Japan Trek 2016

3月から4月にかけ、LBS Japan Trek 2016を開催いたしました。多くの方々のご支援の下、無事Japan Trekをとりおこなうことができましたので、こちらでご報告させていただければ思います。

➀集合写真

 

1.Japan Trekとは何か

 

LBSに入学すると、多くの新入生は上級生から次のようなアドバイスを受けます。「絶対に参加するべきイベントが3つある。Snow Trek、MBAT、そしてJapan Trekだ」。

LBSには約70カ国と実に多様な国から学生が集まっており、各国の出身学生が中心となり自国の文化や伝統を紹介するツアーが年間数十も企画されます。Spain Trek, Portugal Trek, Israel Trek, Africa Trek, Brazil Trek, India Trek …枚挙にいとまがありませんが、その中でひと際異彩を放っているのがJapan Trek。これまでに開催してきたJapan Trekの評判が評判を呼び、今ではLBS随一のイベントと認知されています。入学当初同級生と自己紹介をし合い、私が日本人と分かるや否や、「今年はJapan Trekはいつ開催されるんだ」「俺のチケットは絶対に取っておいてくれ」と物凄い剣幕でアピールされたものでした。

Japan Trekを企画運営するのはLBS Japan Clubメンバ有志の幹事団(Organizer)。直近3年間の参加者数は毎年120名程度で、今年度も125名33国籍の同級生が日本を訪れました。尚、LBSの学生数は一学年約400名、Japan Trekの規模がいかに大きなものかお分かりいただけるのではないでしょうか。

Japan Trekの目的は、将来活躍が期待される世界中のビジネスエリートの卵達に日本のことを知ってもらい、好きになってもらい、“コアファン”を増やすこと。LBSの授業では日々世界中の企業や社会のCase Studyを扱う中で、悲しいかな日本の存在感は決して高くはありません。参加者の多くにとって、Japan Trekが初めての訪日で、彼らの目に映る日本は「謎の経済大国」。彼らに日本の文化や伝統、歴史、最新トレンドを紹介し、体験してもらうことで、日本への理解を促進していくことが、LBS日本人学生としての使命のようにも思えるのです。またビジネスの視点からは、多くのMBA学生が「中国は人生で仕事で絶対に行くから今いかなくても良い。日本はビジネスで行くことはなさそうだが、文化はクールだから行ってみたい!」というモチベーションを抱いてTrek参加しているのが現実。Japan Trekが、「日本には様々なクールなものに満ちていて、世界に通用するビジネスの種もたくさんある!」という発見を促すきっかけとなるよう、入学直後から半年間懸命に準備を進めてまいりました。

 

2.開催までの道のり

(1) Organizerチームアップ

入学間もない9月から、Japan Trekの企画が始動しました。日本から来た学生10名に加え、日本に関心を持つ外国人学生を積極的にヘッドハントしていった結果、韓国、中国、チリ、スペイン、ギリシアの学生がOrganizerへの参加を表明し、計15名のチームでJapan Trekの企画を始めました。各メンバが担当分野を受け持ち、週に一度のミーティングがTrek直前の3月中旬まで開催されました。

 

(2) Trekの骨子決定

1か月以上の議論と過去のJapan Trekの分析を通して、以下のように概要を決定しました。

  • 参加人数:120名(最終的に125名、Organizer 15名)
  • 旅行日程:2016年3月27日~4月2日(6泊7日)
  • 訪問先:京都(2泊) ⇒ 有馬(1泊) ⇒ 東京(3泊)(図1)
  • オプショナルツアー:22種類 (図2)

 

図1:Japan Trek 2016工程概要

②スケジュール

 

2:オプショナルツアー一覧

③オプション

少人数に分かれて参加者それぞれの興味に沿ったよりディープな22のツアーやディナーを提供

 

(3) プロモーション・チケット販売

12月初旬のチケットリリースに向け、11月中旬から各方面からのプロモーションを行いました。学年全体向けの合同説明会やSNSに加え、各Organizerがクラス毎に精力的にプロモーションを実施しましたが、ここでは外国人Organizerの機動力・ネットワーキング力に大いに助けられました。学年全体のJapan Trekに対する期待を肌で感じつつ、刻一刻と迫るチケットリリースに向け、Trekの細部を検討していきました。

この時点で一番のネックになったのが、チケットのプライシング。“インバウンド”の過熱ぶりについては日々のニュースを通してお聞き及びと思いますが、Trekが開催される4月は宿泊施設の需要が逼迫しており、検討したいずれのホテルからも前年比20~30%高の宿泊費を提示されました。学生の身分である参加者のためにできるだけ金額は抑えたい半面、赤字を出すことは許されないというジレンマの中、チケットリリース直前まで議論は続きました。結局前年度比£50~100高の価格価格設定でのリリースが決定し、行内イベントチケット販売用のLBSイントラに諸元をセットして当日を待つこととなりました。

来るチケットリリース当日、正午。LBS校内のとある一室、モニターを食い入るように覗き込む15人。
「113枚!」
「82枚!」
「67枚!」
モニター上の数字は見る見るうちに減っていく。
「41枚!」
「24枚!」
「0枚!完売だ!」
上がる歓声。ほんの44秒間の出来事でした。Japan Trekへの期待はOrganizer一同体感していた一方、チケットを値上げしているだけに、果たして売り切ることができるだろうか一抹の不安を感じていた我々でしたが、そんな不安は一瞬のうちに払拭することができました。この後昼からみんなで飲んだシャンパンの味が忘れられない!

