点から、Londonという立地に魅力を感じていました。 

他方で、エッセイではプログラムの詳細(特定の科目・教授)の魅力についても言及しましたが、実際のところ、私はその点はそこまで重視していませんでした。私が学びたいコンテンツは、特にLBSでなければ教えていないという内容ではなかったこと、(そもそも論として)勉強は自分自身でするものであり授業といったものはそのきっかけに過ぎないと考えていたためです(もちろん良い刺激を受けるという意味で、授業や教授がよいに越したことはありませんが。)。 

受験スケジュール及び準備 

1年で終わらせる(正確には1年強ですが)というスケジュールを絶対とし、多少のスコア不足には目を瞑って出願、必要に応じて受験校を追加するという前提でスケジュールを策定しました。また、(良い方向・悪い方向のどちらに評価されるかは別として、)バックグラウンドが特異だったこともあり、各種スコアは過度に気にせず、エッセイ・インタビューで勝負するというスタンスで臨んでいました。 

当初スケジュール 

優先順位として「仕事≒育児・家事>受験勉強」だったことから、1日の勉強時間は「平日3時間、週末10時間」と設定し、この勉強時間を保持することを心掛けました。また、複数のことを同時にやりきる器用さはないので、一つずつつぶす(TOEFL→GMAT→ESSAYその他)という方針で進めました。 

  • 2020年1月1-6月 TOEFL(目標スコア:105点) 
  • 6月末までに105点に到達した場合は、GMATに移行 
  • 6月末時点で100-105点の場合、GMATに移行 
  • 6月末時点で100点未満の場合、TOEFL継続 or MBA受験撤退 
  • 2020年7月-9月 GMAT(目標スコア:650点) 
  • 9月末までに650点に到達した場合は、ESSAYその他に移行 
  • 9月末時点で650点未満の場合、GMAT継続 
  • 2020年10月-12月 ESSAYその他・R2出願 
  • 2021年1月- 面接 

実際のスケジュール・受験プロセス進捗 

  • -2019年12月 約二年間を要したプロジェクトが終了し、受験プラン・受験スケジュールの作成、年始以降の勉強に備えてゆっくり休む 
  • 2020年1月 年末に終了したプロジェクトの後処理に追われ、勉強時間確保できず 
  • 2020年2月-5月 予定していた勉強時間を確保・勉強継続 
  • 3月受験結果:90点 
  • 5月受験結果:99点 
  • 2020年6月 100点到達、各科目のベストが揃うまでガチャを繰り返すか検討するものの、当初の予定通りTOEFL終了 
  • 6月受験結果①:101点 
  • 6月受験結果②:103点 
  • 2020年7月 TOEFLでの燃え尽き感から勉強のやる気がでなかったため、7月前半は気分転換を兼ねてカウンセラーの選定・依頼作業を実施。7月後半からGMAT勉強開始 
  • 2020年8月-9月 2週間程度M:V = 1:1の割合で勉強、その後はM:V = 1:4の割合で勉強。初回受験で目標点数に到達しなかったため、GMAT継続 
  • 9月受験結果:640点 
  • 2020年10月 650点到達、ESSAYその他に移行 
  • 10月受験結果:680点 
  • 2020年10月後半-12月 ESSAYその他出願準備完了、12月後半から面接準備開始 
  • 2021年1月- インタビュー・ビデオエッセイ等対応 
  • 2021年3月後半- 受験結果受領・進学先決定 

使用教材、予備校、カウンセラー 

TOEFL 

勉強法についてですが、基本的には、過去の先人たちの成功パターン・メソッドの情報を収集し、その中から自分に合いそうな方法を選び出し、その方法に従って愚直に勉強するという方針で準備を進めました。受験プロセスで最も辛かったのは、TOEFLのスコアメイキングです。特に深く考えることなくTOEFLを選びましたが、IELTSの可能性をもう少し真剣に検討すべきでした。 

