2014年3月25日~30日にかけてLBS Japan TripをJapan Clubにて開催致しましたので、皆様にも一端をご覧頂ければと思います。

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Japan Tripとは?

MBAには様々な国や地域から学生が集まっていることから、出身国の学生が中心となって同国への旅を企画することがあります。Diversityを標榜するLBSも御多分に漏れず、様々な国から来ている学生が週末或はWinter BreakやSpring Break等を活用し、様々な地域へのTripが企画されています。地域は多岐にわたりSpain, Portugal, Brazil, Africa, Hong Kong, Moscow等、数え切れないほどの企画が飛び交っており、チケットは学内イントラネット上のページを通じて行われ、人気のTripは数時間もたたぬに売り切れ、というのは日常茶飯事です。Japan Tripとはそのようなtripの一つで、Japan Clubの活動の中でも目玉の一つであり、実行の半年以上前から準備を重ねていた一大イベントでした。Japan Tripの目的は単に旅行という親睦を深める契機の提供のみならず、日本の文化並びに経済を知るという側面も備えており、今回は日本銀行総裁である黒田総裁との面談を実施致しました。尚、黒田総裁が1つの学生団体と面談を行うのは国内外問わずLBSが初だそうです。

 

Japan Trip概要

  • 参加人数:120名(内オーガナイザー12名)
  • 旅程:2014年3月25日~30日
  • 訪問地:京都→広島(宮島)→東京
  • オプショナルツアー(*1)数:16種類
  • オプショナルディナー(*2)数:10種類

*1・・・参加者の多岐にわたる関心に対応する為、地域或は文化体験毎にブレイクダウンした企画を実施(陶芸・書道体験、秋葉原電脳体験、広島原爆ドーム訪問、鎌倉訪問、築地マグロ競り見学等)

*2・・・皆で同じ釜の飯を食べるのも良いが、日本の豊富な食文化を体験してもらう為、様々なジャンルの日本食に焦点をあてた少人数夕食会を実施。

 

準備から実行まで

2013年10月、Japan Trip実行部隊を発足。

Japan Clubに所属する日本人学生の内10名(8名がTripに帯同)、マレーシア国籍学生1名、カナダ国籍学生1名、並びに日本人学生のパートナー2名の総勢14名で準備を始めました。昨年のJapan Tripは120名の学生を率いて大成功した事もあり、1つ上の学年の先輩方から噂を聞きつけたのか、私たちの同級生からは廊下ですれ違う度に「Japan Trip絶対参加するからね、期待してるよ!」「LBSの中でも一、二を争うオーガナイズなんだって?期待してるよ!」と声を掛けられ否応なく前回と同様、それ以上の旅を成功させなければならない、という雰囲気が入学当初から出来上がっていたのは驚きでもあり、発奮材料でもありました。

 

2013年12月初旬、第一回目のTrip説明会を実施。

大学院の授業(特にファイナンス関連)で死にそうになっている中でしたが、12月中旬に控えたチケット販売前に需要を喚起する事、Japan Tripの概要を今年の参加希望者に知らせることが目的で、ビデオと20枚ほどのスライドにてプレゼンテーションを行いました。期近のアナウンス且つ試験前の昼休みという時間帯でありながらも講堂に立ち見が出るほどの盛況を博しました。

 

12月中旬、チケット販売開始。

チケット販売開始前は人気のBrazil Tripと時期が重なる為、MBA一学年400人の中120名という枠が本当に埋まるのだろうかという不安がありましたが、蓋を開けてみれば2分という記録的なスピードで完売という有難い結果となりました。

 

2014年1月、Tripの趣旨に賛同頂ける企業様へのスポンサー依頼を開始。

参加者にビジネスの場所としての日本に興味を持ってもらう為、在日本企業様から当該Trip並びにJapan Club活動支援を頂き、参加者に当該企業様をお知らせする形をとっております。また、同月には第二回の説明会を実施。スライドも説明時間も大幅に増加し、旅程詳細は勿論の事、黒田総裁との面談に備え日本経済に対する講義を同級生のEさんから行いました。

 

2014年2月、最終調整を実施。いよいよ間近になり参加者学生120人夫々との各種調整に加え、日本側との調整を、春学期試験準備と並行しながら行いました。何をどのようにアレンジする事が参加者にとって最善なのか、また我々は何を参加者たちに感じて欲しいかを念頭に置きながら議論を行い、深夜まで続くこともしばしばでした。

 

2014年3月24日、春学期試験直後或は翌日のフライトで参加者達はロンドンから遠く日本へ旅立ち、3月25日に集合地京都にてJapan Tripが始まったのでした。

 

旅の模様

冒頭に記した通り、Japan Clubには日本国籍以外の学生も所属しており、彼らもJapan Tripのオーガナイザーとして参加してくれています。日本人だけで準備をしていると日本人の視点だけで考えてしまいがちですが、彼ら(日本に来たことはあるが日本語は話せず)からの視点での意見を取りに入れることによって参加者が疑問に思う事、予め配慮しておくべきことなどを事前に対策を練っておきました。

しかしそんな入念な対策をも超える予想外の事が旅の途中でたくさん発生し、臨機応変な対応を我々が迫られることもあれば参加者たちが日本の慣習を身をもって体験することもあり、喜怒哀楽が混じり合い、単に旅行のオーガナイザーと参加者という関係性ではなく、一緒に旅を創り上げる仲間としての絆が深まったように感じました。

 