その後2月にはオプショナルツアーに関する説明会、3月には日本の文化、宗教、伝統、流行等を紹介する勉強会等を開催し、参加者のTrekへの期待は最高潮に達しました。

 

(4) スポンサー企業様への協賛ご依頼

1月からは、各企業様向けにJapan Trekの趣旨をご紹介し、本Trekへのご協賛をご依頼させていただきました。今年も多くの企業様にご協賛いただき、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。特に2015年12月のチケット完売直後から歴史的な推移でポンド安が続き、資金不足により一時はTrekの開催そのものが危ぶまれた時期がありました(昨年末の185円/ポンドから、最低で150円/ポンド台までポンド安が進行。予算の2割が消えた計算)。無事Trekを開催できましたのもの、こうした多くの企業様のご協賛あってこそと考えております。

余談ではありますが、説明会やTrekを通して協賛に関するこうした企業様のご支援を紹介したところ、(パンフレット・HP掲載の企業様コメントを見つめながら)「日本の文化を伝えるために、学生のこのような取り組みに協力を惜しまぬ日本企業の精神に感動すら覚える」(ブルガリア人・男性)といったコメントを多数いただきました。

 

3.旅の模様

国籍もバックグラウンドもバラバラな大集団。我々は旅行のプロフェッショナルではありませんし、どれだけ細部を詰めたとしても、想定外のことは必ず起きるはず。最後はOrganizer個々人が現場レベルで臨機応変・柔軟に対応していくことを前提にプログラムを設計していきました。Organizer同士が心から信頼し合えたからこそ成せる業であったと言えます。各所で挙がる参加者の希望に応じてその場で訪問先を変更したり、「見たい・食べたい・やってみたい」というものを一緒に経験してみたりと、結果として参加者の満足感を高めることにつながったと感じています。

また、外国人Organizerは“外国人から見た日本”という視点を数多く与えてくれ、参加者が抱くべき疑問や予め配慮するべき留意点など、日本人のみでは思いもよらぬような点について予見し、準備することができました。

 

(1) 京都

初日、居酒屋でのWelcome Party。ここで1週間毎日連呼することになる魔法の呪文、「Kanpai!」を全員が覚えました。

翌日は多くの参加者が着物に袖を通し、一日かけて金閣寺、嵐山、清水寺等、京都の街をそぞろ歩きしました。ほとんどの参加者にとって初めての日本、普段見慣れた欧州のそれとは全く異なる街並みが桜吹雪と織り成す情景に心打たれた様子でした。道中、「神社と寺の違いは何か」「なぜ日本は木造建築が多いのか」「天皇とは何なのか」といった数々の質問を受け、彼らの日本に対する関心の高さを肌で感じとることとなりました。

夜は小グループに分かれての夕食。料亭での芸者遊びに興じる者もいれば、京野菜に舌鼓を打つ者もあり。中でもすき焼きの反響が高く、初めは人生初の生卵に戦々恐々としていた参加者も、お開きまでには卵を何個もお代わりしていました。

 

(2) 京都・広島・奈良

翌日は、参加者の希望に応じて京都のさらなる探索、広島、奈良の三手に分かれての行動。

広島の平和記念資料館では、集合時間ぎりぎりまで、それぞれの展示や説明を真剣に見て、戦争の凄惨さを全員が感じとっているようでした。上記の通り、今回のTrekでは広島は希望者のみ参加のプログラムとしましたが、広島を訪問したある参加者からはこのようなコメントを貰いました:「広島で起こったことは、人類全員が知るべき出来事だ。来年のTrekでは、広島を全員参加にすることを提案したい」

奈良への訪問は本年度初めての試みで、チリ人の女性Organizerの提案で実現しました。訪日経験のある彼女は、以前奈良を訪れた際に受けた静かな感銘を参加者にも伝えたいとの動機で、奈良訪問の企画・引率役を買って出てくれたのでした。東大寺と春日大社を訪れる傍ら、奈良公園で愛くるしい鹿との触れ合いに多くの参加者が心を癒されているようでした。その後、奈良の道場にて真剣による居合体験。刀を握った参加者の面持ちは真剣そのものでした。

 

(3) 有馬温泉

「全員裸にしてやろう!」をスローガンに、Trek前から温泉についてプロモーションしていきました。というのも、裸で共同入浴する風習のある国は少なく、「Japan Trekは行きたいし、伝統的な“Ryokan(旅館)”にも泊まりたいけど、みんなの前で裸になるのはちょっと…」「私は温泉は遠慮して、部屋風呂に入るわ」という声が少なからず挙がっていたためです。我々は“Hadaka-no-tsukiai(裸の付き合い)”のコンセプト紹介からはじめ、温泉がいかに素晴らしいものかを説いて回り、外国人が日本の温泉を絶賛するビデオを紹介し、しまいには「お前と裸で風呂に入りたいんだ!」と力説していきました。その甲斐あってか、ほぼ全員が温泉を経験し、事後アンケートでも“Arima was amazing!!!! I wanted to take as many baths as I could possibly have!!”なるコメントを数えきれないほどもらいました。

宴会は、日本旅館の広々とした畳敷きの大宴会場にまずびっくり。全員が浴衣を着ての参加で、Organizerの織り成す宴会芸や、参加型の二人羽織に一同大盛り上がりでした。

