1. バックグラウンド
    1. 大学卒業後の経歴

      大学では国際関係論を専攻。総合商社入社後に石油/ガス関連プラントの営業、エンジニアリング会社への出向(プラント営業)、米国新規LNG輸出プロジェクトの開発/事業投資、アフリカの新規エネルギーインフラ事業の開発、を担当。

    2. 海外経験
      父の駐在で小学校の間アメリカに5年、大学時代アメリカに1年弱交換留学&インドに4ヶ月インターン、就職後は業務通じた海外出張多数。

       

  2. 出願校選定の理由・ポイント
    以下を主な基準として出願校を選定した。

    1. 国籍のダイバーシティ
      今迄米国での経験が明らかに長いことから、今後グローバルレベルで通用する経営者を目指す自分としては、米国色が強くなく、国際色豊かな学校に行った方が、より広い視座が得られ、地域/文化のバランス感覚が養えると思った。国籍のダイバーシティという意味では、米国MBAと比べて欧州MBAが圧倒的に優位であり、アメリカ人以外のビジネスパーソンとの意見のぶつかり合いやチームワークを経験したいと考え、自ずと欧州MBAに選択肢が絞られた。
    2. Oil & Gas関係者とのネットワーキング機会
      入社以来のバックグランドが石油/ガス(特に天然ガス・LNG中心)であり、今後も同業界でのキャリアを積んで行きたいとの思いが強かった為、欧州の中でも同業界関係者とのネットワーキングのしやすい環境がある学校を選んだ。ロンドンはオイルメジャーや石油/ガス関連企業の本社や拠点が多数ある為、欧州の中でもロンドンに近い方が良いと感じた。又、学校のProfessional/Industry Clubもネットワーキングの機会が得られる重要な場であると考え、インターネット、卒業生・在校生からのヒアリングを通じた各学校のエネルギー関連クラブの情報収集と比較検討を行った。その結果、LBSのEnergy Club (http://clubs.london.edu/energy/about/)が業界著名人をスピーカーとして招く大きなカンファレンスを毎年開催する等、活発に活動しており、ネットワーキングの機会が多数得られることを確認した。
    3. ファイナンス(&リーダーシップ)
      MBAはOJTと違って、一定期間職場を離れてビジネスの各分野について体系的・集中的に学べる良い機会であるが、自分は卒業後のキャリアを見据えて、特にファイナンスとリーダーシップの分野でのスキルを強化したいと思っていた為、これらスキルを身につけやすい学校の選定を図った。ファイナンスの分野では欧州MBAの中ではLBSが強く、又、卒業生・在校生からのヒアリングを通じてINSEAD, Oxfordもファイナンスの授業やプログラムに大変力を入れていることが分かった。一方、リーダーシップは会計/財務/マーケティング等の分野と違って教えてもらって身に付くものではなく、MBAの授業を通じて学ぶというよりグループワークをリードしたり、Industry ClubのOfficerポジションに就いたりすることによって磨かれると感じた。そのような機会獲得は結局自分次第である為、リーダーシップスキルの習得は学校選定の判断軸にはならないと感じた(強いて言うなら、スイスのIMDは学生個々人の長所短所の分析やコーチングを行いながら自身の深堀を行うプログラムが特徴であり、ビジネスリーダー育成に力を入れているとの印象を持った)。

       

  3. 受験スケジュール(各校の出願ラウンド含)
時期 特記事項
2014年8月 TOEFL受験終了。
2015年1月 GMAT対策開始(詳細後述)。

4月

GMAT受験終了。志望校の卒業生との本格接触開始。

5月

各種学校のリサーチやカウンセラー選定実施。

6月

ヨーロッパ4校(LBS, INSEAD, Oxford, Cambridge)キャンパスビジット(詳細後述)。

7月

カウンセラー(Ed Lee氏)と契約締結。レジュメ略完成。受験戦略(志望順位、スケジュール)略確定。推薦状依頼開始。エッセイネタ出し開始。

8月

LBS, Oxfordのエッセイ作成(LBSを優先)。推薦状略完成。

9月

LBS 1st Round出願(9月25日)。Oxfordエッセイ作成。

10月

Oxford 2nd Round出願(10月30日)。LBSよりインタビュー招待受領。インタビュー対策本格化(詳細後述)。

11月

LBSインタビュー実施(東京にて)、月末に合格通知受領。Oxfordよりもインタビュー招待受領。

12月

Oxfordインタビュー実施(Oxfordキャンパスにて)、その後合格通知受領。比較検討の結果、LBSへの進学を最終決定。

 

