Japan trek はLBSでも最大規模のソーシャルtrekです。ソーシャルtrekというのはただの観光ではなく、日本文化体験プログラムが組み込まれた、楽しくかつ学びの多いプログラムです。LBS Japan clubは総力を挙げてこれを企画し、3月末から4月にかけて総勢120名もの学生と共に京都、広島、兵庫(有馬)、東京を巡りました。去年のブログにもありますように、今年もMBA2016の学生が入学直後から毎週ミーティングを行い、入念な計画を練り上げました。Trek中は「We love you but we will leave you!」というスローガンのもと、分単位の予定をマネージするために走り回りました。結果、一人も広島や京都に置き去りにすることなく、歴代のJapan trek committeeに恥じぬtrekの運営・実行ができたのではないかと思います。最終日には共に旅をした同級生から、大きなハグとたくさんの感謝の言葉をいただき、企画に携わったものとしてとても満足のいく結果となりました。

 

Japan trekの企画を始めた際に、他国籍の学生からよく聞かれた質問がありました。
(通常「とても有り難いことだけれど」という前置きつきで)「どうして日本人は(自国の文化という)すでに自分にとっては当たり前のことを他人に紹介するためにこんなにも労力、時間と金銭を費やすのか?」と、実に不思議そうな顔で聞かれたものでした。確かにフランス人はフランスtrekなんてしていません。ドイツ人もしかり。それなのになぜ?という彼らの疑問はまことにもっともなものでした。

 

実際、私も正直、企画する側に名乗りをあげたものの、週ごとのミーティングや作業の多さ、軽くはない金銭的な負担の前に、「止めようかな」と思ったことが何度もありました。しかし、そうやって立ちすくみそうになる私を鼓舞してくれたのが、同期の日本学生と昨年のプログラムを企画実行した先輩方でした。先輩方のJapan trekについて話をされていた時の生き生きとした表情、「やった方がいい」「やらなきゃ損」「やらないなんてどうかしている!」という先輩方の自信に満ちた言葉が、私の弱気を吹き飛ばしてくれました。
そして、これらの先輩方の言葉はまことに正しかったのでした。いま、私は企画側としてJapan trekに参加して本当に良かったと思っています。

 

このプログラムの実施を通して、LBS内の友だちが非常に増え、ネットワークが格段に広がったという個人的なメリットもさることながら(400人もの学生が在籍するLBSでも、授業に出ているだけでは大して友だちは増えません。)、日本人として深い満足感を得ることができたからです。

 

海外に住んでいると、日本のことが正確に知られておらず、結構ガッカリすることがあります。地理的な距離のためか、日本の発信力不足のせいか、日本について正確な情報を持っている人が少なく、非常にステレオタイプなイメージばかりが先行しています。さすがにビジネススクールの学生ともなると「日本人はみんなニンジャの子孫なんだろ?」みたいな幼稚なことは言われませんが、「毎日、寿司を食べているんでしょ」「仕事中毒」「ゲイシャ、スモウ、スシ」「少子化」みたいな断片的で決まり切ったイメージでしか「日本」が認識されていないことは多く、これは海外生活において結構なフラストレーションのもとになります。

 

そういう人たちに実際に来日してもらうことで、リアルな日本を理解してもらえたことは、非常に大きな喜びでした。日本に来て、私たちの用意した文化体験で、驚き、そして喜ぶ他国籍の友人たちを見ることが、これほど嬉しいとは、私にとっても意外なことでした。日本の文化が世界に通用する価値を持っているということが理屈抜きで実感でき、日本人である私の心の深いところで満足感につながったのだと思います。誇張したイメージを伝えがちなメディアを通じてではなく、個人レベルで日本を体験してもらえたことは一日本人として本当に嬉しかったですし、結果としてほとんどの同級生が日本のファンになってくれたことはさらなる喜びでした。

 

そして、だめ押しとして、私自身が「日本」を再発見することができました。今回、個人的にも「初めて」が多く、(初めて舞妓さんの踊りを堪能する、宮島に行く、有馬温泉に入る、などなど)日本の自然の豊かさ、伝統芸能の多様さを実感しました。「ハチ〜!」と叫びハチ公の銅像と写真を撮る友人、渋谷の交差点にて色々なアングルで写真を取りたがる友人に驚きながら、共に被爆者の体験談に心揺さぶられ、日本庭園に咲き乱れる桜に心打たれる経験は、今後二度とないと思います。

 

海外出ると外国の人に対しては自分が「日本を代表する」ことになり、自分の言葉の重みが増すことを実感します。海外で生活する者として日本文化への理解を深めることができたのは、非常に面白かったですし、今後の人生に非常に役に立つ勉強だったと思っています。

 

さて、最後に、先輩方にならって、私も後輩諸子に言い伝えたいと思います。
Japan trekの企画運営は絶対やった方がいい!
やらなきゃ損!
MBA最高!!

Y.B

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る