 

(4) 東京

とうとう旅の最終目的地、東京。古都京都、古き良き温泉街有馬を体験してきた参加者は、前日まで体験してきた日本とのギャップに感嘆します。

東京では、個々人がそれぞれの興味に沿ったオプショナルツアーを選び、少人数に分かれて行動しました。日本の文化や伝統等を実体験してもらえるオプションを多数用意したのが、今年度のTrekの特徴です。築地巡りや茶道体験は序の口。蕎麦打ち体験や寿司教室、中には食玩作り(喫茶店等で見かける食品サンプル)といった極めて渋いものまで用意しました。120人の参加者が120通りの東京を発見し、その視座を参加者同士で交換することを楽しんでいるようでした。

慌ただしかったTrekもいよいよ最終日。近年外国人の定番観光スポットになりつつある渋谷スクランブル交差点からほどない天空レストランでのFarewell Party。酒樽の鏡開きで勢いよくスタートし、続いてOrganizerが直前まで必死に編集し旅の想い出を凝縮したVTRに一同釘づけ、最後はOrganizerの胴上げで締め。日本を堪能した幸せそうな120人分の笑顔を見て、大きな達成感で満たされた15名のOrganizerの清々しい姿がそこにはいました。

 

4.Japan Trekを終えて

(1) 参加者の声

旅の途中、そして終わりに近づくにつれ、参加者から様々な声が寄せられました。『日本のことを知ってもらい、好きになってもらい、“コアファン”を増やす』ことを目標として掲げてきた我々にとって、このような声を聴けることは、Organizer冥利に尽きるものです。

  • 驚くべきホスピタリティと、素晴らしい文化だ。出会った日本人一人一人が信じられないほどFriendlyで、親切だった
  • 日本はなんてきれいな国なんだ。街を歩いていても、ゴミ一つ見つからない。国民一人一人が清い哲学を持つことなしに、これを実現することはできない
  • 日本は決して“Disconnected”な国などではなかった。我々外国人は、日本の中で自分の居場所を探すことができる
  • 歴史ある街並みの京都。摩天楼を擁す東京。これが一つの国につまっているなんて、信じがたい
  • 食べたことないものばかりだ。寿司・天ぷらだけが和食じゃないんだ。生卵を食える国が日本以外にあるか?日本のカレーは最高だ
  • 美しくおいしい食事の数々に魅了された。秋葉原のCrazyさには度肝を抜かれた。本当に日本が好きだ
  • 広島では、日本に降りかかった悲劇を垣間見た。それは、人類全員が直視するべき悲劇だ。このことを、私は母国の友人、家族、そして子孫に伝えなくてはならない
  • 裸になってよかったよ
  • 必ず日本に戻ってくる。次は、家族を連れて

 

(2) 参加者アンケート分析結果(抜粋)

①総合満足度:5段階評価4.96

④アンケート

②日本をまた訪問したいか:全員が訪問したい、8割近くが5年以内に訪問

⑤アンケート

③日本を家族・友人に勧めたいか:全員が勧めたい

⑥アンケート

④経済効果試算

(i) 2016年Japan Trek直接経済効果(除く航空運賃)

  • 一人当たり消費金額:1,488ポンド/人(約240,000円/人)
  • 参加者全体消費金額:186,005 ポンド(約30,000,000円)

(ii) 5年以内経済波及効果(除く航空運賃)

  • 経済波及効果:約1,116,000 ポンド(約180,000,000円)
  • 試算考慮: Trekkerによるリピート5年内訪問、Trekker紹介による5年内訪問、二次波及効果

* 為替レート:161円/ポンド(2016年5月25日時点)

 

⑤日本の観光環境改善要望:自由回答の内容上位

  • 街中、店、観光地などにおける英会話
  • Free WiFi環境
  • 各種サイン、展示物の英語表記
  • 観光に対する情報発信
  • 鉄道網の検索方法
  • SIMカードの販路

* 詳細についてご関心の方は個別にご連絡下さい(etakami.mba2017「アット」london.edu:「アット」を@に変換下さい)

 

(3) その他の反響

奈良日日新聞(2016年4月1日号)で、Japan Trekの訪問について取り上げていただきました!

⑦新聞

LBS校内でもJapan Trekの盛況に注目が集まっており、LBS校内新聞で記事が取り上げられたり、Admission Office(LBSの採用担当)から「Japan Trekの写真・映像を是非LBSのプロモーションで使わせてほしい」等、数々のオファーを頂いております。

また、Trekを通して多くの参加者とOrganizerは強い絆で結ばれ、生涯の友人と呼び合える仲になれました。しかし、Londonへの帰国後、多くのOrganizerがTrekに参加しなかった同級生との関係についても、決して些細ではない変化を感じています。Organizerをクラスの一友達、Study Groupの一メンバと認識してきた同級生達が、「最高にAmazingでIncredibleな、とんでもないTrekをまとめ上げた15人のSamurai」として、一目も二目も置くようになったのです。

 

(4) 最後に

今回のTrekを通して得たものを挙げればきりがありません。もちろん、自分自身による日本の再発見や、日本人としてのアイデンティティの再認識といった、内なる気付きもその中に含まれます。しかし、満面の笑みで「どうやら俺は日本中毒になってしまったようだ。必ずまた日本に“戻って”くる!」と数えきれないほどの参加者に熱弁されながら、彼らを感動させることができたのだと感じて得たあの達成感は、何事にも代えられないもののように思えます。