  1. 受験対策(TOEFL, GMAT, Essay/Resume, Recommendation Letter, Interview, Counselor, Campus Visit)
    1. 総論
      過去の受験生からのアドバイス等も踏まえて、早期にスコアメイクを完了させ、受験校選定及び出願戦略策定、そしてエッセイ作成になるべく時間を割くことを目標として準備を進めた。又、他の受験生の準備方法に極力捉えられないようにし、飽くまで自分自身の特性を踏まえた上で、出願に必要な準備を自分向けにカスタマイズすることを強く心掛けた。ロジスティクスとタイムマネジメントも重要であり、自宅で集中出来ない自分は通勤途中にある平河町ライブラリーの会員となり平日夜と週末に通い、又、カウンセラー選定に際しては時間ロスが極力少なくなるよう自宅から近い人を選んだ。最後に、卒業生/在校生から直接話を聞くことが、最も効果的な情報収集の手段であることを確信していた為、なるべく多くの卒業生/在校生から話を聞くようにした(第一志望のLBSの場合は合計約20人の卒業生・在校生にコンタクトして話を聞いた)。
    2. TOEFL
      帰国子女であり、過去にも何度か受験したことがあった為、本屋で目についた参考書を一冊手に取って、一週間程度かけて目を通して傾向を理解し、練習問題を解いて準備した。
    3. GMAT
      多くの教材や塾に手を出しても非効率と考え、GMAT Official Guide(OG)とGMAT Prep(オンラインでダウンロード出来る教材アプリケーション)をコア教材としつつ、個別セクションの対策として、Quantitativeの最低限のBrush-upとVerbalのSentence Correction(SC)対策を行うことを基本戦略とした。GMAT Prepは無料でDownload出来、90問の練習問題と2回分の模擬試験がついてくる為、活用しない手はない(リンク以下)。
      http://www.mba.com/global/store/store-catalog/gmat-preparation/free-gmatprep-software.aspx

      1. OGは全般的な傾向を理解し、さっと練習問題を解きたいときに利用した程度であり(MBAを意識して社内選考の1〜2年前に一度ざっと眺めたことがあった)、本番前はひたすらGMAT Preで問題を解き続けた。GMAT独特の問題への慣れやスピードを身につける為にも、とにかく毎日最低10分でも良いから一度は問題に触れることを心掛けた。GMAT Prepの模擬試験は難易度が本番に近く、自分の実力を正確に測る上で有益な教材だと感じた。
      2. Quantitativeはマスアカ(http://www.bekkoame.ne.jp/~mathebit/)を購入して、一通り教材に目を通して問題を解き、復習も行った。日本人の場合、よっぽど数学が苦手でない限り、あまり対策せずとも一定のスコアは獲得出来ると思料(逆に言うと一定以上の準備をすれば、それ以上の対策をすることの費用対効果は極めて低い)。
      3. 2015年1月〜3月の間、SC対策として御徒町にあるYoshii English School(Y.E.S)という塾(http://www.yes-05.com/index.htm)に通った(4単位分、合計16レッスン)。SCの問題の傾向把握やちょっとしたテクニックを身につける上で吉井先生の塾は有益であったと感じているが、相性もある様なので、SC対策が必要な方は一度試しに通ってみて、効果が出なければ別の対策に切り替えることを考えることをお勧めする。
    4. Recommendation Letter
      推薦人は肩書きよりも、自分の特徴や強み弱みを深く理解し、具体的なエピソードを持ち出せるくらい、仕事に於ける自分のことを知っている人を選ぶことが重要。その観点で、自分は受験当時の直属の上司と、以前所属していた部署の直属の上司に夫々依頼した。
    5. Essay
      エッセイ作成に際して、自分が重要視したポイントは以下3点。レジュメに関しては詳細割愛するが、以下と大体同じことが言えると思料。

