英国に学ぶ、先端産業の破壊的イノベーション

筆者は日本のコア産業たる先端産業の強化を志とし渡英しています。一方、日本における多くの自動車・重工業や工程/技術集約産業、医薬/機器産業にとって、英国への注目度は高くないように感じます。(例外はあります)

とりわけBrexit後、欧州医薬品庁のアムステルダム移転に伴う医薬/機器産業の流出や、EUへの自動車輸出時の免税の(潜在的)撤廃などは、英国のGDPの2割超を占める先端産業へ壊滅的な影響を与え、日本との結びつきを更に削弱させる可能性もあります。

一方当地でモビリティ・イノベーションに携わる筆者の印象からすると、英国は依然として多くの先端産業において世界をリードしています。その魅力は、先端産業における著名なイノベーション・ハブであるシリコンバレー・イスラエル・ドイツ・中国に比肩する点も多くあると考えています。

本稿は筆者の自動運転分野でのスタートアップにおけるインターンから垣間見えてきた英国の先端産業の強みを簡易的に整理したものであり、包括的でない議論が含まれますが、先端産業に従事する読者の方の英国への関心、ひいてはLBSへの興味の契機となれればと思い筆を執りました。

 

一国における先端産業でのイノベーション創出において重要なポイントは多々ありますが、ここでは下記2点を強調したいと思います。

1. 先端産業に横展可能な、”超”先進技術を主導できる産業があること

2. 起業家・技術者・資金提供者・政策決定者から成るエコシステムが機能していること

 

1. 先端産業に横展可能な、”超”先進技術を主導できる産業があること

インターネット・人工知能・VR。これらは、軍事産業から使われ始め、その後他産業に応用された技術であることはよく知られています。あるいは自動車のカーボンファイバー・タイヤの路面識別技術・アクティブサスペンション等のコア技術の多くはモータースポーツから発展したものです。それは、軍事やショーケース産業(モータースポーツ・プロスポーツ選手向け用具等)は、費用対効果以外の指標で技術開発がなされるため、資本集約かつクローズドな研究(オープンイノベーションのメリットが少ない研究)で成長させる類の技術と親和性が高いからであると思われます。

この点において、英国は軍需・国防分野の巨人たるBAEシステムズを有し、航空宇宙分野の規模は米国に次いで二位を誇ります。さらに、オックスフォードを中心とする、「モータースポーツバレー」という名で世界的に知られる産業地域は、マイケル・ポーター教授から「世界随一の成熟した経済産業地域で、英国エンジニアリングの結晶」と呼ばれるほどの地位を確立しています。英国は、電気自動車レースのフォーミュラEの技術拠点であり、素材・回生技術等において英国企業はどの国よりも先進技術の導入に成功しています。

結果として、英国の軍需・モータースポーツ企業は、自動車部品・エネルギー等の技術で高い実績を上げるに至りました。筆者がインターンを行っているオックスフォードを拠点とする自動運転技術のスタートアップも例外ではなく、共同設立者はF1のマクラーレンの技術ラボのヘッドを務めた後にフォーミュラEのチームを設立した人物であり、自動車の電動化・自動化においてモータースポーツの知見・ネットワークが大いに活かされています。

 

2. 起業家・技術者・資金提供者・政策決定者から成るエコシステムが機能していること

シリコンバレーやテルアビブの例を挙げるまでもなく、エコシステムはイノベーション創出の中核たるものです。この点においては、言うまでもなく英国は非常に優れたシステムを有しています。

・大学主導の科学・基礎研究分野の強さ: LBSが所属するロンドン大学や、オックスブリッジを始めとする競争力の高い大学を多く有することから、トップ1%ジャーナルにおける論文の世界シェア3位に君臨

・研究の支援・法律の高レベルでの整備状況: 知的財産に関する法整備に加え、キャメロン政権時の緊縮財政でも基礎研究費は維持されるなど、研究者が優遇

・大学・政府・VCのシームレスな連携: 政府主導のプログラムや大学発の技術に紐づく形で、多分野のイノベーション拠点が構築

結果として、複合材料のブリストル、エネルギーのグラスゴーやバーミンガム、バイオのケンブリッジ等、付加価値の高い産業の技術者・資金提供者が集う拠点が英国中に存在しています。筆者が勤務するオックスフォードでは、前述の通り自動車等の先端産業が強く、私が携わっただけでも自動車・バス・航空・通信・ドローン等との多分野連携によるアイデア創出が議論されました。

 

上記のように、英国の先端産業はBrexitを踏まえても大変魅力的なものであり、筆者は日本との協働事例がもっと増えてほしいと願っています。実際、日産はリチウムイオンバッテリーの量産をサンダーランドで行っており、私の元同僚が活躍するKudan社はブリストルでドローン・ロボット等に活用できる自己位置測定・マッピング技術を日英共同チームで開発し世界トップのコア技術を持つに至っています。筆者はロンドンを拠点にオックスフォードに通ったり、他地域に視察を行ったりしておりますが、各地域における産業間連携・産学連携のあり方は目を瞠るものが多くあります。先端産業に従事されている・あるいはキャリアチェンジを検討されている読者の皆様も、ぜひ仕事や留学といった形で、同産業における英国の底力を感じ、その優れた仕組みや技術を日本の発展に役立てて頂ければ幸いです。

 

(出典:研究開発戦略センター 「英国の科学技術情勢」)

日本人留学生の夏期インターンシップ事情(MBA2019)