また、長きにわたるTrekの準備の過程では、「物事に真剣に取り組む姿は尊い」という価値観は万国共通であると思わせてくれる場面に、幾度となく出会うことができました。参加者に「なんでJapan Trekに来ようと思ったのか?」と尋ねると、「友達のお前がこんなに一生懸命準備しているTrekだ。行かないわけにいかないだろう」という答えが返ってきた、そんなOrganizerが大勢います。こんなこともありました。一部の参加者のとある個別の要望に応じきれなかった際、彼らが参加者全体のSNSグループで不満を投稿し始め、場が荒れる兆しが垣間見えました。ほどなくして、一人の参加者(彼も要望が通らなかった者の一人)が、あるコメントを投稿しました:「I strongly suspect if there was a better alternative, the organizers would have considered it – they put so much effort into this. The system was/is probably not perfect, but I think we should all recognize the intense effort for organizers all of this and be more understanding」。「Agree」「+1」と、次々に賛同者が名乗りを挙げ、雰囲気は一転したのです。その後も多くの参加者が、「こんな大変な企画を買って出てくれて、本当にありがとう」「お前の友人でいれて誇りに思う」「困ったことがあったらいつでも俺らに言ってくれ、どんな些細なことでも協力する」といった激励のコメントを、個別にOrganizerに寄せてくれました。Trek直前で負荷と疲れがピークに達した際に、「何としてもTrekを成功させよう」という勇気を与えてくれた一幕でした。

疑問を挟む余地無く、今回のTrekにおいて最も大きな財産となったのは、Organizerメンバ15名の間に生まれた絆であったと言えます。国籍やバックグラウンドを超えて、寝食を忘れるまで一つの物事に没頭しました。20代・30代になってからこのような経験をする機会は、そうざらにあるものでは無いように感じるのです。そして、我々が最後までTrekをやり抜けたのは、単にそれが課せられた仕事だからでもなければ毎年の慣例だからでもなく、このOrganizerで何かをすることが純粋に楽しかったからなのです。これからもこのOrganizerと様々な企画を通し、日本の文化や伝統を伝えてまいります。

これまで紹介してきたJapan Trekですが、良いことばかりでもなかったように思います。この先の生活で、これ以上の時があるのだろうかという不安も同時に与えられたからです。

 

最後になりますが今回のTrekの成功は、御支援頂いたスポンサー企業の方々、私達の細かい要望に応えて下さった受入れ先のホテル・旅館・レストランの皆様のおかげです。ここに改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

中でも近畿日本ツーリスト様には、予算難・ノウハウ不足に喘ぐ我々を細部に至るまでサポート頂きました。同社太田様は訪日団体旅行を幅広く手掛けてらっしゃいます。今後新たにJapan Trekの開催を検討される留学生の方等いらっしゃれば、是非ご連絡を取ってみみてはいかがでしょうか:
近畿日本ツーリスト株式会社グローバルビジネス支店
担当:太田様
TEL: +81-3-6891-9600 / FAX: +81-3-6891-9600
E-mail: dmcjapan@or.knt.co.jp

 

H (E. T.)

Tattoo2016

2/27にTattoo2016というLBSの「学園祭」が催されました。
Tattooは軍隊用語で「音楽・更新などを行う夜間の催し物」の意味で、
LBSのダイバーシティを祝うとともに、毎年1,000以上の入場者を記録するLBSの一大イベントです。

Tattooでは各国の伝統料理を味わえる模擬店や、プロダンサーによる公演、盛大なグランドフィナーレ、朝まで続くアフターパーティーとイベントが盛り沢山ですが、特にTalent Showというパフォーマンスショーが一番盛り上がります。

Talent Showでは各Regional Clubが伝統ダンスを披露し、その技や衣装、オリジナリティを競う一大イベントです。審査員にはDeanをはじめとした教授陣が参加し、最もCoolなダンスを披露したクラブを決めます。もちろん我々Japan Clubも参加を表明し、16もの参加クラブのうちラストを任されました。パフォーマンスは浴衣を着たタップダンスと現代ビジネスマンに扮したスピーディーなダンスの2部構成を披露し、会場も大いに盛り上がりました。惜しくも優勝はKoreaチームに持っていかれてしまいましたが、Japan Trekに向けてJapan Clubが団結する良い機会になりました。

最後に、私個人としてはTattooのOrganizing Committeeのメンバーとして運営側にも参加しましたので簡単に紹介させていただきます。Committeeは20名程度の国際色豊かなメンバーで構成され、各サブチームに分かれて準備を進めていきました。私は上記のTalent Showを担当し、各参加クラブとの連携から当日スケジュールの考案・運営まで幅広く携わる中で、国際色豊かなチームにおいて大規模なプロジェクトを推進していく経験を積む良い機会になりました。課外活動へ本格的に関わる機会を数多く提供してくれるところもLBSの良い点だと思いますので、ご興味ある方は参加を検討されてみてはいかがでしょうか。

MBA2017 S.N

Tattoo2Tattoo3Tattoo4Tattoo5Tattoo1

LBS・ロンドンのスタートアップ環境

スタートアップやベンチャーキャピタルに興味のある人向けに、今回はLBS、ロンドンのスタートアップ環境についてご説明したいと思います。

 