      1. 人生の棚卸し:早期のスコアメイクに成功した為、1st Roundでの出願を目指していたが、第一志望のLBSのエッセイ題目が発表される8月半ばから出願期限の9月後半まで1ヶ月強しかなく、準備時間が限られていた為、エッセイお題が発表されるまでにカウンセラーの助言を得ながら、自分の人生の棚卸しを実施してエッセイのネタを洗い出す作業を行った。具体的には、自分の人生で誇るべき達成事項、挫折体験、強み・弱み、等について英文で殴り書きし、それをカウンセラーに見せてフィードバックをもらいながら、ネタを整理していくというプロセスであった。早期にスコアメイク完了した為、1st Roundでの出願を目指していたが、LBSのエッセイ題目が発表される8月半ばから出願期限の9月後半まで一ヶ月強しかなかった為、エッセイのお題が発表されるまでにカウンセラーの助言を得ながら、エッセイのネタ(達成事項、挫折事項、強み、弱み、等)を洗い出す作業を行った。
      2. 飽くまでも自分が執筆者:日本人受験生はエッセイ作成に際してカウンセラーに過度に頼り過ぎている人が多いと感じていたこと、英語力に自信があったこと、そして上述の棚卸しプロセスを通じてネタは十分に揃っていたことから、エッセイは極力自分の言葉を大事にし、中身は自分が決定していくように意識した。棚卸しを終えた後は、エッセイ作成に際して、カウンセラーには主に英語のBrush up、文字数のカット、表現力の強化(言い回しをよりProfessional且つ印象強くしてもらう)、といった役割を期待し、後は全て自分が決める、というやり方で進めた。飽くまでも自分が執筆者:英語力に自信があったこと、上述プロセス通じてネタが十分に揃っていたことから、エッセイは極力自分の言葉を大事にし、中身はカウンセラーに頼らず自分が決定していくように意識した。カウンセラーにはネイティブチェック、文字数のカット、表現力の強化、という役割を期待し、後は全て自分で決めるようにした。
      3. 複数人からフィードバックをもらう:上記の通り、自分で決めるという方針を立てたが、エッセイを仕上げて行く上で第三者からもフィードバックをもらって中身をより洗練させて行く作業は極めて重要だと思料。第一志望のLBSのエッセイは、カウンセラー以外にも卒業生二人、イギリス人の弁護士(業務上接点があった御仁)、自分の妻にも見てもらいコメントをもらって反映した。全員から異なる視点からのコメントやアドバイスがもらえ、大変有益であった。複数人からフィードバックをもらう:自分で内容を決めるという方針を立てつつも、エッセイを仕上げていく上で、第三者のフィードバックをもらい中身を洗練させて行く作業は極めて重要だと感じていた為、LBSのエッセイはカウンセラー以外にも卒業生二人、業務上接点のあったイギリス人弁護士、自分の妻、に見てもらった。全員から異なる視点のコメントが得られ大変有益だった。
    6. Interview
      インタビューは練習すればする程上達する、という先輩の教えに従い、複数のカウンセラーと模擬インタビューを実施して練習すると共に、自宅でも本番を意識して声を出しながら繰り返し練習した。インタビュー対策に際しては、元々起用していたEdに加えて、Vince Ricci, Matthew Aldridgeも同時に起用し、3人併せて合計8回(各回約1時間)インタビュー練習を行った。Edは自分のアプリケーションパッケージ全体との整合性という観点でアドバイスをもらえたが、MatthewとVinceの特徴も以下簡単に付記しておく。