皆さん、こんにちは。MBA2019のNです。今回は日本人留学生の夏期インターンシップの状況について書きたいと思います。

そもそもLBSの夏休みですが、非常~~に長いです。どれぐらい長いかと言いますと、ブロックウィーク(集中講義)も夏期のアントレ等の特別プログラムも全く取らない人は、6月の半ばから、なんと9月半ば(!)まで、約3か月間、おおよそ社会復帰も学生復帰も出来なくなりそうな長~い期間の夏休み(またの名をモラトリアム期間)があります。周りの多くの学生は、就職活動の一環でコンサルティングファームや投資銀行、最近ではテック(Amazon等)、PE/VC(僅か)で、卒業後のキャリアに直接結びつくようなインターンをして過ごすことが一般的です。

日本人留学生はと言いますと、これも過ごし方は様々でせっかくなので3か月間ひたすら旅行する人もいれば、いやいや、学生なので勉学に励まなくては!と夏期プログラムを取る人も少なからず(?)います。このように様々な過ごし方がありますが、今しか出来ない過ごし方ということでインターンを選択する人が多数です。

日本人留学生のインターン事情ですが、毎年実に幅広い業界でインターンをやっています。以前の記事にも紹介がありましたが、アフリカにフォーカスした政府系のPEファンドでインターンをしている者もいれば、他のノンジャパの学生のように卒業後の進路を考え、外資系投資銀行・コンサルティングファームなどでインターンする者もおります。

さて、今年はと言いますと、まだ年が明けたばかりじゃないか!と思う人も多いと思いますが、MBAの学生は基本せっかちな性格(先が見えていないと落ち着かない!?)から既にインターン先(または方向性)を決めている者も多く、以下の通りとなっています(一部プロセス中のものも含む)。

日本:外資系投資銀行/外資系コンサル、PEファンド、スタートアップ

欧州:政府系金融機関、派遣元企業のロンドン拠点、スタートアップ(FinTech/ヘルスケア)

米国:西海岸のメガベンチャー(どうやって見つけてきた…)

例年どうかは分かりませんが、今年はスタートアップでのインターンが多い印象です。特にロンドンというロケーションから、通常時のPart-timeに限らずスタートアップでのインターン機会は非常に多く、MBAの2年生からの紹介、学内のJOB BOARDでの募集、派遣元の紹介と、皆あの手この手で見つけてきています。米国のMBAと比較しても、LBSの日本人留学生のスタートアップにおけるインターン率は非常に高いと感じています。ロンドンというロケーションは、勿論スタートアップの数が多いということもありますが、日本人を含む非英語圏の人間に対しても非常に多くの機会が開かれています。特にLBSの学生ということで、LinkedInでコールドメールをしても大抵レスポンスが返ってきます。ロケーション×ブランドを上手く活用すれば、日本人でもいくらでもチャンスがあると言えるのではないでしょうか。

先日Managing Organizational Behaviourという授業でPluralistic Ignorance(=“多元的無知” – 組織の中でトップの方針に違和感を感じたとしても、各個人は「そういう方針もあるだろう」という雰囲気に流されてしまい、そのまま全体としての方針として決定されてしまう現象)について学んだのですが、スタートアップでは大企業との比較という意味において、各個人がどのように行動しているのか、またPluralistic Ignoranceに対してどのような対策が実行されているのか、はたまたその対策がどの程度実効性があるのか等についても垣間見られる点においても、貴重な機会だと思います。

これからLBSに入ってくる皆様、将来入ることを検討している皆様、このLBS特有の長~い夏休みに、自分を見つめ直す機会、または1年生の間のLBSでの学びを実践の場で試す機会としてロンドンでのインターンを活用してみることも考えてみては如何でしょうか?

(※尚、筆者は単身赴任故、愛する妻に会いに日本に帰ります。)

学期中のインターンシップ

LBSの最大の特徴のひとつとして、プログラムの柔軟性があげられます。例えば、MBAでは卒業するまでの期間を15,18,21ヶ月の中から選択することができ、いろいろな生徒のニーズに対応できるような構成になっています。このフレキシビリティさを利用し、2年目の今期に授業を取らずにロンドンのTech Start-upでフルタイムのインターンシップをした経験を書かせていただきたいと思います。

 

プログラムの柔軟性

私はMBAに所属しており21ヶ月での卒業予定なので、2年目の学業に関しては比較的余裕のあるスケジュールになりました。そのため、似たような状況にある多くの学生は、各々自分の興味のある活動に勤しんでいます。私のように授業を一切とらず、ロンドンもしくは他国でフルタイムインターンに従事する人もいますし、授業を取りながら週に数日のパートタイムインターンや、もしくはクラブ活動に力を入れる人など様々です。クラブのプレジデントを2つ掛け持ちしているクラスメートは今学期ほとんどの時間をクラブでの活動(イベントの企画など)に費やしていました。また、中には毎週のように旅行で世界中を飛び回っている友人もいます(笑)。かといって、決して勉学を疎かにしているわけではなく、多くの授業では大量のAdditional readingが提供されますし、授業によっては実在の企業を顧客としたコンサルティングプロジェクトを行うものなどもあり、そのような授業を履修すれば相応の負荷、学びが期待できます。それ以外にも、LBSでは海外の多くのビジネススクールと提携しており、他国へ交換留学している生徒も多数います。この交換留学の機会の多さもLBSの魅力のひとつです。

このように、LBSではロンドンという立地も相まって、それぞれの学生が自分の興味に合わせて積極的かつ能動的に活動できるので、自分のやりたいことがある程度はっきりしている方にとっては最高の環境ではないでしょうか。

 

ロンドンのスタートアップ

ロンドンでは、ヨーロッパの中心なだけあり、数多くのスタートアップが生まれ、ひしめき合っています。特にテック業界はその中でも盛り上がっており、テクノロジー関連の仕事に従事する人の数は、金融業界で働く者の人の数を超えたとも言われています。LBS Career CentreのJob Boardでも、毎日のようにスタートアップの求人がアップされています(テックに限らず)。余談ですが、スタートアップの勢いに伴いVCの数も多く、そちら方面へ興味がある方にもロンドンは非常に魅力的な環境だと思います。実際、かなりの数の同級生がフルタイム、パートタイムを問わず、ロンドンのスタートアップ、VCでインターンをしています。