■学内・授業

スタートアップに関連する授業としてLBSには下記のような授業が存在します。

Core Course

– Discovering Entrepreneurial Opportunities (DEO)

 

Elective Course

– New Venture Development

– Private Equity & Venture Capital

– Managing the Growing Business

– Financing the Entrepreneurial Business

– New Technology Ventures

– Entrepreneurship Summer School

– Pathways to Start-up Success

 

必修授業のDEOは、スタートアップに関して、ビジネスチャンスを見つけるためのフレームワークやデザイン思考、リーンスタートアップ等の基礎的な知識を学ぶ授業で、最後に各Study Groupで一つのビジネスアイデアを考えて、それをエンジェル投資家やVCにピッチを行うというイベントを開催します。チームによってはアイデアだけでなく実際にプロトタイプを作ったりするところもあり、非常ににぎやかで面白いイベントです。

 

また参考までに、選択科目についても一つ紹介すると、Financing the Entrepreneurial Businessは、実際に3iというVenture Capitalに所属していた方が講師を行っており、授業で扱われるケースも3iが実際に行った投資の話が用いられることもあります。非常に具体的かつ現実的な観点からスタートアップに対する投資を学ぶことが出来る、人気の高い授業の一つです。

 

■学内・授業以外

1.クラブ活動

LBSのクラブで、スタートアップに関連する主なクラブは、Entrepreneurship clubになります。同クラブは、Tell seriesという、ロンドンにおける起業家の方を招いて、スピーチとネットワーキングセッションを催すイベントを定期的に行ったり、ロンドンで活動するVC、アクセレレーターを紹介するイベントを運営したりしています。またそれ以外にも、LBS Hackathonというイベントを開催して、数日間かけて学生やエンジニアと一緒にチーム組成し、ビジネスアイデアを練り上げ、プレゼンテーションを行うイベントの運営を行っています。

 

またEntrepreneurship club 以外にも、Tech & Media clubがDublinやBerlinに訪問して、現地のスタートアップやtech系企業を訪れるトレックを運営したり、プログラミングを一から学ぶ講座を開催したりしていて、スタートアップに関する学内のイベントは、数多く存在する状況です。

 

2.その他

クラブ活動以外では、正規の授業ではない形で、学校が起業を考えている人向けに、関連する情報セッションを定期的に開催しています。例えば、企業に関する法務や会計の基礎知識、またLBSのアラムナイで実際に起業した方との交流セッション等です。

それ以外にも、学校として有望なスタートアップには、メンタリングを提供したり、学校の施設を卒業後にも期間限定で利用できるようにしたり、起業家向けサポートも行っています。

 

■学外

LBSの大きな魅力の一つが、ロンドンの都市のど真ん中の立地というロケーションで、学外のロンドンにおけるスタートアップ環境に簡単にアクセス出来ます。

 

有名な場所としてGoogle Campus(Campus London)やWeWork等のスタートアップ向けのワーキングスペースがロンドン東部に立地しており、ピッチコンテストやスタートアップイベントが、毎週何らかの形で行われています。またそれ以外にも、MeetupというWebサービスにおいて、様々なコミュニティとそれが開催するイベントが紹介されており、その中にはスタートアップに関するものもたくさん存在しております。

 

LBSはカリキュラムが非常にフレキシブルで、かつ授業による拘束時間が長くないため(早期で卒業を考える場合は少し異なります)、授業後に上記のような場所に出かけて、イベントに参加する時間を捻出することは十分可能です。また、人によっては学期中にパートタイムでインターンシップを行う人も珍しくないです。そのような学外の活動が行いやすいのはLBSの特徴の一つと言えるでしょう。

 

スタートアップ、アントレプレナーシップの盛り上がりは、近年多くのMBAスクールのトレンドとなっていますが、LBSに関しても同じ傾向が見られます。スタートアップと言えば西海岸がやはり有名ですが、ヨーロッパ、ロンドンのスタートアップ環境は、米国とは異なるエコシステムを作り上げて急成長しており、有望なマーケットと言えるでしょう。

class of 2016 H.M.

 

参考

LBS Entrepreneurship club http://clubs.london.edu/entrepreneurship/about/

Campus London https://www.campus.co/london/en

wework https://www.wework.com/

Meetup http://www.meetup.com/ja/

London Startup Digest https://www.startupdigest.com/digests/london

Japan Trek 2015 総括

Japan Trek1

Japan Trekとは

LBSではTerm間の休み期間や、週末等を利用して各国を訪問するTrekなるものが存在します。各国出身の生徒が自身の国を紹介するために、こぞってこのTrekを企画し、Spain, Portugal, Belgium, Israel, Scandinavia, Africa, Brazil, Colombia, Thailand, India等、行先が多岐にわたるのはDiversityに富むLBSならではです。その中でも生徒から毎年多大な好評を得ているTrekがJapan Trekであり、毎年桜が開花しているSpring Break中の1週間を使って実行されてきました。その毎年の口コミの良さから、生徒の多くは入学前からJapan Trekの存在を知っており、入学直後のパーティー等で日本人生徒を見つけるや「Japan Trekは今年いつ開催されて、どうやったらチケットを入手できるんだ」等の質問をぶつけてくる程Japan Trekはレピュテーションの高いTrekとして全生徒に認識されています。実際にチケットをLBSのイントラにて発売したところ、100名の枠が約8秒で完売し、アクセスが集中してシステムエラーが発生するほどの生徒の熱狂ぶりでした。日本食や日本製品の普及もあって、各国生徒も日本の存在は知っているものの、日本の理解はそこまで深くないという感触がこちらに来てから感じていました。日本文化や日本人のことをもっと知ってほしいということを目標にしながら、単なる旅行以上のものを提供できるよう、Japan Clubのメンバーによって昨年の10月頃から企画が始まりました。

