2年目のMBA生活もスタートしてから約一か月が経ちましたが、キャンパスや図書館には我々の1年後に入学したMBA2017の生徒達であふれており、自分達も1年前はそうだったのだなと懐かしくもあり、またこの1年はあっという間に過ぎたなと改めて感じました。

 

区切りの1年が終わったということで、自分が入学前にLBSに対して抱いていたイメージと実際にプログラムを1年経験してみて、何が違い、また何が合致していたかを、あくまで私見で書いてみたいと思います。この夏にLBSへのアプライを検討されている方と接する機会があり、授業の詳しい内容よりもLBSのMBAプログラムの特徴や雰囲気を知ってもらう方が面白いのではないかと思ったからです。
同級生のHM君には授業に関する情報を発信すると約束していましたので、最後に今期取っている授業の一つをご紹介したいと思います。

 

入学前のイメージ通りだったところ
1.ダイバーシティ
LBSでは各クラスとスタディグループで国籍ができるだけバラバラになるように配慮されていることは皆さんご存知だと思いますが、これにより色々なバックグラウンドの人とどうやって作業を進めていくかということを体験できたと思います。個人的には今までアメリカ人とばかり関わりを持っていたので、特にヨーロッパの各国、アラブ系の国、また南米の国の人達と付き合えたことが大きな財産となりました。これだけのダイバーシティの中で生活していると、自分の中で持っていた物事に対するスタンダードなアプローチというものは崩され、個の強さを尊重しながら、補完して進めていくということが如何に大事かということを、身を以て知ることとなりました。また自分自身や、日本という国を客観的に見ることができ、その長所/短所を広い視点で考えさせられたことも大きな経験です。

2.ファイナンスが強い
私はファイナンスのバックグラウンドが全く無かったため、ファイナンスが強いといわれているLBSに進学を決めたのですが、ファイナンスの街ロンドンの名に恥じない講義/教授陣をLBSは提供してくれます。必修のCorporate FinanceはMBA2016 Core Teaching Award Winnerに輝いたEdmans教授が教鞭をとり、レベルの高い授業を提供してくれましたし、選択科目ではかなり専門的なFinance関連の講義を選ぶことができるため、非常に満足しています。ロンドンにはFinance関連の会社が多く集まっているため、各講義のテーマに合致した一流Firmの方達が講師やゲストスピーカーとして来校してくれることはLBSの魅力の一つです。講義で取り扱ったケースに実際に携わった方が来る場合もあり、ケースからは読み取れない裏話や、現場感を教えてもらえることはLBSならではだと思います。


入学前のイメージと違ったところ

1.忙しさ
MBAはその地獄の受験プロセスの印象も引きずり、実際のプログラムも毎日深夜まで予習復習に追われ、寝る暇が全くないという覚悟を持って入学式に挑んだことを記憶しています。ところが授業は週5コマしかなく(1コマが2時間45分と長いのはLBSの特徴だと思いますが)、授業の予習復習だけを考えれば十分な時間があります。夏の説明会などで確かに先輩たちが「LBSは割と余裕のあるスケジュールだよ」とおっしゃっていたことは記憶していましたが、最初の頃は夕食前までには大体の勉強が終わり、その後同級生達と夕食やパブに飲みに行けてしまったので、正直拍子抜けした記憶があります。ところが段々と生徒たちは授業以外の活動に積極的に参加していきます。プロフェッショナル・クラブのエグゼクティブ・メンバーになり企画/ファンドレイズ/運営を行ったり、インターンの準備をしたり、企業が用意するコンペティションに参加したり、各国を訪問するTrekを企画したり、すごい人ではいきなり起業したりと様々です。入学式の際にProgramme Directorが言っていたことを今でも覚えていますが、LBSは生徒一人一人が自主的にComfort Zoneを脱出することを期待しており、それを可能にするためのネットワークや機会は学校から多く提供されているように感じます。勝手に課題が降ってきて忙しくなるというよりも、自分で何をTakeしていくかという選択の幅が大きいことが特徴である気がします。MBA生は皆Takeし過ぎる傾向にあるようで、一度は忙しすぎて崩壊するようですが。かくいう当方も期末試験直前にビジネスコンペ二つに出た際は結構辛かったことを記憶しています。

2. コールドコール
MBAの名物といえばコールドコールですが、LBSではクラスが80人と多いこともあり、振り返ってみるとあまりコールドコールをされた記憶が無いなあというのが現状です。教授陣もコールドコールを連発して、皆の意見を抽出するというよりは進んで手を上げる人達をピックして意見を求めるというスタイルが多く、多くの授業では結構決まった人達が発言しているように思います。Class Participationも全体のグレードの20%程度と他のMBA校に比べて比率が低い(その代わりグループワークの比率が高い)ので、発言を特にしなくても成績に支障はないですが、しっかりとケースを読み込み、ディスカッションに貢献しないと自分の学びも半減してしまいますので、ここでもLBSは生徒の自主性に任せている感じがします。もちろんトップの成績を取るにはこのClass Participationが鍵になりますので、Dean’s Listに選ばれた生徒達はやはりクラスでの発言が多かったなあという印象です。

 

授業紹介:Managing Corporate Turnaround (選択科目)
今期の授業でまだ全10回の内4回しか消化していないのですが、当授業について興味をお持ちの方がいらっしゃるようなのでご紹介します。教授は戦略/アントレ系のAdjunct Associate Professorで、今年LBSとINSEAD両校でteaching awardを受賞したRupert氏が担当しています。確か学部はイギリス文学を専攻していたと言っていた気がしますが、コテコテのBritish Englishでジョークを交えつつディスカッションをファシリテートしていきます。題名の通り企業再生をテーマにしたケースをベースとした講義であり、毎回ケースの要点をまとめたペーパーを授業開始前に提出します。最終講義までに2,3名のチームを組成して、実際に再生した企業に対する分析レポートが50%を占める課題として出されています。加えて事前リーディングとしてCorporate Turnaroundと題する書籍を第1回目の授業開始までに読んでおくというものがありました。

 

講義で扱うケースは大企業から中小企業、業界はリテール、インフラ、非営利、製造業、サービス業と幅広く、またその企業のdistress段階も様々です。第3回目の講義はadministrationに入った企業を若いコンサル出身の人が買い取り、企業再生させていくというケースを扱いましたが、その当人が講師として教壇に立ち、当時の資金調達、再生プランのインプリメンテーションの経緯や、各ステークホルダーとのタフなネゴシエーション等を際どいところまで話してくれたため、大変興味深かった回でした。次週の講義では逆にinsolvency practitionerをゲストスピーカーとして招き、sell side側の意見を聞きながらディスカッションを深めていったので、様々な関係者の利害がぶつかる中で再生プランを進めていく方法を具体的に学べたと感じています。今後もグループに分かれてロールプレイ(PE, 銀行, ヘッジファンド、ターンアラウンド・アドバイザー)を実施する回もあるようなので楽しみにしています。

 

以上ダラダラと書いてきましたが、皆様の何かの参考になれば幸いです。再三になりますがこれは当方の私見で書いておりますので、もし興味をお持ちいただいた方は他の在校生、卒業生にコンタクトしていただければ幸いです。

TK

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る