 

インターンシップ

私はAIビジネスに興味があり、今回、バイオメトリクス関連のAIを開発するスタートアップで、製品開発に携わりました。このスタートアップは先日シリーズAで$50mil強を調達した非常に勢いのある会社で、毎週のように新しい人材をリクルートしており、私が入社時には50名ほどだった社員も、インターンを終了する頃(12週後)には80名を超えていました。私自身はファイナンスの出身ですが、このようなこれまで経験しなかった業種、職種、環境に身を置けたことはMBA生活の中でも一番と言っていいほど大きな収穫であったように思います。

そもそも今回インターンをするにあたって、私は以下の2つを目的としていました。

  • そもそもAIとは何か、またそこに使われているテクノロジーはどのようなものかを可能な限り理解し、将来ビジネスに応用できるようになりたい。また、巷で溢れている、「AIに仕事が奪われる!」というような話がどこまでリアルなのか判断できるようになりたい。
  • 学生ではなく、社会人という文脈の中で、グローバルなリーダーシップを学び、身につける。LBSもダイバーシティな環境であることは間違いないが、学生活動と仕事では、ヒエラルキーの有無や個々人のモチベーションなどに違いがあると思った(どちらのほうが良いという話ではなく)。

1つめの目標に関しては、何となく概要を掴むことはできたかなと感じています。近年のAIブームの立役者は、deep learningと呼ばれる技術であり、またそれを支えるビッグデータの存在やコンピュータの進歩があげられます。deep learningに関しては日進月歩で研究が進んでおり、絶えず欧米の研究機関(有名大学やGoogleに代表されるテックジャイアント)が研究成果を発表しています。私が所属していたチームでは半数がPhDを取得しており、彼らがそのような論文を読み込み、製品に落とし込んでいく姿を間近にして、非常に知的好奇心を刺激されましたし、自分もその一端を担うことができ(末端中の末端ですが)勉強になりました。

一方、2つめの目的に関しては、まだまだ道半ば、むしろ2、3合目だなと思っています。今考えれば当然なのですが、初めての業界、職種でそもそものスキルが足りない中、いわゆる”リーダーシップ”を発揮をするのは非常に困難を極めました。そこで、まずは自らのやるべきこと完璧にこなしチームに貢献をすることを意識しながら、徐々に自分の仕事の領域を広げていく形で、貢献の幅を増やせるよう努力しました。一方で、今回私が所属していたチームのリーダー(プロダクトマネージャーに相当します)からは学ぶことが多くありました。まず驚いたのが、マネージャーが個々の業務に関して、かなり細かく精通し、かつスキルを有していたことです。私のチームは10人強で構成されており、同じチーム内とはいえ、その業務内容は多岐に渡り、それぞれが違った役割を受け持っています(アルゴリズムの開発、データエンジニアリング、テスト環境の構築、バックエンドなど)。そのそれぞれの業務に関して、マネージャーが課題発見、解決の道筋を立て、メンバーにコーチングしていた姿はとても印象的でした。実際、マネジメントする立場にありながらも、スキルの向上を怠らず、技術系のワークショップに参加したり、パートタイムでPhDの取得を目指しているようです。

また、個々人のパフォーマンスを最大化できるような環境づくりを怠らない姿勢など、マネジメントスキルも参考になることが多くありました。日ごろからチームメンバーとの会話を怠らないようにしているだけでなく、定期的にチームミーティングを開催し、個々人が詰まっているところはないか確認、もしあれば、適切な助けが得られるような組織運営には、スキルの不足している私も助けられました。また、プロジェクトメンバー内のひとりがご家族の不幸でチームを離れた時も、それによってボトルネックになる部分を即座に発見し、全体の締め切りを守れる範囲でプロジェクトの予定を柔軟に変更していた様子は、まさしくマネージャーとしてあるべき姿のように感じます。いわゆるマネジメントというと、どうしてもハードスキルは見過ごされがちですが、そのマネージャーはソフトスキルとハードスキルを両方とも高いレベルで発揮しており、自らが目指すべきロールモデルの一人となりました。

私は将来AI関連のプロダクトマネジメントに関わっていきたいと思い、このインターンにたどり着きましたが、その視点からも新しい発見がありました。ひとつには先にあげたようにマネジメントと言えど、技術に対する深い知識、理解が必要であること。そして、数多くの優秀なエンジニアと一緒に働き、その働き方を学べたことです。彼らは「ソフトウェアが世界を回している」という世界観を持ち、ワクワクを原動力に動いている人が多いように感じます。嫌な仕事をポジションパワーでさせることなどできませんし、もししようものならすぐに転職してしまいます。そのくらい彼らのような人材の需要は高く、だからこそ会社全体やマネージャーも働きやすい環境を作ることに注力しています。

 

まとめ

上記の他にも、ここではすべて書ききれませんが多くのことを学ばせてもらいました。スタートアップならではのスピード感、フラットで議論しやすい文化や、個々人の成果が見えやすい組織構成、柔軟な労働環境など、どこかで聞いたことがあるような話でも、それを実際に経験できたことは今後のキャリアの糧になると思います。私自身はインターンシップという選択をしましたが、先にも述べた通り、自らの興味を追求できる環境がLBS、ロンドンには揃っています。この記事がLBS受験を考えているみなさんに、少しでもお役に立てば幸いです。