 

準備から実行まで

■チーム形成

9月から始まったTerm 1も数週間を過ぎたころ、Japan Clubのメンバーにて構想を練る作業が始まりました。とある日本人MBA生の活発なリクルーティング活動によって、Trekの日本人以外のオーガナイザーとして4名のMBA生(アメリカ、ヨルダン、イスラエル、パキスタン)が参加を表明してくれました。日本人MBA生11名を加えて合計15名がJapan TrekのオーガナイザーとしてTrekの各調整事項をそれぞれ担当することとなり、会議は毎週水曜日の昼休み欠かさずに、Trekが開催される直前の3月上旬まで行われました。

■Trekの概要決定

10月に入るとそれまでの議論の結果と、前年度のTrekの反省点も踏まえて概要を以下のように決定しました。

  1. 参加人数:120名(オーガナイザーTrek参加者15名:パートナー3名含む)
  2. 旅行日程:3月29日 – 4月3日(6泊7日)
  3. 宿泊地:京都(2泊)有馬(1泊)東京(3泊)
  4. オプショナルツアー(*1):16種類
  5. オプショナルディナー(*2):10種類

*1・・・120名で行動すると、どうしても行先が限定されてしまうため、少人数に分かれてそれぞれの興味に沿ったよりディープなツアーを企画(例:広島/宮島、IT企業訪問、相撲部屋見学、築地セリ見学、秋葉原体験等)

*2 ・・・同じく日本の多様な食文化を体験してもらうため、少人数に分かれた各種ディナーを企画。

■説明会の開催/チケットの販売

上記Trekの概要が固まった後、11月中旬にTrekに関する説明会、直後にチケットの販売を実施しました。初めての期末試験の試験勉強に追われる中、各オーガナイザーが夜遅くまで担当企画の調整をギリギリまで行い、失敗の許されないチケット販売を確実にするために何度も確認テストを行ったこの時期は、Trek事前準備前半でワークロードがピークに達した時期でした。果たして100名も一度に販売できるかと心配しましたが、前述の通りすぐにチケットは完売し、Facebookではチケットが入手できなかった生徒がチケットを求めて相次いで投稿する等、Japan Trekへの生徒の期待の高さをオーガナイザーが実感することとなりました。生徒がWinter Breakから戻った1月中旬にはオプショナルツアーに関する説明会、Trek直前の3月上旬には、今年初めての試みで日本の歴史、文化、宗教、流行などを紹介するCulture Sessionを開催しました。Culture SessionではTrekのTシャツを配り、数週間後にスタートするTrekへの参加者の意気込みが最高潮に達しました。

■Trekへご賛同頂けるスポンサー企業様への依頼

12月末頃から各企業様に対し、当該Trekの趣旨を説明差し上げ、スポンサーの依頼をさせていただきました。今回も例年と違わず、多くの企業様からご快諾の回答を頂くことができ、収入が無いMBA生達にとって大きな支援となりました。LBSの授業では多くの日本企業が、主にケースや授業のReading Articleの中で紹介されるため、日本経済や日本企業についての認知度は学生内においては比較的高いですが、このTrekへ多くの企業様が協賛頂いていることによって、さらにMBA生達の間で日本企業への関心度が上がっていると感じております。

 

Trekのハイライト

120名という大人数、またその国籍もバラバラということから、当然予想外の事が起こるであろうということを念頭に、細部まできっちりと決めてしまうよりは当日の流れで各担当オーガナイザーが柔軟に対応できるようプログラムを組んでいきました。これは外国人オーガナイザーからのアドバイスによるところが多く、細部までこだわりがちな日本人には無い視点で参加者の満足度を上げることができた、今回の大きな成果と考えています。

■京都

初日の居酒屋におけるWelcome Partyにて鍋と日本酒を堪能したTrekker一同は、翌朝から一日かけて金閣寺 → 三十三間堂 → 清水寺をガイドさんの案内で観光しました。八分咲きの綺麗な桜と、古都を思い起こさせる神社/寺院/町並みが織りなす光景はTrekker達を魅了し、他のどこでも経験できない日本ならではの風景や季節感に皆心を打たれていたようでした。着物を着つけてもらい、道中様々なポイントでガイドさんや我々に日本の歴史/文化/宗教について積極的に質問するTrekkerを見て、彼らの日本への関心の高さをTrek開始直後から感じるとることができました。夜はさらに日本文化に触れてもらおうと、少人数のグループに分かれての夕食となりましたが、特に芸妓さん/舞妓さんと一緒に食事をするオプショナルツアーの反響が大きかったようです。

■広島/宮島

翌日は京都をさらに探索したいグループと広島/宮島を訪問したいグループに分かれましたが、大半は早朝から新幹線に乗り込み広島へ向かいました。広島原爆死没者追悼平和祈念館において、原爆被爆者の方に当時の状況や現在の平和活動について語って頂き、今まで知ることの無かった日本の戦争における被害並びに世界平和に対する想いを各国生徒が感じることができました。続く平和記念資料館では全ての生徒が時間ぎりぎりまで資料館に残って説明文を熱心に読んでおり、「戦争がもたらす凄惨さについて改めて考えさせられた」など多くの生徒が広島で感じたことをシェアしてくれました。その後は、宮島にフェリーにて移動。厳島神社等を見学し、京都とは違った日本の文化/歴史に皆関心を寄せていたようでした。

