①戦略コンサルティング (9週間) ロンドン

古巣のコンサルティング会社のロンドンオフィスに9週間所属し、Private Equity FundがクライアントのDue diligenceのケース2つを経験することが出来ました。同社の東京オフィスで5年間働いた経験があったため、基本的に仕事に対してあまり予想していたものと異なる部分はありませんでした。ただPE関連の短期ケースでどのようにインパクトの大きい(と思われる)分野に焦点を絞り、その分析を構成していくか、という部分は非常に参考になりました。またオフィスとして仕事とライフスタイルのバランスに対する配慮/システムも徹底しており、これは是非東京オフィスに持って帰りたいと思っています。

 

 


②PEファーム (14週間) ロンドン

2つのミドルサイズのバイアウトファームでサマーを経験しました。AファームではUKヘルスケア分野にフォーカスし、複数の投資先候補の戦略、財務、業界構造、オーナーの売却意向などの分析を実施。Bファームは既に音楽関連企業に投資をしていたのですが、将来その会社と合併させることを前提として、追加の投資先探しを担当しました。ヘルスケア・音楽業界とも英国ならではなのでよい経験となりました。また、成長産業の優良企業のオーナーになる、という彼らのシンプルな発想は新鮮でもあり、一方で絶対に無理をしない彼らのDiscipline に触れ、PE投資について考えさせられる14週間でした。

 


③投資銀行 (11週間) ニューヨーク、東京

プログラムはニューヨークでの1週間の研修と東京での10週間の勤務の合計11週間で構成されました。東京では、インターン学生というより、通常のアソシエイトとして働くことができる環境であったため、非常に内容の濃い10週間を過ごすことができました。いくつかのプロジェクトチームに配属し、具体的には、買収案件における対象企業のバリュエーション、MBOのプロセス・ストラクチャーの立案、敵対的買収防衛策に関する分析等幅広い仕事をすることができました。

(インターンで得ることができたこと)

  1. 資本市場を踏まえたトップマネジメントの経営課題を感じることができました。具体的には、資金調達方法が経営に与える影響や、株主構成に基づいて解決すべき経営課題等に関わることができました。
  2. DCFやマルチプルを活用したバリュエーションのスキルがある程度向上しました。ここに関して一つ感じたのは、インターンを開始する前にファイナンスの基礎を理解しておくことの重要性です。ファイナンスバックグランドがない方は、ファイナンスのElective Coursesを事前に履修することをお勧めします。
  3. 同じ会社で一緒に仕事をしたバンカーはもちろん、頻繁に行われる交流会等で他の企業でインターンをしている人と議論する中で、今後のキャリアプランを深めることができました

 


④投資銀行 (10週間) 東京

投資銀行部門 (IBD)で10週間働きました。1週目から早速案件にアサインされてかなりみっちりと仕事が出来たと思います。案件の内容もファイナンス/ M&Aで適度にバランスがとれていましたし、クライアントの業種も多種多様でよい経験になりました。また人の面でも、同じ案件をやらせていただいたシニア・バンカー、ジュニア・バンカーの方共に優秀な方ばかりでしたし、インターン同期にも恵まれました。

仕事以外では多くのバンカーとランチ/ディナーに行く機会を設けていただきましたが、こういったオフィシャルなもの以外にも自分からネットワーキングの場を広げていくことは可能かと思います。

1年目の授業では、やはりFinanceで学ぶバリュエーションの知識はそのまま役立つでしょう。他方でAccountingはCoreで習得するレベルだと少し物足りないかもしれません(分析よりも作成する過程に力点を置いているため)。事前に日本のM&A会計についての市販の本等に目を通しておくとよいと思われます。

 


⑤投資銀行 (7週間) ニューヨーク、東京

最初の1週間は、ロンドンからの移動、ニューヨーク本社での研修(3日間)、東京への移動で慌しく終わりました。その後は東京オフィスにて、6週間勤務しました。東京オフィスではConsumerチーム(クライアント:消費財メーカー、流通、鉄道)、PEチーム(クライアント: 内外のPEファンド)に3週間ずつ所属。業界分析、ターゲット企業の戦略や財務に関する分析、バリュエーション、MBOや敵対的買収の防衛案の提案等を行いました。