LBSで得た気づき

MiFFT2017の山内絢人です。MiFFTを今夏に卒業し、この10月からイギリス・ケンブリッジ大学のロースクールでコーポレートローを勉強しています。

この度、私の母校である長野県立飯田高校の同窓会報に寄稿させていただきました。
海外にいる同校OBが、海外で得た気づき・知見を共有するというコーナーの記事ですが、私自身がLBSでの1年間の生活を振り返る非常に良い機会ととなりました。

私がロンドン/LBSで得た気づきとして、

・社会全体の話として、今年夏までロンドンにいて感じた、あらゆる人間を「ロンドン市民(Londoner)」として受け入れ、マイノリティーを包摂する多様性に開かれた社会・コミュニティづくりの大切さについてと、

・社会のトレンドとして、今後のテクノロジーの加速度的発展により、個々人が位置する物理的な場所はさほど重要でなくなり、それぞれが属する(バーチャルも含めた)コミュニティーにユニークな、ソフトな価値にこそ人が集まるということと、

・最後に、わが地元の南信州について、これまで都市圏とのアクセスが悪かったこともあって、ソーシャルキャピタル(社会関係資本)を蓄積させてきており、コミュニティとしての魅力・ソフトな価値は十分に備えているため、引き続き世界に目を向ける開かれた地域であるべき、

といった趣旨のことを述べさせていただきました。(記事前文は画像ご参照)

上記3点目については、今年3月に、LBSの学生128人に飯田市での農泊を実際に体験してもらい、地元の人々と交流を楽しんでもらう企画を実施する中で感じた私の気づきでもあります。(LBS Japan Trek 2017 の記事はこちら:http://www.lbsjapan.com/archives/3091

農泊体験では、言語でのコミュニケーションこそ十分に取れなかったのかもしれませんが(そしてそれは今後のインバウンド拡大の課題でもあるというフィードバックも得られ非常に有意義でしたが)、相手を大いに歓待し受け入れるという今回の飯田の農家の方々の姿勢には、多くのLBSの外国人学生にも非常に喜んでもらえました。私は、こういった、飯田の人々自身が気づいていない潜在的なソフトな価値こそが、今後の体験・交流型インバウンド拡大に向けての鍵になると思いますし、今後の地域コミュニティ作りの肝になると思っています。

何より、こうした諸々の気づきは、昨年度、LBS Japan Trek 2017に企画側として携わらせていただき、入学当初から約半年間の準備を経て、さまざまな仕掛けを試み、最終的に多くの関係者を巻き込みながら、LBS Japan Trek 2017を皆で盛り上げていく中で得られたものです。非常に貴重な経験をさせてくれたLBS Japan Trek 2017及びLBSには本当に感謝しています。

引き続き、地元南信州を盛り上げたい一個人として、色々な形で飯田市との協業を続けさせていただければと思っておりますし、LBSの日本人Alumniとしても、母校LBSと日本とのつなぎ役の一人として、微力ながらも貢献を続けさせていただければと思っています。MiFFT2017 山内絢人飯田高校同窓会報

London Business School(LBS)での2年間を終えて

はじめに

 

Time flies…
Heathrow空港で東京行きの飛行機を待ちながら、このコラムを書いています。LBSに留学してからの2年間、正しく”光陰矢のごとく”日々は過ぎていきました。

大学生の頃に漠然とMBAを夢見てから10年。今は2年間が終わってしまった事に呆然としています。

前回コラム http://www.lbsjapan.com/archives/3137 にて1年生から「LBSは他と何が違うの?」という点について、とても詳細にレポートされています。私も同じことを感じていました。

今回の卒業を機に「結局LBSの2年間はどうだったのか?」、寄稿する機会をもらいました。

本稿では卒業直後のこのタイミングだから伝えられる、
LBSの「手触り感のある」「ぶっちゃけ」情報をお届けできればと思います。
(*以下、私個人の意見ですのでご留意頂ければ幸いです)

昨年の説明会資料 http://d.kuku.lu/930cd56063 ではLBSの魅力を”Diversity”、”Flexibility”、”Amazing London”の三つの切り口で説明させてもらいました。今回はそこから2年生としての経験を踏まえ、”具体的なアクションベース”で、LBSでの生活について、可能な限りイメージを持ってもらえればと思います。特に受験生の皆さんには、エッセイのネタ出しにお役立ちできれば幸いです。

長文駄文ですが、卒業直後で気が高まっている為、何卒お許し下さい。

 

目次

  1. バックグラウンドとWhy LBS
  2. MBA中の主な活動について
  3. 振り返り
    • 想像以上だった点
    • がっかりだった点
  4. 総括
  5. 受験生のメッセージ

 

1) バックグラウンドとWhy LBS

  • 純ドメ。大学時代に語学研修、ボランティア等で英語圏に短期滞在したことはあるも、長期での海外滞在は今回が初めて。就職後も殆どが国内業務であり、実質「初海外」。(受験は本当に苦労しました。。。)
  • 様々な業種の経営を見たい、海外で活躍したいと銀行に就職。7年間業務に勤しむが、成長曲線伸び悩み。グローバルなフィールドで活躍する為に必要なソフトスキル(コミュニケーションやネゴシエーションスキル)の不足を自覚していました。
  • 加えてハードスキルについても、金融という視点を越えて、ビジネスの本質的な良し悪しを見極めることのできるノウハウ(マーケティング、戦略、経営のノウハウ)の研鑽が必須と考えていました。
  • これらのGapを埋める具体的なイメージとして、

a) 授業内外問わずDiversityの中で多量のグループワークができる環境であること
b)授業にある程度の余裕があり、インターン等課外活動に時間を割ける環境であること
c)多数の課外活動の機会が得られる大都市であること
d)グローバルトップレベルの人材が集まるスクールであること

以上の観点からLBSを志望しました。

 