京都では、希望者は着物を着付けてもらい、洋服に慣れた身からすれば不自由な格好で、京都の街をそぞろ歩きしながら出会うものに感嘆し、生食が多い日本の食事をおっかなびっくりで口に運び、景観保存と経済発展の妥協点はどう見出すべきかを抹茶をすすりながら議論しました。街並みを保存する傾向にある欧州に勝るとも劣らない京都の景観に心を打たれ立ち尽くす参加者も見かけました。夜はベジタリアンや食べられるものに制限がある参加者に配慮し、少人数での夕食会を京都の至る所で実施し、諸外国で提供されている日本食との違いを身をもって体験していました。

 

広島(と宮島)では、原爆ドームを訪問。戦争の凄惨さを目の当たりにし現在世界で起こっている紛争へと話は広がり、戦争に対する夫々の認識について教育並びにメディアがどのように役割を果たしているのかにまで議論は発展しました。夫々の思いを抱えながら夕日に映える宮島の厳島神社を見て、日本が東京と京都という二大訪問地だけではなく、日本各地に紐解くべき歴史と文化があることを理解してもらいました。宿泊先である伝統的な日本旅館では、公衆浴場でのマナーの由来について学び、夕宴には参加者全員が浴衣を羽織り日本的な飲みニュケーションに参加者一同盛り上がりました。翌朝には旅館の朝風呂の素晴らしさを語る参加者も多数いました(笑)

 

広島から東京へ向かう新幹線では、スーツに着替え直した参加者が日本銀行総裁との面談前に配布された資料を読み込みつつ、新幹線の静かさと速さ、そして正確さに歓声を上げておりました。日本銀行総裁との面談のテーマは【日本経済の現状並びに今後の展望】。総裁からスピーチの後、参加者からは量的緩和並びに欧州経済に対する総裁の御見解をお伺いするなど、終始和やかながらビジネススクールの学生の面目躍如とばかりに闊達な議論が繰り広げられたのでした。日本銀行総裁との面談後は屋形船に乗り、東京湾から東京をのぞむ夕食会。スーツ姿で楽しく歓談をする海外からの一団は、私たちが日頃見かける日本のそれと違わぬものでした。

 

東京では、冒頭にも記した通り、参加者からの多様なニーズに応えるため、20~30人程度の少人数に別れ様々な日本文化体験・見学を実行しました。神社から若者の最先端に興味がある学生は明治神宮から原宿・渋谷までを練り歩き、日本の食流通に興味ある学生たちは早朝に起床したのち築地のマグロ競りの見学、陶芸/書道に興味のある学生たちは千駄ヶ谷の体験講座に出かけ・・・等々。一つの側面から日本並びに東京を理解するのではなく、学生たちが各々の側面から日本や東京をとらえ、それを夕食時或は朝食時にお互いの体験をシェアすることで、そこで議論が生まれ、新たな視座を参加者同士で交換しあう、そんなことを企図したオプショナルツアーでしたが、参加者たちの会話で様々なトピックが飛び交っているのを耳にする度に狙いが機能していることを感じました。

  

参加者の声

旅の途中、そして終わりに近づくと参加者からは様々な声が寄せられました。

  • 日本は本当に素晴らしい国だし、人々も親切。ネット等で目にする「海外から来る人に対して冷たい」ことは全くない。文化、人々、食事が本当に好きになった。
  • 原爆ドームを訪問することによって、戦争の爪痕が如何に凄まじく悲惨であることをこの目で確りと認識した。母国に帰ってからもこの経験は周囲の家族・友人と共有する。
  • 京都の歴史ある街並み、厳島神社の荘厳な景色から一変して東京のCutting Edgeな雰囲気、それらが一つの国として存在しているのは本当に興味深い!
  • 金融都市ロンドンにいると経済は当地が最先端だと思ってしまいがちだが、今回の日本銀行との面談を通じ、経済に対する視座をまた一つ手にいれられた

などなど、色々なフィードバックをもらいましたが、笑顔で目を輝かせながら「日本のファンになった!絶対にまた来るから!」と沢山の参加者に勢いよくハグされながら言ってもらう事ができ、我々は今回の旅に対する確かな手ごたえを感じたのでした。

 

所感

勿論、上記の参加者たちからの声は旅行中の一過性の熱から発せられたものであることは否めないと理解しております。然し、

  • 今回のJapan Tripを経て日本語のレッスンに通い始めた。
  • 交換留学に日本の大学を選択した事への不安があったが、今ではそれが正解だと思っている。
  • 日本企業でのインターンを検討している。
  • 日本経済を真剣に考えることが欧州経済を見通す一つのヒントになる。
  • 日本人たちのチームワークの強さを諸外国人である我々も参考にしなければならない。

等のPositive Feedbackは、今回の旅が同級生達の胸の内に日本への好感の萌芽を助けるものであったと私達Japan Clubは思っておりますし、それを誇りに思っております。

 

海外に出てMBAをやっていると出羽の守になりがちで、斜に構えて出身国を腐す事がクールだと思いがちです。しかし、多様なバックグラウンド(ビジネスマンだけではなく弁護士も医者もいます)の中で一線を張ってきた同級生達から—旅行客としての御世辞もあろうとは思いますし、盲目的な母国礼賛に与する意図はありませんが—「日本って本当に素晴らしい国だ!」「なんでもっと世界は日本の良さを知ろうとしない?」「日本人はもっと自信をもって世界に自分達をアピールすべき!」という賛辞を私たちは胸を張って受取っても良いのではないでしょうか。そうしたことをこの場を通じて皆様にお伝えできるだけでも今回の旅を行った価値があると思います。

 

最後になりますが今回のTripの成功は自分達だけによって成り立ったものではなく、御支援頂いたスポンサー企業の方々、私達の細かい要望に応えて下さった受入れ先のホテル・旅館・レストランのスタッフの皆様、そして我々が旅の途中で困っている時に道端で助けて下さった皆様のおかげです、本当に本当に有難うございました!!

(c) LBS Japan Club 2012▲ ページ先頭に戻る