(良かった点)

  1. 金融の経験がなかったので、最初はおっかなびっくりでしたが、チームで仕事をしていたので、常に質問し続けたり、お互いをカバーしあえる環境で、思ったり働きやすく感じました。
  2. それまで、資本市場を強く意識して、仕事をしたことがなかったので、経営とマーケットの密接な関係を目のあたりにできたことが、貴重でした。
  3. 学校では、Finance1しか取っていなかったのですが、何とかなりました。戦略の授業で学んだ、業界構造や成長性を考える視点だけでなく、企業の強みにつながるオペレーションや、優れた経営者を見分けるMOBなど、ファイナンス以外の授業で勉強したことも、とても役に立ちました。
  4. イギリスやアメリカのファンドに対する提案をしていた際は、グローバルチームと電話会議やEメールを通じて、頻繁にコミュニケーションを行い、時差や国境を越えた仕事をしているのだと、感慨深く思いました。
  5. 苦楽を共にした他校のインターン生と親しくなれたことや、業界他社でのレセプションでいろいろな方とお会いすることで、ネットワークを広めたり、業界知識を深めることができました。

(残念だった点)

  1. 会社の方針から、顧客訪問に同行できず、投資銀行家が、どのようにクライアントと折衝するのかを体験できなかったのが残念でした。
  2. 毎日深夜、明け方、週末まで勤務が続くので、精神的・体力的には、とても辛く、自分が求めるワークライフバランスがどのようなものかを、再考しました。

 


⑥外資系製薬会社 (8週間) 神戸

R&Dの財務を担当するチームにて、社内改革に向けた、課題発見、仮説構築・検証、解決案の策定、提案を行いました。この過程で社内インタビューを50回以上、その他上司に紹介して頂いたり、自分のネットワークを伝って、競合他社3社、業界知識が深いコンサルティング会社2社とも、意見交換を行い、課題の設定や、解決策の立案をしました。
最終的には、年度途中で、R&Dプロジェクトに対する資源を配分し直す際に、追加コストや、プロジェクトのスケジュール変更の影響を検討するために、プロジェクトのNPVがどう増減するかをシミュレーションすることを提案しました。

(良かった点)

  1. 業界知識、実務知識が全くないままのスタートでしたが、毎年インターンを迎え入れているため、社内の様々な部署の方が、時間を取ってミーティングをして下さったり、アイデアを下さったり、とてもポジティブなサポート体制でした。
  2. 会社の意思決定を行うトップマネジメント層に、直接提言できる機会があり、緊張したり、厳しい質問を頂きましたが、とても良い経験でした。
  3. リーダーシップをとても大事にしている会社で、目標にしたい方がたくさんいらっしゃいました。Shadowing Projectも、こちらで行いました。
  4. 週末に神戸の街を観光したり、六甲山へ上ったり、有馬温泉まで足を伸ばしたりと、夏休みらしく、少しのんびりできる時間が持てました。

(残念だった点)

  1. 投資銀行が終わってから、遅れてスタートしたため、他のインターン生が皆帰ってしまった後で、一人寂しくプロジェクトを進めました。
  2. ロンドンでの期末試験や引越しでばたばたした後、すぐに、夏休み4ヶ月間ノンストップで働き続け、そのままMBA2年目が始まる、というのは、心身ともにかなり疲労します。2つ以上インターンをされる方は、どこかで、まとまったお休みを確保することをお奨めします。

総じて、ビジネススクールで学んだことがかなり役に立ちました。また実務に触れた数週間においても同様に学ぶことが多いように思いました。企業派遣の方も、制約があるかもしれませんが、インターンシップをすることは、とても良い経験になると思います。また、インターンシップをすることで、経験したことがなかった業種・職種に対する下手な憧れ、偏見、不安が減り、キャリアチェンジに対して、考え方が明確になりました。

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る