2) MBA中の主な活動について

当初は少数のクラブにコミットして中心メンバーとして活動する事も考えましたが、むしろ一年目は「場慣れ」と「人脈の拡大」を目標とし、課外活動の数をこなす事に注力しました。キャリアの方向性が決まった二年目は、主にStart-up系の活動に顔出す事に専念しました。

(i)     1年目

① 各種コンペティション:コンサルケース、Venture Capital、Social Impact Investing、Private Equity等

  • 概要:
    • コンサルクラブ、PE/VCクラブ等のLBSのクラブによって主催されるコンペティション。多くの場合は在ロンドンの企業が協賛して行われ、ATカーニー、Cinven等、名だたる企業が資金的・人的サポートをしています。
    • チームを組成し参加。お題となるケース(経営改善提案であったり、投資提案であったり様々)が与えられて以降、通常1週間程度の期間が与えられ、プロポを作りプレゼン、優勝チームが決められます。
    • 多くの場合複数のMBAでコンペが行われ、LBS内での選考後、本選がグローバルに実施されました。
  • Take away:
    • 最初のうちはチーム組成自体で苦戦しました。例えばInvestment系コンペでは、ファイナンス出身者(インベストメントバンカー及びVC/PE出身者 *当方の様なCommercial Bankingはこれに含まれず・・・)は重宝され、ドラフト制でどんどんチームが決まっていきます。
    • 情け容赦なく「声の大きい=押しの強い」ファイナンス出身者がどんどん「自分好みの」チームを組んでいきます。ご多聞に漏れず「スキルを謙遜する、声の小さい、押しが弱い」我々アジア人はあっという間に取り残されてしまいました。とても寂しい、悲しい、あー惨め。
    • しかし、コンペの数をこなすうちに、顔も広がり段々とコツが掴めてきます。特に1年目後半、ジャパントレックでそれなりに日本人として評判が高まった(?)、PEコンペの頃には、自身でメンバーを募り、ある程度「勝つため」の理想的な布陣を構築することも可能に。
    • 限られた時間の中でのチームアップやモチベーション向上等、マネジメント面でのソフトスキル向上に、自信と手応えを得られた様に思います。
    • また、某PEやコンサル出身者から、各社で使われているパワポやモデリングテンプレートを(内緒で)もらい受けることができました。(最初は「企業秘密だから」と出し惜しみしますが、コンペ後半締め切りが迫るとになると皆必死。ドサクサに紛れてゲット。)
    • コンペでは、内容について個別の授業がある訳ではないので、ハードスキルの点では、「いかにしてできるヤツから(こっそりと但し積極的に・・・)スキルを盗めるか」が、自身の成長に関わるような気がします。

② Impact Consulting

  • 概要:
    • ロンドンのNPO向けに、実際にLBS生がコンサルをするクラブ活動。期間3か月程度でMckinsey, Bain等のコンサル経験者が各プロジェクトのマネージャーを担当し、そこに非コンサル出身者数人が入る事で、チームを組み活動します。
    • 依頼が来るNPOは大抵の場合、人が足りていないようです。そのため、支援内容としても「投資家向け説明用の事業計画作成」や、「財務モデリングの作成支援」等々、プロジェクト毎に特徴があります。
    • 当方は在インド(ん?)の貧困地域における母親と子供向け教育・発育支援NPOプロジェクトにアサインされました。最終的には当該NPOの投資家向けアプローチ戦略の立案を支援。
  • Take away:
    • 他の多くのProfessionalクラブの活動は就活対策が多い中、本件は実在する企業に対し実際にコンサル活動をする「Hands-on」な活動で、手ごたえがありました。
    • 依頼するNPO側はとにかく手が回ってないので、プロジェクトリーダーの力量次第で、活動の質が大きく変わります。その点、わがチームはインドとの時差もあり、先方の依頼事項変更に振り回されるケースも多く・・・正直「リーダーしっかりしてくれよ」と思う事もありました。

③      Japan Trekオーガナイズ

    • 今やLBSの学生活動の中でも最も注目されていると言っても過言ではない、一大イベント。Class of MBA2017の代は、出身42か国、120人強の同級生を連れて、約1週間日本のフィールドトリップをアテンド。正直、一年目で最も負担が大きかった活動です。
    • 複数の在校生がポストhttp://www.lbsjapan.com/archives/3091 http://www.lbsjapan.com/archives/2814 していますので詳細は割愛しますが、当方にとっても未だに最も思い出に残っている活動の一つです。自分が生まれ育った環境を世界各国から集まったクラスメイトに見てもらう事、感動してもらう事、そして感謝の言葉をもらうこと。文章にすると淡白ですが、何事にも変えられない体験です。
    • またトレック自体の体験もさることながら、これを境に学生の間に顔が売れ、「日本人、オーガナイズ能力あるから、チーム組むとイイ事あるかも」と、授業・課外活動のチーム編成が格段に組みやすくなりました。