使用教材・予備校は以下の通りですが、再度TOEFLの勉強をすることがあっても、同じ選択をすると思います。 

  • ANDY先生の勉強会及び勉強会配布資料(RLSW) 
  • 詳細は述べませんが、RLSWのいずれについても、ANDY先生の教えに従って勉強を進めました。 
  • E4TG(S) 
  • 2020年2月-3月の2月間通いました。私は方法論を学ぶ場所と捉えていたので、2か月間で十分と感じましたが、より長期に継続すればさらなる伸びも期待できたかもしれません。 
  • TOEFL Resources by Michael Goodine(W) 
  • Wの添削に利用しました。 
  • TOEFLテスト英単語3800 
  • 単語はこの一冊と、過去問を解く中で出てきた単語をリスト化し、空き時間を利用して暗記に努めました。

GMAT 

目標スコア・最終スコア共に高スコアとは言えませんが、限られた時間の中で最低限のスコアをとるための方法として、私の方法論をお伝えしたいと思います。PREPの使い方については諸説ありますが、私はGMATの勉強開始後2週間程度でPREPを一度受け、M/Vの勉強時間の割合を調整しました。 

  • 浜口塾オンライン 
  • 勉強開始当初、基本的な知識・解法を習得するために利用 
  • マスアカ 
  • Mの基本知識を習得するために利用 
  • OG / GMAT Official Advanced Questions 
  • 勉強開始2か月目からはひたすら問題を解いていました 
  • PREP 
  • もっとうまく使えばよかったのですが、単なる時間制限付き問題集以上の使い方ができませんでした(それでも役立ったと思いますが) 
  • GMAT 重要単熟語 
  • 単語はこの一冊を空き時間を利用して暗記に努めました(過去問を解く過程で出てきた単語については、特に対応せず)。 

ESSAYその他 

私は7月にカウンセラーを決めましたが、一部の有名カウンセラーはもっと早くに締め切ってしまうので、スコアメイクが順調に進んでいる場合には選択肢を増やすためにもっと早くにアプローチを開始するべきだと思います。 

カウンセラー選定にあたっては、合格実績や情報量等はもちろんですが、コミュニケーションの取りやすさ・相性を重視して、選定しました。 

インタビューについては、本番のインタビュアーがどのような人かわからないこともあり、色々なカウンセラーと練習してみようと思い、複数のカウンセラーにモックインタビューを依頼しました。 

  • Ivy League Consulting (Matthew Drane) 
  • MBA受験生の間で、それほど一般的な選択肢ではないと思いますが、マッチョな見た目とフレンドリーな性格を併せ持ったナイスガイです。彼なしに私の合格はなかったと思います。エッセイその他の書類作成、面接練習まで一貫してサポートをお願いしました。 
  • 江戸義塾 
  • エッセイその他の書類のセカンドオピニオン、受験校の情報収集、各校別にカスタマイズしたインタビュー練習をお願いしました。 
  • Nish 
  • インタビュー練習が不足していたため、インタビュー練習をお願いしました。 
    インタビューインビテーション受領後は、毎日のようにモックインタビューにお付き合いいただきました。 
  • Matthew Aldridge 
  • インタビュー練習を二回ほどお願いしました。 

入学後に感じたこと 

プログラムのフレキシビリティや、学生のダイバーシティ等、入学前のイメージとあまりギャップを感じないというのが大まかな感想です。 

予想していたことではありますが、いわゆる純ドメである私にとっては、英語が諸々の場面でハードルとなることが多く、受験前にもう少しコミュニケーションツールとしての英語の能力を伸ばしておくべきだったと感じています。 

受験生へのメッセージ 

程度の差はあれ、日本人MBA受験生のほとんどは、限られた時間の中でのスコアメイクをはじめとする一連の受験プロセスに苦労しています。必要な情報を集めた上で、やるべきことの取捨選択とやると決めたことを最後までやり切ることで、是非志望校の合格を勝ち取ってください。 

MBA生活は、少なくともMBAに関心のある人にとっては非常に有意義な時間であり、私も日々それを深く感じています。皆様が、MBAの、特にLBSの後輩になられることを期待しております。 

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