      1. Matthew Aldridge (http://www5.kcn.ne.jp/~aldridge/index.html): 奈良在住のイギリス人。都内や海外在住カウンセラーより単価が安く、事前に予定を確認し費用を払い込んだ上で、Skypeで練習を実施するスタイル。率直で有益なフィードバックをその場でもらえ、彼との合計4時間の訓練が自分の基本インタビュースタイルを確立する上で大変役に立った。
      2. Vince Ricci (http://www.vinceprep.com/interviews/seminar):AGOS専属カウンセラー。LBSからインタビュー招待を受けていることが条件となるLBS出願者向けのインタビューセミナーパッケージに申し込んだ。将来クラスメートとなる可能性のあるメンバーと一緒にインタビューの練習を出来るという大きなメリットがあった。
    7. Counselor
      上述の通り、自分は江戸義塾/Ed Lee氏をメインカウンセラーとし、インタビュー対策のみVinceと Matthewを起用したが、メインカウンセラー選定に際して最も重用視した点はFace to faceでの面談が出来ること(性格的に電話やSkypeでのコミュニケーションが得意ではなく、極力直接会って話が出来るカウンセラーが良いと思っていた)。Edは自分の自宅近くにオフィスがあり、仕事帰りや週末もすぐオフィスに寄れること、LBS合格実績も多数あったこと、自分との相性にも問題が無さそうであったことから迷わず起用を決めた。起用前に一度オフィスでExpectation Settingの為の面談を行い、彼のアドバイスも踏まえ10時間のStandard Packageで起用を決断。Edは直前の面談申し入れや平日夜遅くのアポでも嫌な顔をせず応じてくれ、又、レスポンスが極めて早く、大変満足している。Edには主に①エッセイ作成前の戦略策定のアドバイス(ネタ出し支援)、②エッセイのレビュー・校正(詳細上述参照)、③全DocumentsのNative Check、④些細なことでも気になった時に質問出来る相談役、といったファンクションを担ってもらった。
    8. Campus Visit
      キャンパスビジットは各学校の特色を自分の肌身を以て実感し、又、モチベーションを鼓舞する為にも大変有益と思料。特に直感やフィーリングを大事にする自分にとっては、学校の雰囲気や特徴を五感で感じ取り、Fit感を確かめる上で重要なプロセスであった。タイミングとしては、出来ればネット調査や卒業生からのヒアリング通じて自分の志望校が大まかに絞れた後、且つエッセイ執筆前にビジットするのが良いと思う。エッセイ執筆後や出願後にビジットする受験生の話をよく耳にするが、ビジットしたことをアピールし、その際感じたことをエッセイの中に盛り込めることから、とにかくエッセイ提出前の訪問をお勧めする。自分が訪問した6月は多くの学校で既に春学期が終了して夏休みに突入してしまっていたので、1st Round出願を考えている人は5月中(理想はGolden Weekに他校もまとめて)の訪問が良いと思料。また、当然のことであるが、ビジットの際は単にキャンパスを訪問するだけではなく、在校生・アドミッションとのCoffee chat手配、授業見学、ソーシャルイベントへの参加等、情報収集の為に積極的にアプローチを試みることが重要であり、レジュメとTranscriptを持参することを勧める。ロジ手配やアポ取得に時間がかかる為、前広な準備が必要となる。

       

  2. 所感
    1. 「自分自身を売り込む」という発想: MBA受験(もっと広義で言うなら海外のプロフェッショナルスクール受験)は、日本の大学受験や高校受験とは全く違うものであり、予備校に申し込んで教材を買って机の前に座ってひたすら勉強をすれば何とかなる、というものではない。競争相手は世界各国から集まるトップビジネスパーソンであり、その競争に勝つ為には、自分自身の特徴やビジョンに対する深い理解及びそれを踏まえた上で勝てる受験戦略を策定することが必須である。TOEFLやGMATの点数だけではなく、アプリケーションに含まれる全ての要素を一つの宣伝パッケージとして自分のことを学校に売り込む、という発想が必要だと思う。「受験」というよりも「自分自身のマーケティング/ブランディング」を行っている、という意識を持つことでMBA受験へのアプローチが変わってくると思う。この視点を持てれば、周囲の人間がどのような準備を行っているかは気にせずに、自分の特徴や戦略に見合った受験準備を進めることが出来ると思う。
    2. 学校の特徴把握に時間をかけるべし:MBAの学校は一見どこも似ている部分があるが、良く調べると夫々に異なる特徴があり、どの学校が自分にフィットするかを知るにはとにかく自分で調べるしかない。ウェブサイトで最低限の情報は得られるが、そこから先は卒業生や在校生にアポを取って話を聞きに行ったり、キャンパビジットをしたりして、自分の足で稼ぐしか方法はない。学校の特徴把握に十分時間をかければ、自ずと志望校が絞られ、直前になって無理矢理複数校に同時出願するという無駄な時間を使う必要が無くなる。自分の場合は早期スコアメイクが完了し、学校の特徴理解と志望校選定に2〜3ヶ月かけることが出来た為、志望校の出願タイミングを少しずつずらす効率的な受験戦略を立てる事が出来、一校ずつ準備に時間をかけることが出来た。それが合格に大きく寄与したと思う。
    3. 日本の外に目を向ける:各学校の特徴を理解する上で、日本人の卒業生や在校生は大変重要な情報源であるが、日本人以外の人間とも接触を図り、外国人から直接フィードバックをもらうことも各学校の特徴を多面的に理解する上で大変有益だと思う。LBSの場合はウェブサイトを通じてStudent Ambassadorの役目を担っている在校生とコンタクト可能であるし、アドミッションに依頼して紹介してもらうのも手だと思う。
(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る