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Japan and London Business School

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受験体験記No.11 / 私費 / コンサル

1.基本情報

  1. 職歴:外資戦略コンサルティングファーム
  2. 留学形態:私費
  3. 英語・海外経験:純ドメ。1か月の出張が複数回程度
  4. 受験校:LBS、Cambridge、INSEAD
  5. 合格校(Waitlist除く):LBS、Cambridge
  6. GMATスコア:670(V28、M51)
  7. TOEFLスコア:109(R29、L28、S23、W29)
  8. 奨学金:無
  9. LBSへのキャンパスビジットへの有無:有(11月)
 

2. Why MBA?

① グローバル×多様性の環境下での付加価値を向上したい
もともと、グローバルな環境下で仕事をすることに興味がありました。一方、これまではドメスティックな環境での仕事が多く、英語力の低さも相まって、どこかで「スイッチ」を切り替えないと望むキャリアには近づかないという気持ちが大きくなりました。また、デジタルシフトを受けて、今後は多様な職種・属性の人たちとチームを組んで協業する機会も増えると感じ、そのような環境下でも自分の価値を少なくとも維持できるような経験・トレーニングをしておく必要性を感じていました。
② 経営学というものを体系的に学びたい
大学院まで理系で過ごしていたため、経営の基礎となる知識や学び(特にファイナンス)は独学で、仕事で関連する項目のみ「つまみ食い」をした状態でした。また、このタイミングで知識を体系化して学ぶことは、自分の業務経験を振り返る・整理する良い機会にもなると思い、MBAコースを選択しました。
③ 長期的に自分のキャリアを考える機会を持ちたい
入社以来、仕事を第一に過ごしてきて、それなりに成果も上がり満足はしてきました。一方、ライフステージの変化もあり、今後の自分らしいキャリアをどう作っていくかを、真剣に考えたいと思っていました。仕事中はとどうしても短期的な思考に陥るため、同様の課題意識を持っている人々がいる環境の中で、思いがけない経験・刺激を得ることが、長い目で見たときには重要だと思い、受験に至りました。  

3. Why LBS?

前提として、私費を投じて行くなら、より優れた学生が集まるトップスクールのみと決めていました。また、知り合いにLBSの卒業生は多く、みな人間的にも尊敬できる方ばかりでしたので、後押しになりました(決して他校の卒業生がそうでないわけでなく、Fitの問題です)
  • 多様性を重んじるカルチャー
様々なスクールの卒業生にもヒアリングしましたが、米国or欧州では、やはり欧州のスクールの方が多様性に対する受容度が高いと感じました。それはつまり、「日本人(マイノリティ)でもイニシアチブが取りやすい」環境であるということです。また、国籍だけでなく、年齢、職歴、属性を問わず、LBSではお互いがお互いを理解し助け合う、というのがとても魅力的に感じました。
  • 柔軟なプログラム
プログラム終了時期を選べる(1.5年~2年)ということに加えて、授業の取得の仕方を自分の都合に合わせて決められるため(Tailored Core)、かなりプログラムの自由度が高いのが魅力的でした。学業はもちろん大事ですが、現地でのインターン、旅行、クラブ活動、Exchangeと様々な機会を最大限活かせる環境を選択しました。
  • ロケーション(家族視点)
都市型 or郊外型でも悩みましたが、家族帯同ということもあり、所謂郊外型の学園都市ではないスクールの方が好ましいと考えました。実際、ロンドンはやることも行くところもたくさんあり、飽きることがありません。また、英語圏の方が生活は圧倒的に楽なので、最終的にイギリスのスクールに決めました。  