(ii)     2年目の活動

①      LBS Hackathon

  • 概要:
    • LBS Entrepreneurship Club主催により行われる『実践型』のビジネスコンテスト。プログラミングスキルを持つ”ハッカー”と、MBA生及び卒業生を中心とする”ビジネスマン”、”Design guru”をチームメンバーとして、ビジネスアイデアが競われます。
    • 2016年度は、Londonを起点に活動するベンチャーキャピタルBalderton Capitalを主要スポンサーとし、この他にロンドンのAccelerator, Angel Investor, 起業家の協力を受け、11月下旬の週末、2泊3日にて行われました。参加者はLBS生の他、LondonのTech系大学・専門学生や、Oxford・Cambridgeの学生も募り計100名規模で行われました。(詳細ご参照:http://www.hacklbs.com/blog–recap
    • Hackathonが通常のビジネスコンテストと異なる点は、「実際にMVP(Minimum Viable Product:プログラミングによって作成されたビジネスプロトタイプ)の実演が求められる」点が挙げられます。言い換えれば、「アイデアは良くても2日間で動作が形にできないビジネスは評価されない」といも言えます。
    • なお、本Hackathonの卒業生からはLending Club,Crowd Bank,WorldRemit等、著名Start-upの創設関係者が多数輩出され。また昨年優勝のAsset Vault (https://assetvault.co/:アセットマネジメント向けセキュリティツール開発)も、MBA2017の学生により設立されたStart-up。2015年のHackathon優勝後にTech StarからSeed roundの調達を受けています。
  • Take Away:
    • アイデアの創出からロジックによるビジネスプラン化、そしてMVPによる具現化という一連のプロセスに関心を抱き参加しました。
    • プレゼンでは、着目したマーケットの将来性については大きく見せる必要がある一方で、MVPで表現できるレベルにコア技術部分の”落とし込み”が必要となります。そのある種矛盾する二つの方向性についてバランス取るべく、2泊3日間チーム内で常に議論が絶えませんでした。
    • 結果的には参加15チームでトップの評価を得て運よく”優勝”する事ができました。

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②      Fintechカンファレンス”Lend it”でのメディアボランティア

  • 概要:
    • 2016年10にロンドンで行われた、Fintechの中でもP2PもしくはDirect Lending企業に対象をフォーカスしたカンファレンス”Lend It”に、メディア広報ボランティアとして参加しました。http://www.lendit.com/europe/2016
    • 本カンファレンスはNew York、London、Beijingにて年1回ずつ行われている、Fintech Lending系のカンファレンスとしては世界最大規模のもの。当日は25か国から900人を越える関係者(Fintech Start-up、銀行、投資家、メディア関係者等)が集まり、業界動向やNew Technologyに関する発表、ビジネスマッチングが行われました。
  • Take Away:
    • 想像以上のPenetration:勢いを感じました。リーマン以降、市中銀行が手を出せない「ミドルリスクミドルリターン」の企業/個人に融資を拡げることで、英国ではSME(中小企業向け)の融資のうち、実に20%が既にFintech企業からのLendingで賄われています。銀行APIが公開されている為か新規参入が激しく、大小さまざまなセグメントに分かれた多様な企業がプレゼンに来ていました。(Credit Scoringの外注を請け負う企業、スマホからワンタッチで融資申し込みができるインターフェイスを売っている企業・・・等)Traditionalな金融業界から来た身としては、「融資ってこんなにカジュアルになって良いのか・・・」とカルチャーショックを感じ続けました。
    • 人材の豊富さ:Start-up全体に言えますが、実に色々なバックグラウンドの人材が同業種に流れ込んでいる印象。Key Note SpeakerのFunding CircleのSamir CEOも元々はBCG出身。HSBCのStrategy HeadもMckinseyからの転職。ヒアリングをかけたZopaのCredit Analystも元々はIT業界のデータエンジニア。金融「外」から、優秀な人材が流れ込んでいる印象。
    • とあるCEOの「頭が凝り固まっているFinance出身者は要らない。それよりData ScientistとSystem Guruが欲しい」との言葉が印象的でした。

③      大学発MedTech Start-upでのPart time intern

  • 概要:
    • ロンドンのImperial Collegeにて研究中の医療モニタリングデバイス”AcuPebble”の商業化を図る案件。呼吸器及び循環器のポータブルデバイスを通じ、”てんかん”、”睡眠時無呼吸症候群”等の各種疾患の発見・治療を簡易化させることが目的。これをLBS 卒業生のスペイン人実業家E氏がCEOとして事業化を推進しています。http://www.acupebble.com/
    • 研究室側はコア技術の開発、特許は取得しているけれども商業化のノウハウが無し。E氏は過去に2つのStart-upを起業し売却。次にメディカル系のビジネスを目指していたが、コア技術無し。双方の思いが一致し、事業化を目指しています。
    • 足許は、次ステップのClinical Trial(複数の病院と提携して、実業化に向けたテストを実施)を前に、必要となる資金計GBP 3Mの調達を計画しており、イギリスのベンチャーキャピタルを中心に訪問、プレゼン実施しています。
    • 当方は約半年間、プレゼン用の戦略策定、マーケット・競合分析、ファイナンシャルモデル作成、アプローチ先のVC選定などについて、Part-timeでサポートをしていました。
  • Takeaway:
    • E氏は既に複数の事業を立ち上げ、本件が3件目の起業となるSerial Entrepreneur(連続起業家)です。また過去にはIT Start-upおよび戦略コンサルでの勤務経験もあり、彼の論理的思考法、PDCA、立ち振る舞い、投資家/事業関係者へのアプローチ方法、コミュニケーション手法等を、間近で体感することで、大きなインスピレーションを受けました。
    • 同時に、過去の経験では殆ど触れる事の無かった最先端の医療テクノロジー、イギリスの特殊な医療事情等、授業では学ぶ機会のなかった新しい分野に触れる事ができました。
    • ちなみに、このPart-timeを得るまでも中々大変でした。LBSはロンドンにある為、ポータル上でほぼ毎日の様に新しい求人案件が出ますが、MBA以外にもMiM、MiFと多くの学生が在る上に、皆積極的に応募する為非常に競合します。倍率10倍、20倍は当たり前、かつ欧米人は非常にプレゼンが上手い。(実際にスキルが在るかは別として)当方もこの案件に落ち着くまで、10回は落ちました。
    • ただでさえ英語にビハインドのある日本人としては、必然的に「あの手この手」が必要となります。最終的には、今まで出た各種コンペやImpact Consultingのピッチ資料をE氏にあれこれ送り付けて、何とかPart-timeの機会を手にすることが出来ました。そういう点でも、非常に身になる経験でした。