■有馬温泉

広島/宮島と京都からそれぞれ有馬に到着したTrekker一同は、チェックインを済ませた後、全員が浴衣を着て大宴会場に集合。オーガナイザーが披露した伝統的(!!)宴会芸や、Trekker参加型の二人羽織などの企画で会場は盛り上がり、皆が待ち望んだ神戸牛や美味しいお酒も加わり、楽しい宴会はあっという間にお開きの時間となりました。皆で最後に撮った浴衣の集合写真は前半戦のハイライトであったと個人的には感じています。過密スケジュールの疲れを取るべく、翌日の出発時まで温泉につかり、各々ゆっくりとした時間を過ごしたようです。公衆浴場に抵抗があったTrekkerから、「恐る恐る入ってみたが、予想以上に楽しめたので温泉のファンになった」という声を聞けたことはオーガナイザーとしては嬉しい限りでした。

■東京

東京では各個人が興味のあるツアーに参加する形をとり、日本の食文化を追求したい人は早朝3時から築地のマグロセリ市場見学のために長蛇の列を並び、日本の伝統芸/スポーツを見学したい人は、こちらも早朝から両国の相撲部屋で朝稽古を見学し、日本のサブカルチャーを体験したい人々は秋葉原ツアーに参加(とあるTrekkerはNHKにインタビューされていました・笑)するなど東京での時間を密に過ごし、それぞれの経験をTrekker内で頻繁にシェアしていました。日本企業訪問については皆が興味を寄せたHigh Tech/Ventureにテーマを絞り、ソフトバンク様の感情認識パーソナルロボットPepperの説明/デモや、Intel Capital様による日本のVenture Trendの説明、楽天様においてはデータサイエンスチームのトップの方にお越しいただき、データを用いたこれからの事業の可能性(LBSの今年度テーマはBig Data!)についてお話しいただきました。参加者からは「日本は成長が終わった国(残念ながらそう思っている人が多いです。)という認識であったけれども、企業訪問を通じてまだまだ元気な国だということが分かった」などの声が寄せられ、Trekを通じて元気な日本をアピールすることができたかなと感じております。

慌ただしかったTrekもあっという間に最終日となり、渋谷の屋上レストランで行ったFarewell Partyは、酒樽の鏡開きで勢いよくスタートし、続いてオーガナイザーがTrek直前まで必死に編集した写真スライドで旅の様子を振り返り、最後は胴上げで締めるという順序で進行し、東京の夜景がよく見える場所で最高の一時を皆で過ごしました。

 

参加者の声

Trekの最中、またロンドンに帰国後もTrekkerから色々な声を聞くことができました。これらの参加者の声やTrek後のSurveyの結果等から、「日本文化や日本人に対する外国人のさらなる理解」という今回のTrekの目標が100%達成できたと感じています。各生徒がこの経験を自国に持ち帰り、世界中に日本ファンができればオーガナイザーとしては嬉しい限りです。

– 京都や宮島などの伝統的な雰囲気を持ちながら、東京のような大都会をも併せ持つ日本は素晴らしい国だ。

– 自分たちでは1週間ではとても回りきれないくらい数々の場所を訪問し、日本文化を体験することができたが、まだまだ見るべきところが沢山残されている気がするので、是非また日本を訪問したい。

– 日本人に道を聞いたところ、駅まで一緒に案内してくれた。他の国では考えられない。日本人は何であんなに親切なのだろう?

– 日本は全てが綺麗。トイレにあんなにボタンがあるのは日本だけだと思う・笑

– 日本食といえば寿司のイメージだったが、食事のバラエティの多さに驚いた。そして食事の調理や盛り付けが芸術的。日本食へのイメージがさらに良くなった。

– このTrekを通じて日本を本当に好きになった。もっと日本のことを学びたいし、将来日本に住んでみたい。

– Best Trek Ever! (100回くらい聞いたかもしれません・笑)

などなど。

 

Trek Survey結果(抜粋)

Japan Trek5

 

Overall Satisfaction:Average 4.87 (5段階評価)

 

 

 

 

Japan Trek3

 

Are you interested in visiting Japan again?:Yes 98%

 

 

 

最後に

120名という大人数で実施した今回のTrekはどの瞬間も楽しすぎて瞬く間に過ぎていき、文字通り夢のような時間でした。Diversityに富んだTrekkerがそれぞれ違う角度から日本を体験し、様々な視点で質問してきてくれたことは日本人として嬉しかったですし、また逆に我々日本人オーガナイザーが「外国から見た日本」を感じる貴重な体験を彼らは提供してくれました。このTrekを通じて日本人としてのアイデンティティが強まったことはもちろん、校内誌で当該Trekが大きく取り上げられたり、校内でよく声をかけられるようになったりとMBA内で日本人のプレゼンスが高まったことは言うまでもありません。

何より今回のTrekの最高の財産は、毎晩遅くまで議論を重ね(白熱しすぎたこともありましたね・笑)、Trek中は一緒に全力を尽くしたオーガナイザー同士の絆であったと思います。これからもこのJapan Clubの仲間と色々な行事を企画していけたらなと感じています。

今回のTrekは言うまでもなく、ご協力いただきましたスポンサー企業様、また我々の細かな要望を受け入れて頂いたホテル/レストラン/旅行代理店の方々のおかげで大成功を収めることができました。ここに改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました!!そしてこれからもLBSをどうぞよろしくお願い致します!!