4. 受験スケジュール及び準備

通常業務と並行しての準備のため、足掛け2年プランで「細く長く」進めました。基本的に平日と土日のどちらかは仕事で、残りの時間をMBA準備に充てました。TOEFL→GMAT→エッセイと3ステップで進める計画でしたが、想像以上にGMATが苦戦して計画が狂い、エッセイ作成と重なった時期が一番大変でした。ただ、GMATをだらだらと続けずに割り切って、エッセイに時間をかけたことが結果的に功を奏したと考えています。私の場合は、準備時間がかなり限られていたので、時間の有効活用を常に心がけていました。
  • 2016年3月  :TOEFLの勉強開始。90点からのスタート。AGOS講座に通い始める
  • 2016年8月  :TOEFL 91点。全く点数が上がっておらず焦り出す
  • 2016年9月  :TOEFL 88点。点数が下がり絶望感を覚える
  • 2016年10月  :TOEFL 98点。ReadingとListeningの点数が20点代後半に爆増する
  • 2016年11月  :TOEFL 109点。SpeakingとWritingの点数が爆増する。スコアメイク終了
  • (小休止)   :仕事の都合で一時勉強をストップ
  • 2017年3月  :GMATの勉強開始。AGOS講座に通い始める
  • 2017年7月  :GMAT 600点(1回目)。満を持して臨むも轟沈。但し、まだ大丈夫と過信する
  • 2017年8月  :カウンセラーと議論開始。LBSを第一志望に
  • 2017年9月  :GMAT 670点(2回目)。結局これが最終スコアに。ここから相当焦りだす
  • 2017年10月  :GMAT 650点(3回目)。かなり追いつめられる
  • 2017年11月  :残り時間を加味して出願校を3校に絞る。エッセイを1校分書き終わる
  •             :GMATの再受験するもスコア伸びず、GMATはここで終了
  • 2018年1月  :アプリケーションの出願完了。年末年始に追い込んだ
  • 2018年2月  :再度業務に追われ面接準備はほぼ出来ずに時間が過ぎていった
  • 2018年3月  :LBSとCambridgeのinterviewを受け、両校合格。LBSへの進学を決意
 

5. 使用教材、予備校、カウンセラー

「時は金なり」です。多少の出費には目をつむり、外部リソースを活用して素早く「ゲームのルール」(勝つための要諦)をキャッチアップする方針を貫きました。
(TOEFL)
RLSWはすべてAGOSに週末通いました。問題の傾向、時間配分、設問の読み取り方、回答のフォーマット等、必要なTipsはすべて学ぶことができたので非常に満足度は高かったです。とくに、SpeakingとWritingは本質的な英語力ではなくテクニックで補えるため、それを学べる授業の投資対効果は高いと思いました。実際に、AGOSを受験した直後にスコアが爆増しました。 なお、TOEFLは100点の壁と105点の壁があるらしいです。私は幸運なことに一気に超えられたのですが、90点スタートだと105点を超えるのに「大体半年~1年」くらいは覚悟したほうが良い、とAGOSのカウンセラーに言われたことを覚えています。まさにその通りでした。 なお、自習で使用したテキストは英単語3800の単語帳だけで、それ以外は過去問やAGOSのテキストに繰り返し取り組んでいました。  
(GMAT)
私のGMATスコアは相当低いので、参考になる部分は少ないと思います。 VerbalはAGOSの講座を2つ受講し、あとはひたすら過去問や類似の問題に取り組みました。GMAT KINGというアプリは便利でした。結局、最後まで手ごたえというものは無かったです。 Mathはマスアカを2回して終了です。もともと理系のバックグラウンドなので、固有名詞の英語だけ覚えたあとは特に苦にしませんでした。 覚悟はしていたものの、GMATは相当苦戦しました。周りを見ていると、短期集中で取り組むのがいいんでしょうね。私の場合は、半年間かけて週末に8-9時間やるというペースでしたが、2-3か月の短期で毎日がっつり勉強する、という方がスコアは出やすい感じがします。あくまで私見ですが。  
(カウンセラー)
LBSの先輩の紹介で、REVEというカウンセラーを利用させて頂きました。 https://www.revecounseling.com/ja/サービス内容/ 田中さんという日本人の方と、Jessicaの2名にサポートを頂きました。 田中さんはMBA受験に関するご経験が豊富で、志望校決めとエッセイの骨格作成をサポート頂きました。8月ごろから1~2週間に1度のペースで面談をさせて頂き、彼との会話を通じて、アドミッションから納得感の高いWhy MBAやキャリアゴールを設定できたと思っています。 Jessicaにはアプリケーションの英文チェックをお願いしました。何度直されたか分かりませんが笑、彼女の指摘はとても客観的で当然ながら英語の表現も洗練されているので、エッセイがとても「味のある」ものに仕上がったと思います。 私の同級生や一つ上の代の複数名がこのカウンセラーを利用していますので、LBSを第一志望にしている方はぜひご相談されてみてください。受験する夏ごろにはすでに予約で埋まり始めるのでご連絡はお早めに。値段は比較的リーズナブルです。ただし、それなりに自分で考えることを求められますので、ご自身の期待値を正しく理解したうえで、カウンセラーを選ばれることをお勧めします。