④     各種トレック:

  • 概要:
    • 約70か国から出身者が集まるLBSでは、各国出身者をオーガナイザーとして様々なトレック(Professional、Regional共に)が行われます。
    • 時間ができた2年目は、Octoberfest Trek, India Trek, Peru Trek等、複数のトレックに参加しました。
  • Take Away:
    • 「所詮、単なる旅行でしょ?」と思いがちですが、振り返るとこの期間が最も多くの学生と会話できたように思います。
    • 普段の授業で会話する人は、クラスメイト等どうしてもメンバーが偏ります。加えて、授業中・休み時間くらいしか会話する時間がないので、その「人となり」や「文化」そして彼らの「人生」を知るには、あまりにも時間が足りません。
    • 特にLBSの場合、基本的には授業が終わると課外活動・インターン等の為街中に「散る」ので、自身で能動的にアプローチしないと、中々顔が広がりません。
    • この点で、トレックは非常に良い機会になりました。特に大型トレック(India, Peru等)になると、丸々1週間以上の時間を共にすることになります。
    • また授業や就活時とは異なり、「話さなければいけない」決まったContextも無いので本当に色々な会話が出ます。自身の生い立ちから人生相談、国民性、国ごとの結婚観の違い等、普段のカリキュラムの中では中々知る事の出来ない情報を色々仕入れることが出来た様に思います。

 

iii) 振り返り

(1)     想像以上だった点

①      クラスメイト・同級生のクオリティ

(個人によって感想は違うと思いますが)私には想像以上でした。

  • まずグローバル経験。「海外で生活するの、今回が初めてです」は恐らく日本人がほとんど。(というより日本人でも少数派。)確かに約70か国から人材が集まっていますが、蓋を開けてみればその多くがUS/UK/AUS/シンガポール等の英語圏の大学卒、もしくは就業経験あり。また複数国籍(パスポート)持っている人が驚くほど多いです。
  • そうなると3,4か国語話せるのは当たり前、自然「ブラジル出身だけど米国とフランスでDual Degree取った後、ドイツでエンジニアして、マネジメントを学びにLBS来てみた。あ、ちなみに4世代前がイタリアからの移民だから(イタリア)パスポートもあって、ヨーロッパどこでも働けるの♪」・・・という超ド級のハイブリッド人材が現れます。私には全くもって未知の人材でした。
  • Academicな意味でも差を感じました。彼らの学歴尊重カルチャーは尋常じゃなく、例えばLBS入学前にマスター2つ修了は普通、PhDホルダーも相当数います。中にはMBAが2つ目(なぜ・・・?)という学生も。
  • 恐らく他の国はLBSに入るのにもっと競争が激しく(いや、日本でも相当大変でしたが・・・)、間違いなく各国の上位数%が来ているイメージ。それも巷で言われるコンサル/投資銀行偏重ではなく、起業家・コーポレート等幅広く集まっています。

② Flexibility:

  • こんなに課外活動を拡げられるのはLBSだけではないでしょうか。昨年、米国MBA各校の学生と情報交換をする機会がありましたが、ここまで時間を割けるMBAは、他には無かったように思います。(米国MBAの方が基本的に授業による時間の制約が大きい)
  • 一方、自由な時間が多い分、課外活動を活用していかに自分のキャリア・興味分野に関わる活動ができるかが肝だとも言えます。言い換えると授業面でのTime-Pressureが少ない分、自分でハンドリングできないと学びが得られない、厳しい面もあります。極端な話、授業後に毎日家に引きこもってYoutube見ていても、卒業自体は(恐らく・・・)可能です。
  • クラスメイトの殆どは、何かしらのPart-time、場合によってはFull-timeのインターンをしているイメージです。社費派遣が多い日本人でさえ、その半分以上が何かしらのStart-upの活動をしています。中にはグループメイトと共に在学中に起業している日本人もいます。

③      Start-up他 “London”コミュニティ”

  • 前述”Flexibility”を最大限に活かす事が出来るのは、やはりLBSがLondonの中心地にある点が非常に大きいと思います。バス・電車で20分移動すれば、世界的金融中心地の”City”へのアクセスが可能、また多くのStart-upがひしめくOld Streetへも同程度の時間でリーチが可能。結果として学期期間中にPart-timeでインターンしている学生も多いです。
  • またUnofficialなイベントとしても、近時はMeetup、Eventbrite等各種ツールを用いて学外活動への参加が可能です。Finance、Fintech, Venture Capital, Start-up系のイベントは、ほぼ毎日のようにLondonのどこかで開催されており、例えば授業後に起業家のPitchイベントを見学に行くことも可能です。

(2)     がっかりした点

①      キャンパス

  • LBSにはMBA以外のプログラムも多く、学生数が毎年増え続けているので正直手狭でした。立地が抜群、かつ他のMBAとは異なりUndergradの学部が併設されていない為、これは已む得ない点はあります。
  • 受験生のみなさんはご安心を!!歩いて5分の場所に、ステキな新校舎がもうすぐ竣工予定です。これで相当改善されるはずです。(当初は我々在学中にオープンすると聞いていたのですが・・・涙)

http://www.sheppardrobson.com/architecture/view/london-business-school-the-sammy-ofer-centre

②      授業は”ピンキリ”