Japan Trek4.png

 

T.K.

Japan trek2015を終えて

Japan trek はLBSでも最大規模のソーシャルtrekです。ソーシャルtrekというのはただの観光ではなく、日本文化体験プログラムが組み込まれた、楽しくかつ学びの多いプログラムです。LBS Japan clubは総力を挙げてこれを企画し、3月末から4月にかけて総勢120名もの学生と共に京都、広島、兵庫(有馬)、東京を巡りました。去年のブログにもありますように、今年もMBA2016の学生が入学直後から毎週ミーティングを行い、入念な計画を練り上げました。Trek中は「We love you but we will leave you!」というスローガンのもと、分単位の予定をマネージするために走り回りました。結果、一人も広島や京都に置き去りにすることなく、歴代のJapan trek committeeに恥じぬtrekの運営・実行ができたのではないかと思います。最終日には共に旅をした同級生から、大きなハグとたくさんの感謝の言葉をいただき、企画に携わったものとしてとても満足のいく結果となりました。

 

Japan trekの企画を始めた際に、他国籍の学生からよく聞かれた質問がありました。
(通常「とても有り難いことだけれど」という前置きつきで)「どうして日本人は(自国の文化という)すでに自分にとっては当たり前のことを他人に紹介するためにこんなにも労力、時間と金銭を費やすのか?」と、実に不思議そうな顔で聞かれたものでした。確かにフランス人はフランスtrekなんてしていません。ドイツ人もしかり。それなのになぜ?という彼らの疑問はまことにもっともなものでした。

 

実際、私も正直、企画する側に名乗りをあげたものの、週ごとのミーティングや作業の多さ、軽くはない金銭的な負担の前に、「止めようかな」と思ったことが何度もありました。しかし、そうやって立ちすくみそうになる私を鼓舞してくれたのが、同期の日本学生と昨年のプログラムを企画実行した先輩方でした。先輩方のJapan trekについて話をされていた時の生き生きとした表情、「やった方がいい」「やらなきゃ損」「やらないなんてどうかしている!」という先輩方の自信に満ちた言葉が、私の弱気を吹き飛ばしてくれました。
そして、これらの先輩方の言葉はまことに正しかったのでした。いま、私は企画側としてJapan trekに参加して本当に良かったと思っています。

 

このプログラムの実施を通して、LBS内の友だちが非常に増え、ネットワークが格段に広がったという個人的なメリットもさることながら(400人もの学生が在籍するLBSでも、授業に出ているだけでは大して友だちは増えません。)、日本人として深い満足感を得ることができたからです。

 

海外に住んでいると、日本のことが正確に知られておらず、結構ガッカリすることがあります。地理的な距離のためか、日本の発信力不足のせいか、日本について正確な情報を持っている人が少なく、非常にステレオタイプなイメージばかりが先行しています。さすがにビジネススクールの学生ともなると「日本人はみんなニンジャの子孫なんだろ?」みたいな幼稚なことは言われませんが、「毎日、寿司を食べているんでしょ」「仕事中毒」「ゲイシャ、スモウ、スシ」「少子化」みたいな断片的で決まり切ったイメージでしか「日本」が認識されていないことは多く、これは海外生活において結構なフラストレーションのもとになります。

 

そういう人たちに実際に来日してもらうことで、リアルな日本を理解してもらえたことは、非常に大きな喜びでした。日本に来て、私たちの用意した文化体験で、驚き、そして喜ぶ他国籍の友人たちを見ることが、これほど嬉しいとは、私にとっても意外なことでした。日本の文化が世界に通用する価値を持っているということが理屈抜きで実感でき、日本人である私の心の深いところで満足感につながったのだと思います。誇張したイメージを伝えがちなメディアを通じてではなく、個人レベルで日本を体験してもらえたことは一日本人として本当に嬉しかったですし、結果としてほとんどの同級生が日本のファンになってくれたことはさらなる喜びでした。

 

そして、だめ押しとして、私自身が「日本」を再発見することができました。今回、個人的にも「初めて」が多く、(初めて舞妓さんの踊りを堪能する、宮島に行く、有馬温泉に入る、などなど)日本の自然の豊かさ、伝統芸能の多様さを実感しました。「ハチ〜!」と叫びハチ公の銅像と写真を撮る友人、渋谷の交差点にて色々なアングルで写真を取りたがる友人に驚きながら、共に被爆者の体験談に心揺さぶられ、日本庭園に咲き乱れる桜に心打たれる経験は、今後二度とないと思います。

 

海外出ると外国の人に対しては自分が「日本を代表する」ことになり、自分の言葉の重みが増すことを実感します。海外で生活する者として日本文化への理解を深めることができたのは、非常に面白かったですし、今後の人生に非常に役に立つ勉強だったと思っています。

 

さて、最後に、先輩方にならって、私も後輩諸子に言い伝えたいと思います。
Japan trekの企画運営は絶対やった方がいい!
やらなきゃ損!
MBA最高!!

Y.B

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る