6. 入学後に感じたこと

基本的には、想像通りの学校でした。多国籍・多様感は満載ですし、学生もそれなりに職歴があるのでビジネスの観点での議論はしやすく、プログラムも柔軟性が高い(1年目の後半から)ので、現地でのインターン等の機会を活かせそうです。ロンドンは生活費が高いことを除けば便利な街で、とくに夏の間は街中を歩いて景観を楽しむだけでも気持ちがいいです。 また、これはLBSに限らずだと思いますが、みな人と人との距離が近いので、常に1つか2つくらいテンションのギアを意識的に上げて生活しています(例:日本人の挨拶は会釈で済みますが、こちらでは基本握手かハイタッチかハグ)。まさに異文化・非日常的な環境下に放り込まれた感覚で、大変さと面白さを毎日感じる日々です。

7. 受験生へのメッセージ

これから受験を迎える方にお伝えしたいのは2つです。
① 最後まであきらめないこと
② 自分自身のアプリケーション戦略を明確に立てること
①当たり前の精神論ですが、これは私自身が先輩たちから何度も言われたことです。あきらめなかった人が合格すると。私の場合も100回は心が折れましたが、101回立ち直り、なんとか合格まで辿り着きました。ここでは書ききれない程の悩みと葛藤がありましたが、合格するとすべてが報われますので是非歯を食いしばって頑張って下さい。受験生は、みんな気持ちだと思います。 ②ここでいう戦略とは、有限資源(私の場合は時間)の使い方です。私の戦略は一貫して「エッセイで高得点を狙うため」の時間配分でした。理由は以下です。
  • そもそもLBSはスコアの重要度が相対的に低い(あくまで私見です)
  • 職務経験が長く、チームワークやリーダーシップを大いにアピールできる
  • 競合するであろう同業他社の受験者に対しても、確実な優位点が複数ある
  • 学歴・GPA・職歴がある程度の知力は証明してくれている
  • インタビューは得意なので、スコアが低くてもそこで英語評価は挽回できる
ゆえに、スコアメイクとエッセイと並行させないことを念頭に置いた受験スケジュールで挑みました。途中でGMAT受験を止めたのも同じ理由です。受験生一人一人にストーリーがあり、戦略があります。私の場合は時間の有効活用にこだわり、あえて「捨てるもの」を作るように意識していました。 ここまで書いておきながらですが、他人からのアドバイスや経験談はあくまで参考にしかなりません。どんな時でも隣の芝生は青く見えますし、今から取り返せないことに悩むの有効な時間の使い方とは言えません。ゆえに、自分自身の状況を客観的に理解し、自分が納得のいく受験戦略を(不安と格闘しながら)貫き通すことが大事だと思います。 皆さんのMBA受験が成功し、入学後のMBAライフが実りあるものになることを祈念してます。 一覧画面へー戻る