  • MBAを志したものとして、誰もが通る道と思いますが、当方も岩瀬大輔さんの「ハーバード留学記」を読んで受験していたので、全部の授業が泣けるのかと。が、そんなことは無く、授業によって当たり外れはあり。(「ハーバードとLBSは違う!」と言われたらスミマセン。。。)「おぉ、これは!!」と思うものもあれば「時間と金返せ!」と言いたくなるものもありました。
  • LBSの学生は教授に対して本当に辛辣、容赦がありません。教授もファーストネームで呼ばれる世界。一回授業出席してみて、「身にならない授業」と判断されれば次回以降、出席者が激減します。
  • 授業は分野(Finance, Strategy/Entrepreneurship, Marketing, Organizational Behavior etc)と授業形式(ケースディスカッション主体、hands-on主体、レクチャー形式 等)共に幅広いので、効果的に情報を収集して「地雷」を踏まないようにカスタマイズが可能です。

③   “Diversity”が過ぎることの弊害

  • 学生のDiversity(92%が英国外からの留学、全70か国から学生が集まる)に加え、教授もこれまた然り。英国出身の教授は意外に少なく、イタリア、インド訛りの英語で授業が行われることも多数。
  • こうなってくると、もはやどこの国に来たのか分からなくなります。印象的だったのは昨年のBrexit。国の行く末を促す根本的な社会問題だが、そもそもロンドン長期在住の、投票権ある学生の方が少ないので、驚くほど話題に上がりませんでした。
  • そもそも、ロンドン自体が世界的にも最も”Diverse”な街の一つです。一説に、市民の半数が”非”British人。在住10年以上の登録上だけ”British”な移民も多いので、実数はそれ以上と思われます。
  • サマーインターンの一環にて1週間ほど米国で研修しましたが、何となくLBSのグループワークの仕方に違いを感じました。LBSでの2年間で、確かにDiversityの中での経験は積めましたが、逆にDiversityがそれほどでもない他の国に行った際に、同じように自信を持って対応できるのか。(そういう点でも、米国への交換留学は良い経験になるのかもしれません)

④      “Attractive London”過ぎることの弊害

  • 必修クラスを終えた1年目の終盤、および2年目になると、クラスメイトもその多くがパートタイムで仕事をするようになります。すると皆、効率性を重視し、学校に来ても、短期集中で一気にタスクを片付け、自分の活動の為に街に散って行くようになります。
  • 感想として、当初イメージしていたような、「放課後食堂に行くと、クラスメイトがたむろしていて、世間話をして、夜になったから飯を食べに行く」・・・といった機会は、思ったより少なかったです。良くも悪くも。

 

iv) 総括 Reflection

  • 本当にTransforming な時間でした。それは決してビジネス/キャリアの話だけではなく、改めて”人生とは何なのか?”、その中で”なんで働くんだっけ?”を考えさせられる時間でした。
  • 留学前の新卒から7年間、今まで会社の中からしか見えなかった世界が、様々な出会い・経験を通じて広がる事。そしてロンドンというフィールドが様々な人種・カルチャーを交えて、尋常じゃなく広い事。
  • 今まで日本でごくごく普通に思っていた「”新卒で就職”⇒一つの企業に勤め上げ⇒定年」、の3段階モデルが世界的には普通じゃないんだ、と気が付いた時。国籍関係なく、”あ、この人のように生きたいな”という、人生のロールモデルを見い出した事。結果として、留学当初の計画からは大幅に違ったキャリアを歩むことに。
  • この刺激的な地を後にし、一旦は東京に戻りますが、TransformingはAlumniになってからも続くはず。世界中に散らばる45,000人のAlumniの一人として、今後どのように社会に貢献できるか、”豊かな”人生を歩んでいけるか。常にチャレンジし続けたいと考えています。

 

v) 受験生へのメッセージ

長らく夢に見ていたMBAが終わってしまい、今は茫然としています。

受験生のとき、自分は非常に出来の悪い学生でした。

3年以上かけて準備したはずなのに、スコアメイクが終わらず。
出願後もGMATを受け続ける日々。予備校の先生からは「なぜ点数が上がらないのか分からない」と、
あきらめにも聞こえるアドバイス(?)をもらう。

出願期限が迫る為、意を決してエッセイを優先し出願後にリスコアする戦略に。
でもエッセイを書きながら「こんなスコアで見てもらえるんだろうか」と不安になる日々。
「あんなに長い事行きたかったのに・・・あんなに努力したのに・・・」
自分の不甲斐なさに、ただただ悔しくて何度も涙が出ました。

 

MBAに行かなかった自分にはきっと違う2年間があるし、他のMBAも分からないけど。
今あの頃の自分に言えることは、

「LBSに行って2年間を過ごして、一片の後悔も無い」ということ

当時はたくさん情報を収集して、精一杯背伸びして、想像してエッセイを書いたけど。
それを遥かに越える出会いと、挑戦できるフィールドが広がっていること。
だから、最後に受験生の皆さんに伝えたいのは・・・

どうか自分と、その未来を信じて最後まであきらめないでください。
絶対に今の苦しさに見合うだけの・・・いえ、その何倍もおつりがくるほどの、
素敵な2年間が待っています。

そして、”いいな”と思った学校には必ず出願してください。
満足いくスコアが出来てなくても、たまにミラクルが起きます。
私自身そうでしたし、そういった人を何人も見てきました。
出願しない限りは、勝負しない限りは、その思い描く未来に1%も可能性はありません。

 

日本人のグローバルなプレゼンス低下が叫ばれる中、

私費、社費問わず多くの方が海外MBAに挑戦してくれれば良いなと思いますし、
Alumniとして全力で応援できればと考えています。

 

最後になりましたが、今週末7月29日(土)に在校生及び卒業生によるLBSの説明会が行われます。

当方も参加予定です。ぜひ皆さんに、生の声をお伝えできればと思います。
登録がまだの方は今すぐ以下のリンクへGo!!

https://lbsintokyo2017.eventbrite.co.uk

 

たくさんの皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。

 

MBA2017 K.N.Congregation2

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る